“天才”と呼ばれた元10番はなぜ23歳で引退し、僧侶へと異色の転身をしたのか「1日だけさぼってしまって…」
番組内で「ユース時代は天才と呼ばれた」と紹介された五藤さんは、ジュビロ磐田の下部組織出身で、U-18では10番を背負った。U-18日本代表候補にも選出され、2014年にカターレ富山でプロデビューを飾るも、プロ通算18試合の出場に留まり、23歳の若さで現役を引退した。
「入団して3年連続で怪我をしてしまって、怪我と向き合ってトレーニングをしていたんですけど、1日だけ補強のトレーニングをさぼってしまって、プロとしてサッカーにおカネをもらっていいのかと考えてしまって。『今だな』と確信して決めました」
【動画】僧侶になった元Jリーガーの現在
引退直後は最後の所属クラブとなったFCマルヤス岡崎のチームスタッフとして働いていたなか、なぜ僧侶になったのか。
「当時、付き合っていた彼女(現在の妻)の実家がお寺だった。ご両親に挨拶をさせてもらいに行ったら、『(お寺)を継いでくれないか』と話をされた。そこで『やります』とは言えないので。お寺のこと、お坊さんのことをまったく知らなかったので、福井県の永平寺で修行体験をさせてもらった」
「本当に辛かったので、『彼女に何て言って断ろう』って考えていました。『ごめん、できないや』と言おうと思っていた」そうだが、「帰りに『お疲れ様でした』『ありがとう』という言葉を聞いて、腹を括って継ぐことを決めた」という。
その後、2年間の厳しい修行を経て、僧侶となった五藤さん。「サッカー選手は契約があり、いつクビになるか分からないというプレッシャーがあったので、そういう面では気持ちが楽になった。一般の人がお寺に触れ合いに来てくれるのが一番嬉しいですね」と話す表情は、実に穏やかだった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
