24日、カイロで行われたアル・アハリとの親善試合で、バルサ期待の新星ボージャン・ケルキックがトップチームデビュー、そして初ゴールを決めた。アフリカチャンピオン、アル・アハリのクラブ創立100周年を記念して行われたこの試合はお祭りムード一色に包まれていたが、サビオラ、ボージャン、エトーのゴールで4−0と力の差を見せつけ、バルサが快勝。親善試合とはいえ、ビジャレアル戦に敗れた後のバルサにとって良いイメージを残すことができたと言える。

 16歳と7ヶ月、バルサやオランダで伝説の背番号となっている14番をつけピッチに立ったボージャン。25分にはグジョンセンからサビオラに渡ったボールをサビオラがボージャンにラストパス。相手GKに詰められながらも、ボージャンは落ち着いて見事なバセリーナを決めた。デビュー戦ならがも冷静さを持ち、その才能の一部を見せつけた。

 3年半前、ドラゴンスタジアムでのポルトとの親善試合でレオ・メッシはトップチームデビューを飾った。当時メッシは16歳。そして今、ボージャンはその先輩メッシと同じ道を踏み出したと言っていいだろう。

「まだ夢を見ているようだよ。だって、夢が叶って、ゴールを決めることができたんだからね。でも、今はゆっくり進んでいかないといけないね。だって僕はまだ16歳なんだから。トップチームでプレーすることをずっと夢見てきたし、16歳でそれがが叶って、しかもゴールまで決められた。これ以上望むことはできないね。この2日間のことは決して忘れることはないよ」。

 試合後、興奮さを隠し切れない様子でそうコメントしたボージャンは、「こんな大きなスタジアムで、しかもこんなにたくさんの人の前でプレーしたことはこれまでなかったし、少しナーバスだった。でも、試合が始まってからは落ち着き始めたし、ボールをもらいたいっていう気持ちで挑んだよ」とも。

 また、自身の初ゴールについては、「僕を支えてくれているみんなに捧げたい。それに、僕をすごく助けてくれて、落ち着いて試合を楽しめって言ってくれたサムエル・エトーにもね」。そして、試合前「自分のできるプレーをやってこい」と言ってピッチに送り出してくれたライカールト監督にも感謝していると語っている。

 夢のような2日間を過ごしたボージャンは、翌日からはバルサBの生活に戻り、トップチーム昇格という夢の実現に向け練習し成長していくことになる。バルサ期待のフォワード、ボージャン。楽しみな逸材だ。

(スペイン通信)