セルタ戦での勝利でリーガ優勝争いに踏み止まったレアル・マドリー。同節、首位バルセロナも勝っているため勝ち点差は依然5ポイントのままだが、2位のセビージャが引き分けたため3ポイント差とセビージャに肉薄。ビーゴでの勝ち点3獲得は選手たちへの自信につながり、奇跡の逆転優勝へのモチベーションをさらに高めたと言っていいだろう。

<首位バルサとの直接対決>
 今季レアル・マドリーとバルセロナの直接対決はベルナベウで2−0、カンプ・ノウでは3−3とレアル・マドリーが1勝1分の成績を残した。リーガは、当該チームの直接対決の結果、総得点、得失点差の順で順位が決まるため、レアル・マドリーとバルセロナが勝ち点で並んだ場合、レアル・マドリーが有利だ。次節、レアル・マドリーはベルナベウでオサスナと、バルセロナはアウェイでサラゴサと対戦するが、レアル・マドリーに分があると言えるだろう。

<アウェイでの強さはリーガNo.1>
 そのプレーに輝きは見られず、ファンを失望させているレアル・マドリーだが、少ないゴールチャンスを最大限に活かすという効果的な勝ち方をしてきている。しかもアウェイでの強さは今季リーガNo.1で9勝2分4敗、勝ち点29ポイントをたたき出している。アウェイ戦残り4試合、12ポイントは獲得できると予想される。

<ファン・ゴール>
 今季から加入したファン・ニステルローイは抜け目なく、そしてゴール嗅覚を持った選手だ。現在15ゴールとチーム内得点王のファン・ニステルローイは、リーガ得点王ランキング4位につけており、トップのカヌーテ(セビージャ)とはその差4点。得点王も見えてきたと言っていい。

「得点王はチームのもの。得点王を獲れるかは気にしていない。僕はチームのためにゴールしたいんだ。チームのためにベストを尽くすこと。得点できればベストだけれど、誰がゴールしようともチームが勝利を収めることが何よりも大事なことだ」とファン・ニステルローイ。得点王を意識していることがうかがえる発言だが、“ファン・ゴール”がチームの勝利に大きく貢献し、逆転優勝への道をつないでいくことは間違いない。

<守護神カシージャスの存在>
 レアル・マドリーにとってGKカシージャスの存在は大きい。カシージャスのスーパーセーブがチームを救い、多くのポイントを獲得してきた。28試合で25失点、平均失点率0.89でサモラ賞(リーガ最小失点GK)のトップに立つカシージャス。彼がゴールを守ることはレアル・マドリーにとって大きなメリットだ。

 優勝争いの直接のライバルであるバレンシア戦(22日予定)、セビージャ戦(5月6日予定)を残すレアル・マドリー。ともベルナベウでの試合だ。ホームでは6勝4分3敗、勝ち点22ポイントと良い成績を残していないレアル・マドリー。まずは次節のオサスナ戦に勝ち、ホーム苦手意識を払拭したいところだ。レアル・マドリーの逆転優勝は起きるのか?優勝争いも熱を帯びてきた。

(スペイン通信)