JRT四国放送

写真拡大 (全3枚)

品薄や価格高騰が続く「コメ」。

「令和の米騒動」は、一向に収まる気配が見えません。

まずはこちらご覧ください。

コメの販売価格の推移グラフ

農林水産省が先ほど発表した、5月11日までの1週間に販売されたコメの平均価格は、5キロあたり4268円。

依然、2024年の同じ時期と比べ、2倍以上という高値が続いています。

こうした状況を受け、国は先週、7月まで毎月10万トンの備蓄米を放出すると発表しました。

スーパーや小規模米穀店などへ供給するために、優先入札枠も設けるとしています。

ただ、この現状に県内の関係者からは悲痛な声が聞こえてきました。

「もう辛抱たまらん」とのことです。

関山米穀店の6代目、関山隆大さん。

立ち並ぶ米袋に、次々とポップを立てていきます。

富山県の「てんたかく」は、軽快なサクサク食感。

チャーハンや雑炊に向いています。

これは3年前の秋。

日本各地から集められたブランド米に、大漁旗のごとくポップが並びます。

しかし2025年5月、店を訪れると。

あの賑やかだったポップは、店の片隅に束ねられていました。

(関山米穀店6代目・関山隆大さん 39歳)
「お米ね、どこいったのでしょうか?」
「すごく(店の)客は増えているが、供給が追いついていない」

(記者)
「客はなぜ増えている?」

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「スーパーにもそこまで満足できる量がなかったり、値段も高騰しているので」
「『米店はどんな状況だろう』と、結構、一見のお客さんが増えている」
「8月に徳島は新米が穫れるが、それまで店頭が持つかどうか」

備蓄米は4月、1度50キロ入ったきり。

1か月に6トンものコメをさばくこの店では「雀の涙」です。

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「このままの状況が続いてしまうと、うちも1か月ぐらい休業をせざるを得ない状況になる可能性もあるかな」
「それぐらいの状況に追い込まれてきている」
「ここまで追い込まれるのは今までなかった。苦しいのは苦しい」

関山さんのお店では、入荷予定のコメが2024年から次々とストップ。

商品を確保できない状況が続いています。

それでも取引のある多くの飲食店が、関山さんのコメが届くのを待っています。

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「どうしても、うちも赤字になってしまうので」
「無理言って価格交渉に、今から行く」
「どういう反応になるか、あまり良い反応は想像できない」

やってきたのは徳島市の弁当店、この日は5キロの米袋を15袋納品しました。

計84キロ、この店での3日分です。

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「きょうから料金1割上がる、本当に大変申し訳ない」

(ほかほか弁当矢三店・西野敦子 オーナー)
「申し訳なかっても、仕方ない」

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「よろしくお願いします」
「また下がったら、下げますんで」

(ほかほか弁当矢三店・西野敦子 オーナー)
「いっぱい下げてよ」
「金額、3日分が5万5500円」
「それぐらいお客さんにご飯を盛っている」
「すっごいお金を今、関山さんに払っている」
「でも、関山さんも一生懸命がんばっている、今年4回上がっている」
「きっちり倍、1年で倍」

月に500キロ以上の米を消費するこちらのお店にとっては、死活問題です。

それでも、弁当を値上げしたのは、2024年10月の1度だけ。

利益度外視で、我慢の日々です。

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「ずっと我慢し続けているんで、お互い心苦しいところが」

(ほかほか弁当矢三店・西野敦子 オーナー)
「お互い我慢して、我慢して、お客さんに喜んでもらいたいから、我慢している」
「値上げして申し訳ないから、お客さんがまだ買いやすい弁当をと、新しいメニューを作った」
「お客さんにこれ以上、値上げという無理は絶対言いたくない、身を削らないと…」

(記者)
「こちらが新メニューの白身フライ弁当です。重い」
「ご飯が山盛り入っています。これで356円ですよ」

関山さんは、トンカツに350グラムのご飯が入った日替弁当。

これで534円。

(記者)
「このご時世でこの値段、驚異的」
「店長がんばってますね」

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「すごいね。ボリュームを感じるし、おかみさんの愛を感じる」
「もっと努力してがんばらないと、という気持ちになる」

(記者)
「関山さんも、コメ確保するために苦しい思いをしました?」

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「ずっと、県内の販売所をぐるぐる回って、毎日のように車走らせてコメ買って」
「この前も、いよいよ無くて、高知の室戸まで走ってコメ30キロ入り2袋(買った)」

(記者)
「室戸まで行って(30kg)2袋少なくないですか?」

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「少ないと思えば少ないし、ただその2袋のおかげで、今週乗り切れたっていうこともある」
「ちょうどその時、コメが空っぽになっていて、その2袋があったからこそまわった」
「日本人にとってコメは主食」
「農家が丹精込めて作ったもの、日本人のソウルフード」
「わたしが諦めて『お米ありません』というのが一番楽なんですが」
「みなさんの想いも背負って仕事もしている。継続できるように汗かいて、汗かいて」

ただ、このままコメ不足が続けば「休業」の2文字も、視野に入れざるを得ないのが現実です。

瀬戸際で踏ん張る人たちに、1日でも早く備蓄米が届くことを願ってやみません。

(関山米穀店6代目・関山隆大さん)
「コメは温かい、やさしい感じの手触り」

たかが米、されど米。

(5月19日現在)