リーガ残り10試合の中でも最も厳しい試合の一つであったラ・ロマレダでのサラゴサ戦は、バルサが思い描いていたシナリオとは全く違うものとなった。サラゴサ戦で勝ち点3を奪い、リーガ優勝への足場を固めるはずが、1−0で敗れるという最悪のシナリオとなった。国王杯準々決勝の効果を狙って再び3−4−3で挑んだバルサだったが、同じ手は通じなかったのか機能はせず、完敗。しかし、バルサの選手たちは落ち込むそぶりを見せることなく、優勝に向かって、まずは次の試合に向かって全力を尽くしていくと気持ちを切り替えている。

 ロナウジーニョ:「サラゴサは良い試合をした。僕らにも勝つチャンスはあったけれど、うまくいかなかった。今はもう来週ノマジョルカ戦に気持ちを切り替え、しっかり準備していくことだ。全力を尽くしていくよ」。

 バルデス:「サラゴサは良い試合をしたし、あらゆる面で僕らを上回っていたと思う。鋭いカウンターを仕掛け、アイマールやダレッサンドロがボールをキープしていたし、メンタルの部分でも彼らが勝っていたということ」。

 チャビ:「僕らは全力を尽くしたし、アグレッシブさは欠けていなかった。確かにこの敗戦で一歩後退した。でも、次の試合に気持ちを切り替え、しっかり準備しないよいけない」。

 デコ:「後半は良くなった。ディエゴ・ミリートのゴールは不運だったし、僕らにはそのゴールが欠けていた。みんな一人ひとり全力を出したし、ゴールが足りなかっただけで、僕らがしっかり戦っていなかったわけじゃない。この結果でライバルたちとの差が縮まることになるだろう」。

 メッシ:「チャンスは作ったけど、それをゴールに結びつけることはできなかった。ゴールという運がなかった。でも、僕らのプレーが悪かったとは思っていない」。

 ラ・ロマレダでの敗戦はバルサにとって確かに大きな痛手となった。もし日曜日の試合でセビージャが勝てば首位を明け渡すことになり、レアル・マドリーが勝てば勝ち点差は2と縮まり、優勝の行方はますますわからなくなってくる。「肩を落としている場合じゃないし、戦い続けることが何より大事なこと。一歩一歩進んでいくしかないし、とにかく全力を尽くしていくしかない」。キャプテン、プジョールの言葉の通り、バルサは残り試合、一試合一試合に集中していくことだ。

(スペイン通信)