【韓国】「親日派で間違いない」人気女優の曽祖父めぐり“親日人名辞典”執筆陣が断罪。過度な個人非難に警鐘も「子孫の処罰より省察に重きを」

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韓国女優ハヨン(本名アン・ハヨン)の曾祖父である医師アン・サンホ(1872〜1927)をめぐる親日疑惑について、「親日派で間違いない」という「親日人名辞典」執筆陣の判断が出された。

【写真】韓国女優、“親日派”の祖父めぐり謝罪「親日行為は正当化できない」

民族問題研究所のパン・ハクチン事務局長は8月13日にYTNラジオ『チャン・ソンチョルのニュース名堂』に出演し、「アン・サンホの親日行為は事実だ」と明かした。

親日人名辞典の執筆に直接参加した経緯を持つパン事務局長は、親日人名辞典が個人に対する主観的な評価ではなく、一次史料をもとに歴史的責任を問う辞典であるだけに、親日行為の積極性や継続・反復性などを厳格に吟味して4389人を収録したと説明した。

アン・サンホもやはり複数の親日行為が確認されたものの、当時の他の親日反民族行為者たちと比べて積極性や反復性が相対的に低く、最終的な収録基準には達しなかったということだ。

パン事務局長は、「親日派と言えるが、親日人名辞典に掲載されるほどではないということだ」と付け加えた。

アン・サンホ(後列右)の家族写真(写真=国立中央図書館)

ハヨンの発言によって引き起こされた今回の騒動の一因は、アン・サンホが民族問題研究所の刊行した親日人名辞典に名前を連ねていないという点だ。韓国国内で、「親日行為があった」という主張と、「親日人名辞典にも載っていない人物を親日派と断定できるのか」という反論が対立したのだ。

この日、パン事務局長は騒動の過程で知られるようになったアン・サンホの大正実業親睦会の活動以外の記録も公開した。

彼が指摘したアン・サンホの最初の親日行為は1909年にまで遡る。安重根(アン・ジュングン)が日本の初代内閣総理大臣・伊藤博文を射殺した後、京城(キョンソン)で開かれた伊藤博文追悼大会の準備委員名簿にアン・サンホが名を連ねていたということだ。

その後、アン・サンホは朝鮮総督府に諮問する機関であった京城府協議会の議員を務め、抗日運動を妨害して「内鮮融和」を掲げた同民会でも活動したとパン事務局長は主張した。

疑惑の中核である大正実業親睦会の活動についても改めて言及した。

アン・サンホは1916年に同団体の評議員として名を連ねた。大正実業親睦会は当時、経済人や官僚、ジャーナリスト、教育者、医療関係者などが参加しており、朝鮮総督府はこの団体を総督政治を容認し「内鮮民族の融和」を目的とする団体と規定していた。

ハヨン(写真提供=OSEN)

ハヨンの所属事務所も騒動初期にはアン・サンホの親日疑惑を「事実無根」と否定していたが、その後、アン・サンホが1916年に大正親睦会の評議員名簿に記載されている記録を確認したとして撤回した。

パン事務局長は、アン・サンホを親日派とみなすことはできるが、親日人名辞典に掲載されるほどの歴史的責任の基準には達していないと判断した。これは「親日人名辞典未掲載=親日行為なし」という等式が成り立たないことを意味する。

パン事務局長は、親日人名辞典がすべての親日行為者を網羅した名簿ではなく、より重い歴史的責任を問うべき対象者を厳格な基準で絞り込んだ辞典である点を強調した。

ただし、パン事務局長は騒動がハヨン個人への攻撃に終始することを警戒した。彼は「ハヨン個人にのみ」焦点が当てられるやり方はためにならないとし、そのような歴史的環境がなぜ作られたのかを併せて見つめ直す必要があると指摘した。

親日問題を見る視点についても、「子孫の処罰」ではなく「省察」に重きを置いた。

パン事務局長は、親日人名辞典を作成した目的が“親日人物”個人を批判することにとどまらず、過去を正しく確認し、反省を前提として和解と社会統合へ進むことにあると説明した。

先祖が、家庭内では良い祖父だったとしても、歴史的にどのような行為をしたのかを子孫と社会が一緒に確認し、省察しなければならないという趣旨だ。

今回の騒動は、ハヨンが自ら家族史を明かしたことから始まった。

ハヨンは今月7日に放送されたKBS2のバラエティ番組『屋根裏部屋の問題児たち』で、曾祖父から祖父、父、姉と続く「4代続く医師の家系」を紹介した。曾祖父が日本で西洋医学を学んで帰国し、韓国で開業した初期の医師であったと説明した。

同番組の放送後、ネット上ではハヨンの曾祖父が日本統治時代の医師アン・サンホであることが知られた。彼の大正実業親睦会での活動などの記録が確認されたことで、ネットを中心に親日疑惑が急速に拡散した。

初期対応も火に油を注ぐ形となった。所属事務所は疑惑に反論したものの、わずか1日後に事実関係を確認したうえで撤回した。

ハヨン本人も12日に直筆の謝罪文を投稿した。ハヨンは「家族から聞いていた話だけで曾祖父のことを断片的に知っていたに過ぎず、その状態のままさまざまな場所で家族の誇りのように語ってきた」と認めた。続けて、関連資料を調べる中で曾祖父の親日的な行為を知ったとし、「子孫として心よりお詫び申し上げます」と明かした。

パン事務局長は、ハヨンの今後の対応についてもアドバイスした。

パン事務局長は「ある女優は、最初は自身の祖父が親日派として掲載されていて無念だと訴えていたが、結局は非公式に訪ねてきて、私たちと一緒にその行状を学び直した」とし、「本人自らが機会あるごとに先祖の行為を反省しているではないか。公人として世間に影響を与える存在であるならば、そうした公的な姿勢が必要だ」と強調していた。

(記事提供=時事ジャーナル)