結婚生活が長くなると、多少なりとも夫婦関係に悩むことも増えるのではないでしょうか。時短レシピが人気の爆速レシピクリエイター・およねさん(@oyone.gram)は、さかのぼること2年前、SNSでの投稿が話題になってきた2023年に「離婚危機」を迎えたことがあるのだとか…。夫婦お互いにイライラが止まらなかったという時期からどう仲を修復したのか? およねさんと夫の卓也さんご夫婦に振り返ってもらいました。

私の行動にいちいち口を出す彼にイライラ

――「自炊ハードルを地の果てにまで下げにいく」をモットーに、ささっとつくれてちゃんとおいしいレシピを開発、発信しているおよねさん。夫の卓也さんとは仕事上でもパートナーとして活動を続けていますが、過去には「離婚危機」もあったのだそう。それが訪れたのは、活動を始めておよそ1年半が過ぎ、念願のレシピ本を出版したあとだったそうすね。

【写真】お出かけ中のおよねさん一家

およねさん(以下、およね):私がInstagramのアカウントを開設したのは2021年の12月末、その半年後である2022年の6月頃に初めて書籍化のお話をいただきました。その頃から「これはもしかしたら、料理を仕事にできるかもしれない」と思い、レシピ本の制作に集中するため、当時やっていた仕事を辞めたんです。

およね:2023年1月に初めての書籍が発売になり、前後数か月は忙しくさせてもらっていました。それがなんとなく落ち着き始めた2023年の6月頃、波が引いたように静かな状況になってきたことで、夫婦で「このままで大丈夫なのかな?」と思い始めたんです。

卓也さん(以下、卓也):そうだったね。

およね:私も覚悟を決めて飛び込んだ世界ですし、一生懸命やっていたのですが、その頃から夫がしきりに「これからどうするつもりなの?」と今後のことを聞いてきたり、ダメ出しのようなことを言ってきたりするようになったんです。

――結構細かい指摘だったのですか?

およね:私は「Voicy」という音声配信もやっているのですが、それに関しても「言い回しはこうした方がいい」とか、「ここでもう少し間を空けた方がいい」とか、かなり細かく指摘してくるんです。私はそれがとてもいやで…。自分はほめられて伸びるタイプだと思っているので、指摘されてばかりの毎日に本当に疲れていました。次第に夫にしゃべりかけられることも避けるようになり、向こうはそんな私の姿を見てイライラするしで、とにかく夫婦の溝がどんどん深くなっていきました。それが、2023年の夏でした。

卓也:(苦笑)。

夫婦関係とどめの一撃はある朝のささいなことで…

――その後決定的な事件が起こったんですよね?

およね:はい、先ほどお話した「Voicy」の収録は、1日で一番気分のいい朝にすることにしているんですが、ある朝「さあ録るぞ!」と思ったら、夫から前の晩にものすごい文量のLINEが来ていて…。しかもそれが「明日のVoicyの件」。その瞬間、朝のいい気分は台無し! 内容はもちろん「明日はこんな内容を話すべき。なぜなら~」みたいなアドバイスで、私はもう完全に頭にきてしまって。「もう、こういうのマジでやめくれない!?」って本人にぶつけたんです。そうしたら彼も「なんでだよ、こんなに応援してるのに!!」って怒り出して…。

そこから一切口を聞かなくなってしまったというおふたり。険悪なムードのまま毎日が過ぎていき、およねさんは本気で離婚を考えるようになっていったのだとか。

夫をモラハラだと思い込んでいた…夫婦仲を見直したきっかけは

転機が訪れたのは、およねさんが友達に相談したこと。「離婚を考えている」というおよねさんの言葉を心配した友人が、「夫婦コンサルティング」を紹介してくれたのだそう。

およね:友人が「うちも受けているから、どう?」とすすめてくれた先生のところへ2人で行きました。そこで受講したのが「性格分類学の夫婦コンサル」。そして当日、そこで心理学の先生がやってくれたのが、「エニアグラム」を使っての性格解説。エニアグラムでは、人間の性格を9つのタイプに分類する心理学の1つなのですが、これでわかったのは、ふたりの性格タイプが全然違うこと。

ものすごくざっくりと言えば、性格に合った方法論として彼は「PDCA(※Plan、Do、Check、Action)で言うところの「Plan(計画)」を大切にするタイプで、いろいろ計画を立ててから動きたい性格。一方の私は「Do(実行)」を重視するタイプで、実際に起こした行動の結果で判断、改善して仕事を進めていく性格だということ。そのせいででまったく噛み合っていない、ということがわかりました。

卓也:ちょっとびっくりしました。僕がおよねさんにアドバイスをしているのは、もちろん活動を良くしていくためだったのですが、それが全然伝わっていなかった。改善点を見つけて伝えることは、僕なりの優しさだったのですが、およねさんは「Do(行動)」から考えたいと思っているから、先にあれこれ言われても受け入れられない…。自分の思いのままに好きなようにやることでパフォーマンスが上がるし、その結果を見て改善して進めていくのがおよねさんのタイプなんですよね。お互いに間違ったことをしていたわけではなかったけど、相手には全然伝わってなかったんです(笑)。

およね:そう(笑)。極端に言えば、当時は夫のことを「この人はモラハラしている」と思っていたんです。毎日毎日いろいろな指摘をしてくるので、きっと自分のことが気に食わないんだと思っていたのですが、実際はものごとの進め方が違っていただけなんです。

お互いの性格がわかり、受け入れやすくなった

――「夫婦コンサル」を受け、お互いの性格を理解できたことで、少しずつ夫婦関係も改善していったんですね。それぞれの性格の特性を理解することで、それまでイライラを感じていたことは受け入れやすくなりましたか?

卓也:僕が何度も言われたのは、「奥さんは計画を立ててものごとを進めるタイプではないから、いくら計画段階で詰め寄っても響きませんよ」ということ。そのことをわかってあげてね、という話をされました。

およね:反対に私は、「旦那さんの性格上、『この段階で心配しないで』と言っても無理。何度も計画を確認してくることは、仕方がないからことだから、それは許してあげて」ということを言われました。夫の性格タイプを知ることができたので、それは受け入れやすくなりました。

――異なる性格タイプは、「愛情」の表現や受け止め方にも違いがあるのだとか?

およね:私のようなタイプは、「共感したり、ほめるたりすること」が愛情だと思っているのですが、夫のタイプは「導くこと」が愛情だと思うそうで…。だからそもそも、「こうした方がいい、ああした方がいい」と言うこと自体が愛情なので、そう思って受け止めてくださいと、これまた先生には言われました。

卓也:僕の方は「ほめる練習をしてください」も言われました(笑)。

およね:「夫婦コンサルティング」を受けたからといって、すぐに仲直りできたわけではないのですが、私も「こうした方がいい」と言われたときも、「あーはい、これ愛情! 愛情ですね!」と受け取りやすくなってきていますし、彼も少しずつほめてくれるようになっています(笑)。

卓也:お互い訓練が必要なので時間はかかりますが、少しずつ亀裂を修復できているような実感はありますね。