ドイツ代表のGKイェンス・レーマンが、来シーズン以降もアーセナルでプレーしたい意向を示した。今シーズン末に切れる契約の延長を望むレーマンだが、アーセナル側から契約延長のオファーは未だ届いていない。さらに指揮官のアーセン・ベンゲルは、契約延長の条件提示を行なう場合でも、「30歳以上の選手とは複数年契約を結ばない」との方針から、37歳のレーマンにも単年契約を提示する見通しを示している。それでも、アーセナルとの契約延長を望むレーマンは、ヘルタ・ベルリン、ハンブルク、セビージャなど、複数のクラブから獲得の打診があることを認めながらも、クラブ側からの条件提示を辛抱強く待つと語っている。

「過去2年間も同じような状況だったからね。契約問題にはもう慣れたよ。今はとにかく様子を見るしかない。不満はないよ。これもビジネスだからね。他のクラブからオファーがあるのは事実だ。でも、アーセナルでプレーを続けたい気持ちは変わらない。このチームのポテンシャルは計り知れないからね。昨シーズンのチャンピオンズ・リーグで決勝まで勝ち進んだのは偶然じゃない。今シーズンに関しては、ケガ人が多かったり、ワールドカップやチャンピオンズ・リーグの過密日程で選手がフレッシュな状態でシーズンを迎えることが出来なかった。ひと休みといった感じのシーズンになったのは仕方がない。来シーズン以降は、これまで以上の結果が出せるはずだよ。契約に関しては、自分で決定を下す。他のクラブなら2年契約も可能だけど、アーセナルなら1年契約以上はあり得ない。でも、それは今も変わりない。だから、それは問題じゃないんだ。僕はアーセナルに残りたい」

 残留を望むベテランGKに対して、ベンゲルは今月末までに条件提示を行なうことを示唆している。さらに、来シーズンに向けたチーム編成に着手し始めているベンゲルは、現在レアル・マドリーからレンタル移籍中のMFジュリオ・バプティスタの完全移籍を希望しているが、1800万ポンド(約42億円)の移籍金がネックとなっている。一方、キャプテンのFWティエリ・アンリに移籍の噂が再浮上するなど、来シーズンのチーム構想がいまだ不透明のアーセナル。状況次第では、激動のシーズンオフを迎える可能性もありそうだ。