いづみや本店前で閉業を知らせる張り紙を見る男性=26日、横須賀市衣笠栄町

 2014年の全国ご当地おやつランキングでグランプリを受賞した「かりんとうまんじゅう餡菓桜」などを手がける「和菓子司いづみや」(横須賀市衣笠栄町)が破産手続き開始決定を受けた。地元を代表する老舗和菓子店の突然の閉業に、市民からは「横須賀で和菓子と言えばいづみやだった」と惜しむ声が寄せられた。

 1954年創業のいづみやは、衣笠仲通り商店街に本店を置き、横須賀モアーズシティなどにも店を構えていた。大型船をモチーフにした「よこすか焼き」は海上自衛隊とのコラボレーションも展開。黒船をイメージした「かりんとうまんじゅう黒かりん」は、2010年に市観光協会などが実施した「第1回横須賀おみやげコンテスト」で金賞を獲得し、横須賀土産の定番として親しまれていた。

 しかし、近年は競合他社との競争激化や、原材料価格の高騰で経営環境が悪化、今月7日までに事業を停止。横浜地裁から10日に破産手続き開始決定を受けた。

 26日正午、地元の買い物客で行き交う同商店街。本店が入っていた建物に降ろされたシャッターには「72年間和菓子司いづみやを支えてくださった皆々様に心より感謝申し上げます」と書かれた1枚の貼り紙が掲示されていた。足を止めて読む人の姿も見られた。