いまも毎月語り合う…森保一監督の盟友・岩本輝雄「ブラジル戦の前に送られてきたLINE」の中身
自腹でW杯を全試合現地観戦する理由
「正直、勝てると思っていました。前半を終えた時点でNRGスタジアム(米ヒューストン)から日本の知人に『2点目を取ったら、もう決まり』なんて電話していましたから。
ただ後半、あれよ、あれよと、どんどん引かされていった。近年の日本代表で、あそこまでチーム全体を下げさせられることはなかったんじゃないかな。日本は後半、シュート1本あったかどうかでしょ? 失点は時間の問題だろうなと思って見ていました。いいところもあったけど、限界も見えた。それがブラジル戦の感想かな」
元日本代表MF岩本輝雄氏(54)は、サッカー北中米W杯に挑んだ森保ジャパンの全4試合を現地で観戦した。
「ブラジルは後半から戦い方を変えてきました。斜めのボールを使い、日本のゴール前にどんどんクロスを入れてきた。日本はああいう形でゴール前にボールを入れられると苦しくなる。同点ゴールは、まさにサイドから深く押し込まれてからの斜めのクロスボールだった。
思えば’18年ロシア大会のベルギー戦もサイドからのボールで逆転負けしましたよね。だから、改めて日本の変わらない弱点が露呈したというか。日本が成長しているのは間違いないけど、世界の壁はまだまだ厚い」
その壁の厚さを岩本氏は’18年ロシア大会、’22年カタール大会に続き、今回もスタンドから見届けた。しかも、仕事ではない。W杯の現地観戦は一貫して自腹だ。
なぜ、そこまでしてW杯に足を運ぶのか。大きな理由のひとつが、森保一監督(57)の存在だ。2人が最初に顔を合わせたのは1994年。岩本氏が21歳で日本代表に初選出されたその日から親交を深め、京都パープルサンガ(現・京都サンガ)、ベガルタ仙台ではチームメイトとなった。
親しみを込め、岩本氏は4つ年上の森保監督を「ポイチさん」と呼ぶ。
「もちろん、現地で見ないとわからないことがあるし、勉強にもなる。でも、W杯に行くのはポイチさんの応援のためなんです」
W杯前、最後に会ったのは、国内最終合宿直前の5月22日だったが、「いつものポイチさんでした」と岩本氏は笑う。
「俺が『オランダとチュニジアに勝って、スウェーデンとは引き分けになるんじゃない?』なんて勝手なことを言っても、『2勝1分けか。そうなったらいいね』なんて感じで(笑)。だいたい月に1回くらい会って、2〜3時間話すんですけど、大半がサッカーの話。代表の話をすることもありますけど、内部情報は絶対に漏らさない。そこはキッチリしてます」
大会中はあえて連絡を取らないようにしていた。ただ、一度だけ印象的なやり取りがあった。
「ポイチさんはオランダ戦とチュニジア戦はベスト姿だったのに、スウェーデン戦はジャケットを着て、終盤苦しんだ。だから、専門誌のコラムで『ブラジル戦はジャケットを脱いで戦ってほしい』みたいなことを書いたんです。
そうしたら本人からLINEが来たんですよ、『明日のブラジル戦は、ジャケットを脱いで戦います』って。実際、ブラジル戦はベスト姿でした。どれだけ有名になっても、あの人は全然変わらない。髪型もずっと一緒。白髪もまったくないしね(笑)」
7月16日発売の『FRIDAY7月31日』と有料版『FRIDAY GOLD』では、森保監督が岩本氏に語った日本代表を率いる覚悟と本音、バッシングされていた時期の意外な言葉、次期監督について詳報している。
『FRIDAY』2026年7月31日号より
取材・文:栗原正夫
