7日に行なわれたプレミアリーグで、首位マンチェスター・ユナイテッドがポーツマスに敗れる波乱があった。前半30分にGKエドウィン・ファン・デルサルのミスからMFマシュー・テイラーに先制点を許したマンUは、後半44分にもDFリオ・ファーディナンドのオウンゴールで追加点を喫した。その後、DFジョン・オシェイがロスタイムに何とか1点を返したが、試合は1−2のまま終了した。この日、2位チェルシーはトッテナムに1−0で快勝。この結果、両チームの勝点差は3となり、タイトル争いはさらに激化の様相を呈している。

 試合後のアレックス・ファーガソン監督は、敗戦の原因を「疲労の蓄積」と分析。ミッドウィークに行なわれたチャンピオンズ・リーグのローマ戦で、MFポール・スコールズが退場処分となったため、約60分間を10人で戦った影響を指摘した。

「欧州の大会でアウェイ戦を戦った後は、どんなに調子がよくても難しい試合になるものだ。それに、1時間近く10人で戦ったツケも回ってきたと言えるだろう。今日はチャンスを作ったが、ポーツマスのGKがファインセーブを連発した。運がなかったとしか言えない。こういう展開はよくあることだ。大事な時期に負けてしまったのは痛いが、この負けは必ず取り戻す。いずれにしても、今日の試合に関しては敗戦を受け入れざるを得ない」

 一方、チェルシーとの熾烈なタイトル争いについて、ファーガソンはシーズン終了直前の決着を予想。経験豊富な指揮官らしく、余裕の態度でシーズンの行方を語った。

「残り6試合で、勝点3のリード。しかも、得失点差で大きく上回っている。シーズン開始前にこの状況を提示されていたら、私は喜んで受け入れていただろうね。残り試合はすべて重要だ。すべて決勝戦のつもりで戦う。ここまで来ると、相手は関係ない。オールド・トラフォードで迎えるシーズン最終戦で優勝を決めたっていいじゃないか」

 チェルシーとの熾烈なタイトル争いを続けるリーグ戦に加え、チャンピオンズ・リーグやFAカップなど、ハードな日程が続くマンUにとって、シーズン序盤の疲労蓄積は大きな課題。5月9日に控えたチェルシーとの直接対決を首位で迎えるためにも、老将ファーガソンのチームマネージメントが試されている。