「自らへの幻想を振りまいた」金正恩、”公開裁判”を主導し軍高官を断罪
注目されるのは、北朝鮮当局が問題視した内容である。発表では、横領や収賄だけでなく、「組織権と人事権を悪用」したことが繰り返し強調された。
さらにパク氏について、「あらゆる権柄と専横を極め、自分に対する特別な幻想を振りまき」「腹心と追従者を重要職制に配置して党の唯一的軍指導体系の確立を阻害した」と断罪した。
「自らへの特別な幻想を振りまいた」との表現は特に注目される。北朝鮮では、忠誠の対象は最高指導者ただ一人でなければならず、一幹部が自らを中心とする人的ネットワークを形成することは、単なる汚職ではなく政治問題として扱われる。
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また、「腹心と追従者」を重要ポストに配置したとの指摘は、売官売職そのものよりも、人事権を利用して軍内部に独自の権力基盤を築いたことを問題視したものとみられる。発表文では、こうした行為が「党の唯一的軍指導体系」を阻害したと位置付けられており、最高指導者による軍統制への挑戦と受け止められた可能性が高い。
実際、金総書記も会議の結語で、「党の規律建設路線に挑戦した政治的犯罪」であり、「国家と人民の利益を侵害した故意的な着服行為、窃取犯罪」だと強調した。不正蓄財以上に、「政治的犯罪」という性格付けが前面に押し出された格好だ。
