Q:蟲師の役どころはどのようにされたのですか

オダギリ:先ほどの監督のお話のように、原作がある作品というのはファンの方たちのイメージもありますし、役作りといえるものは何もせず、大友監督が書かれた台本通りに演じるしかなかったんです。とにかく蟲というものが昆虫ではなく、なんだか説明しづらいものだということが映画の宣伝部もとても困りまして、それを説明するのにとにかく昆虫ではないことをいろんな人に言ってくれということで、それくらい蟲を扱うのは大変なことなんです。
僕が原作を読んで感じたのは、蟲を媒体としていろんなことを表現しているだけで、蟲じゃなくても、時間だったり自然だったり、生きること死ぬこと、いろいろと人間が対峙するいろんなことが蟲を通して感じられるという、そういう作品だと感じたので、蟲師という職業的な考え方はしていなかったですね。

Q:撮影中に大変だったことなど印象に残っていることはありますか

オダギリ:どの作品でも言えるのですが、例えば真夏日に真冬のシーンを撮るときというのは、やはりいろいろと衣装も着せられてしまいますので、その中で汗をかいてはいけないという、とんでもない拷問です。そういうことは、この作品に限らず、いろんなところで起きますね。

Q:皆さんへメッセージをお願いします

大友:すごく時間をかけて作りましたし、皆さんに楽しんで頂ければ嬉しいなと思います。宜しくお願いします。

オダギリ:皆さん、これからご覧になるということで、見たままの感激、感想を書いて広げて頂ければいいなと思います。宜しくお願いします。

日本での封切り前から、既にアメリカ、オーストラリア、韓国など数十カ国からオファーが来ているいう注目の作品、「蟲師」。「蟲」と「ヒト」をめぐるファンタジーをその目で確かめて欲しい。

■公開日
2007年3月24日全国ロードショー

■ストーリー
100年前、日本には「蟲」と呼ばれる妖しき生き物がいた。それは精霊でも幽霊でも物の怪でもない、生命そのものであり、時に人間にとりつき、不可解な自然現象を引き起こす。蟲の命の源をさぐりながら、謎を紐解き、人々を癒す能力を持つ者は"蟲師"と呼ばれた。
そんな蟲師のひとり、ギンコは、蟲を引き寄せる特異体質のため、果てしない旅を続けている。彼は、旅先の宿で角がはえた少女を癒し、さらに文字で蟲を封じる美しい娘、淡幽に会うため、彼女の屋敷を訪ねる。だが、ある事件をきっかけに、ギンコ自身が蟲に冒されてしまう…。蟲に憑かれたギンコの運命は?生と死の間をさまよう彼の意外な秘密が今解き明かされる。