リーグ・アン第31節(8日)で、前節まで8位だったマルセイユが同6位のリールを下し、5位に浮上した。

 マルセイユはこの試合、2月24日以来戦列を離れていたリベリをスタメンで起用し、守備的MF1人(4-3-3)の攻撃的布陣で臨んだ。前半9分に微妙な判定でペナルティーを得て先制、おまけにこのファウルでリール側から退場者が出て、10人を相手にする楽な展開となった。

 すぐ2分後には同じくペナルティーで追いつかれたが、運動量の豊富なリベリ-ナスリのコンビで中盤を支配し、リールにチャンスをつくらせなかった。終わってみれば4-1。今シーズン最多の得点で、つねに上位をキープしていたリールを引きずりおろした。リールはリヨンに敗れた第7節以来の4失点で8位に後退した。

 マルセイユはサンテチエンヌとボルドーに勝ち点45で並びながら、得失点差で5位。2位のランス、3位のトゥールーズに4ポイント差まで迫った。好調のナスリの横にリベリが戻ってきたことも大きいが、センターバックに起用したシベリ(アルゼンチン)が2得点をあげるという「ケガの功名」もあった。シベリはシーズン途中にグラスゴー・レンジャースから移籍してきたロドリゲスにポジションを奪われていたが、右サイドバックのベイが負傷したため、センターのジュバールがサイドに回り、出番を得ていた。

 マルセイユの不安材料は、この日スタメンを外れたシセ。後半残り10分で出場したときも、ホームでありながらブーイングを浴びるなど、サポーターから厳しい評価を受けている。シセがかつてオーセール時代に見せたような驚異的な得点力を取り戻すことができれば、マルセイユが残り7試合で来季チャンピオンズリーグの出場権を獲得することも十分可能だろう。