今シーズンのリーガでは、バルセロナはホームで無敗の唯一のチーム。カンプ・ノウは相手チームにとって最もやりにくいスタジアムとなっている。実際、これまで11勝3分、勝ち点36の成績を残し、この3分けはアトレティコ・マドリー戦(1−1)、レアル・マドリー戦(3−3)、バレンシア戦(1−1)でのもの。アウェイでの試合では勝ち点を伸ばせず、苦しむ今シーズンのバルサにあって、逆にカンプ・ノウでの強さが目立つ。なかなかの内弁慶ぶりだ。

 残り10節のうちバルサがカンプ・ノウで行う試合はマジョルカ、レバンテ、ベティス、ヘタフェ、エスパニョールとの5試合。対戦カードから見れば、油断は禁物とはいえ1992−93シーズン以来となる“カンプ・ノウ無敗”でシーズンを終える可能性は十分にあると言える。

 カンプ・ノウで“バルサ・キラー”ぶりを発揮しているのはアトレティコ・マドリーで、ここ3シーズンで2勝1分とカンプ・ノウでのバルサ戦にめっぽう強い。バルサのカンプ・ノウでの最後の敗戦もリーガでは昨年2月に行われたそのアトレティコ・マドリー(1−3)が相手だった。しかし、それ以降バルサはホーム21試合で負けていない。

 昨シーズン、バルサはカンプ・ノウで15勝を収めているが、今シーズン残り5試合すべてに勝てば、それを上回る16勝という記録を打ち立てることができる。しかし、4位バレンシアまで勝ち点差6以内にひしめきあっている状況の中、今は記録云々ではなく、リーガ優勝に向けて残り試合すべてに勝つつもりで挑むことが何より大事なことだろう。記録は後からついてくるものである。

(スペイン通信)