アーセナルのMFセスク・ファブレガスが、シーズン終了を前にして“夏休み”の確保を誓った。

 すでにチャンピオンズ・リーグの敗退が決まっているアーセナルの公式戦は5月中旬に終了するが、ユーロ2008予選が行なわれる関係上、スペイン代表の主力メンバーでもあるセスクのシーズン終了は6月まで待たなければならない。しかも、2007-08シーズンに向けたトレーニングの開始は7月。つまり、シーズンオフの期間は実質1ヶ月弱となる。

 このスケジュールには、若干19歳のセスクも辟易。「夏休みが待ち遠しい」と、過密日程を戦うプレーヤーの心境を包み隠さず語った。

「夏が待ち遠しいね。ただ、アーセナルでのシーズンが終わっても、6月に代表の試合が待っている。そのおかげで、夏休みが短くなってしまうんだ。正直言って、ひと夏通して休みたいと思うこともあるよ。17歳の頃なんかは、7週間の休みをもらっていた。あの頃は完全にリフレッシュできていたし、シーズンを戦う準備も万全だったよ」

 さらにセスクは、コンディション調整とプレーヤー意識の狭間にある葛藤を告白した。

「若い選手ほど、休養を十分にとることが必要なんだ。大きなプレッシャーの下でプレーをはじめたばかりの選手は特にね。中でも、運動量が多い中盤の選手ほど、十分に休む必要があるだろう。でも、僕はサッカーが好きなんだ。だから、出場しろと言われれば、絶対に『ノー』とは言わない。ただ、これから6、7年後となると、今よりも負傷する可能性は高くなる。そうなったら、プロ意識を持って、身体をしっかりとケアすることが重要になるだろうね」

 首位マンチェスター・ユナイテッドに大差を付けられ、チャンピオンズ・リーグでも決勝トーナメント1回戦で敗退したアーセナル。そして、ユーロ2008予選のグループFで4位に沈み、本大会出場に黄信号が灯るスペイン代表。ともに苦しい戦いを強いられるチームで主力として戦うセスクにとって、2006-07シーズンは例年以上に疲労困憊のシーズンだったようだ。