少子高齢化社会の今、両親や親戚が他界したあと、子ども世代がやらなければならないことは増えるばかり。なかでも、たくさんの荷物が残された実家の片づけには頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。そこで今回はグループ合計で18万件の実績をもつ「遺品整理プロスタッフ」の代表取締役社長・石田毅さんに業者選びのコツなどお話を伺いました。

見積もりは絶対!現場では必ず担当者に直接相談を

いざ、遺品を整理しようとしても、どこから手をつけていいかわからない、遠方でなかなか行かれない、時間も労力もかかる…など、自分ですべてをやり遂げるには荷が重いこともあります。

最近では、遺品整理を専門の業者に頼むという選択肢もありますが、選び方がわからなかったり、悪徳業者への不安も…。

「業者を選ぶ際に大切なのが『見積もり』です。今は見積もりは無料でやってくれるところがほとんどなので、まずは実際に現地で会って相談し、自分に合った業者を見つけることが重要なポイントになります」(石田毅さん、以下同)

●見積もりがなぜ大切なのか?

業者にも個性があり、片付けるときにどこに重点をおくかはさまざま。

「ひたすら安さを追求しているところもあれば、スピードを重視しているところ、時間をかけて丁寧に作業してくれるところもあります。そのため、依頼される方が『なにを優先するか?』ということで選ぶ業者も変わる。依頼されるときは、必ず何社かで相見積もりをとって、担当者とコミュニケーションしてみてください」

見積もり時に注意すべきこと

見積時にとくに注意しておきたいのは、「追加料金」が発生するかどうかです。最初の見積もりは安くても、オプションの追加料金がかさんでトータルでは高くついてしまったというケースもあります。

「追加費用がかかる場合とその金額について、担当者に細かく聞いておいた方がベターです。なかなか言いづらいこともあるかと思いますが、ここでは正直に困ったことや気になることを聞くようにしましょう」

その際、経験豊富な業者なら、残しておいて欲しいもの、発見して欲しいもの、賃貸の場合はどこまでが備えつけのものか、といったことを細かくヒアリングしてくれるはずです。

「見積り時に、家の中をくまなく確認してくれているかに注目してください。当たり前ですが、これをしないと見積りが甘くなります。プロならしっかり見て、追加で想定外のものが出てこないかどうか、それも見込んで作業時間を出してくれるはずです。この人なら信頼できると思ったら、そこに決めてもいいでしょう」

●信頼できる担当者に依頼することがカギ

また、見積り担当者の感じがよかったら、現場にも来てくれるようにお願いしてもいいのだとか。

「遺品整理を業者に頼むうえで、大切なのはコミュニケーションを取ることです。たとえ見積もり時の担当が来られないとしても、指名をいただいて悪い気はしないですし、便宜をはかってくれるかもしれません。信頼できると感じた人にお願いしてみてください」

トラブルでいちばん多いのは…

ちなみにトラブルでいちばん多いのは「搬出の際に傷がついた」というもの。見積もり時や作業日など、壁や床などの傷の有無も確認しておくと、お互いにとって安心です。

「業者の損害賠償への加入の有無も確認しましょう。ほとんどの会社は入っているはずですが、入っていない場合は、なにかあっても補償が出づらいので、注意が必要です」

また、業者選びは、どうしても料金の安さに目がいきがちになりますが、ほかと比べて見積もりがあまりにも安い場合は裏がある場合もあります。

●実際にあった!警察からの電話

「実際にあった話ですが、以前、警察から弊社に電話がありました。当社は見積もりをしただけで、その家の遺品整理には関与していなかったのですが、詳しく話を聞いたところ、その家から搬出された荷物が不法投棄されていたとのことでした。適正な価格で処理を行わない場合、不法投棄につながるケースもあるため、“相場より不自然に安い見積もり”を出す業者には十分気をつけたいところです」

とくにバイクや車、大型の家電などが残されている場合は要注意。行政の決まりに従ってきちんと処分してもらえるか、また、手続きまで代行してもらえるのか、依頼主の責任として確認するようにしましょう。

作業が終わったら必ず領収書をもらうこと

「業者のホームページで会社概要を確かめ、免許を持っているか、保険に加入しているか、基本的なことをしっかり把握したうえで、金額について疑問がある場合は理由を説明してもらって、納得できた業者にお願いするのがポイントです」

最後に作業が終わったら、必ず「領収書」をもらうことも忘れずに! 各社にもらった見積書も、しばらくの間は保管をしておきましょう。なにかトラブルになった際に必要になることがあります。