「遅かれ早かれ、カカーはレアル・マドリーでプレーすることになる」。ACミランのカカー獲得を断念し、マンチェスター・ユナイテッドのクリスティアーノ・ロナウド獲得に鞍替えしたとの噂も上がるレアル・マドリーだが、同クラブのスポーツディレクター、ミヤトビッチ氏はカカー獲得の可能性に再び火をつけている。これはミヤトビッチSDがスペイン紙“アス”とのチャットで明かしたもので、来シーズンに向けての補強、放出、そしてカペッロ監督の去就問題についてコメントしている。

 レアル・マドリーは来シーズンに向けC・ロナウド獲得を最大の目標に掲げていると言われているが、「クリスティアーノ・ロナウドは最高の選手。多くのビッグクラブが彼の獲得に関心を示している。しかし、来シーズンの補強や戦略についてはシーズンが終わってからだ。彼はマンチェスターと契約を結んでいる。イングランドでは契約破棄の違約金は存在しないし、夏の移籍マーケットで評価することになる」と述べている。

 そして、「どっちをあきらめるということはない。我々のクラブに来る可能性のある選手についてはそれぞれ評価するつもりだし、両選手とも偉大な選手。しかし、両選手とも現在のクラブとの有効な契約がある。イタリアでもイングランド同様違約金はない。いずれにしても、それぞれのクラブが売ると決めてからの話。もちろん選手次第であるが。選手がクラブを去りたいなら、クラブは移籍させる義務がある。遅かれ早かれ、カカーはレアル・マドリーのユニフォームを着ることになると確信している」と続け、カカー獲りはまだ諦めていないことを示唆。

 補強があれば放出があるのも当然の話。「リーガはまだ11試合残っているし、優勝の可能性も十分に残されている。誰を放出するのか今明かすことはできない。来る選手がいれば去る選手もいる、言えることはそれだけだ。その質問にはシーズン終了後に答えたい。選手それぞれの働きについて評価してからになる」と答えるに留めている。

 そして、カペッロ監督の招聘は期待外れに終わり、シーズン終了後にも同監督の退団は決定的とも言われる中、「カペッロについては期待を裏切られたとは思っていない。経験もあり多くのタイトルを獲得している監督であり、我々は懸けていたからね。それは今シーズン加入した選手にも言えること。これからもっと良くなると考えている。しかし、まだ11試合残し、リーガ優勝の可能性もある今の段階でこのテーマについて語ることはできない。シーズンが終わった時点で評価し、何かしらの決断を下すことになる」とし、カペッロ監督の続投か解任かについての明言は避けている。

今シーズンが“失敗”であることは否定したが、「良い年であったとは言えない」とミヤトビッチSD。それでも状況は良くなっているとし、来シーズンはもっと良くなるだろうとも。3シーズンぶり、残された唯一のタイトルに向け残り11試合に挑むレアル・マドリー。今は残り試合に集中し、総決算はシーズン終了後にすると何度も口にしたミヤトビッチSDだが、補強、放出、カペッロ監督の去就、どんな決断が下されることになるのだろうか・・・?

(スペイン通信)