とちぎテレビ

学問や芸術など栃木県の文化振興に貢献した人を称える文化功労者の表彰式が13日宇都宮市で行われ今年度は書道と陶壁の分野で2人が受章しました。

今年度、県の文化功労者に選ばれたのは「書道」の分野で功績をあげた宇都宮市の赤澤豊さん76歳と焼き物で装飾された壁面「陶壁」の分野で功績を残した益子町の藤原郁三さん78歳の2人です。2人には北村一郎副知事から表彰状が贈られました。

県書道連盟の会長などを歴任した赤澤さんは、数々の書展で最高賞を受賞し長年にわたり栃木県や宇都宮市の芸術祭の運営などに携わり後進の育成や書道の発展と普及に貢献しました。また書道を通じた国際交流や文化芸術の振興に取り組んできたほか、日光東照宮400年式年大祭における揮ごうや「百人一首のまちうつのみや」の発信など書道にとどまらない県内文化のけん引役として活躍しています。

藤原さんは、全国の公共施設や建築物の陶壁をおよそ700カ所手がけ益子焼の魅力を発信している県内の陶壁作家の第一人者です。益子町をはじめ全国の建築物において独自の技法を駆使した陶壁が用いられ栃木県本庁舎の建て替えの際には陶壁の製作を指揮するなど新たな形で益子焼の発展に貢献してきました。また益子陶芸展の立ち上げなど益子焼を世界に広める活動でも大きな役割を果たし近年では蛍光管廃ガラスを再利用した「蛍硝子」を開発し環境の分野でも高い評価を受けています。

1949年から始まった県の文化功労者の受章者はこれで158人となりました。