【photo/B.O.S.】

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 欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦の2試合が4日(現地時間)行われ、チェルシー対バレンシアは1−1のドローとなった。決勝トーナメント1回戦のインテル戦では、試合後の大乱闘という大失態を演じたバレンシアは、主力のマルチェナを出場停止、さらにMFバラハ、FWモリエンテスもケガで欠いたものの、チームとしては好調。戦前は、陣容の差などからチェルシー有利が予想されていたが、自信ありげなキケ・フローレス、慎重なモウリーニョと、両監督の試合前の姿勢が、この一戦の流れを予言していたのかもしれない。

 バレンシアは、アウェーながらも臆することなく、組織の力で、スロースターターのチェルシーに攻め入る。対するチェルシーは、カウンターで対抗していった。
 ペースをつかんだバレンシアは、30分、今大会では好調を維持しているシルバが、左サイドの距離のある位置から、思い切りの良いロングシュートを放ち、ゴール右サイドネットに突き刺して、貴重なアウェーゴールを決める。彼自身、そしてチームの勢いを象徴する一撃だった。

 対するチェルシーは、先制されてようやく腰を上げた。ここから中盤を制圧して反撃に転じる。しかし、バレンシアは、ダブルボランチ、アルベルダ、アルビオルが踏ん張り、簡単にはゴール前への侵入を許さない。

 後半は、チェルシーの攻撃がさらに激しくなった。そして8分、A・コールが上げたロングボールがバレンシアDF陣の裏に抜けたところを、すばやく反応したドログバが頭でGKチェフを破り、ようやく同点に追いついた。
 ここから試合終了までは、チェルシーの勝ち越しを狙っての猛攻が続くも、最後までバレンシアはこれを跳ね返し続けた。

 1−1。インテル戦に続く、満足のいくアウェーゲームとなったバレンシアに対し、今季、アウェーでの成績は芳しくないチェルシーにとっては、なんとも痛い結果となった。