(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

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さまざまな美容広告やSNSの普及によって「自分の容姿に自信がない」「おしゃれな人のマネをしても、なぜかしっくりこない」といった悩みを抱える人が増えています。そのようななか、ジュエリーデザイナーのMIZUKIさんは「『自分なりのキレイ』を体現している人は『美学』と『センス』を持っている」と語っています。そこで今回は、MIZUKIさんの著書『センスのいい人だけが知っている「自分なりのキレイ」のつくりかた』から、一部を抜粋してご紹介します。

【書影】SNSで話題のジュエリーデザイナーが教える、最短で自分史上最高の自分になる方法。MIZUKI『センスのいい人だけが知っている「自分なりのキレイ」のつくりかた』

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「自分の容姿に自信がない」と悩む人が増えている

昨今、「自分の容姿に自信がない」と悩む人がとても多いです。

「キレイになって自分に自信を持ちたい」
「外見に自信がないから、積極的になれない」
「可愛いあの子が羨ましい……私も可愛くなりたい」
「ここがあともうちょっと、こうだったらいいのに……」

多かれ少なかれ、誰もが一度はこのような気持ちを抱えたことがあるのではないでしょうか?

かくいう私自身も、そういった悩みを持つ一人でした。

自分なりにおしゃれをして出かけたつもりでも、友人と一緒に映る写真を後で見返すと、「なんか自分だけダサい……」と落ち込んでしまうことばかりで、どうすれば自分の容姿が魅力的に見え、自分自身に満足できるようになるのかが全くわかりませんでした。

今より少しでもキレイになるために日々努力をしているけれど、年齢を重ね老化は進む一方。

自分の目指すべき姿やゴールがわからず、いつまで経っても自信を持てなくて、自分に100%満足できない気持ちが、常にどこかにありました。

そんなときはどうしても他人の魅力にばかり目がいってしまい、無駄だとわかっていながら他人と自分を比べてしまうのです。

容姿に自信がない人が減らない原因

自分の容姿とは長い人生ずっと付き合っていくのにもかかわらず、こんな風に自分で自分のポテンシャルを最大限に発揮する力がなく、死ぬまで自信を持てないままでいるなんて非常にもったいないですよね。

そもそも、化粧品のクオリティは、私が初めてメイクをした20年前と比べるとぐんと上がりましたし、整形や美容皮膚科といった美容医療は非常に身近なものになっています。

韓国コスメにサプリメント、パーソナルトレーニングにピラティス……。

キレイになる手段は追い切れないほどたくさんあるのに、自分の容姿に自信がない人が減らないのはなぜなのでしょうか?

その理由はいくつか考えられます。

例えば、一部の美容ビジネスによる過度な広告。

まるで“正解の顔”と“間違いの顔”があるかのように発信され、「こうじゃなきゃ美人じゃない」という気持ちにさせられてしまいます。

別に二重でなくても、おでこが丸くなくても美しい人は大勢いるのですが、多くの発信を見ていると「二重じゃない自分はダメなんだ……」「おでこが平らではいけないんだ……」というような気持ちにさせられるのです。

他にもSNSの流行により、加工された姿であるはずの、色白で目が大きくて顔の小さな女の子が、まるで身近な存在のように感じ、ついつい自分と比較してしまう人も少なくないはずです。

美容医療の行き過ぎた広告がなければ、SNSがなければ、容姿に対する悩みは今よりも少ないことは確かです。

「自分なりのキレイ」を体現する人たち

このように、「美容ビジネス」や「ルッキズム(容姿や身体的特徴で人を判断する外見至上主義のこと)」の流れはますます加速しており、これらの文化がない国と比べると、私たちは容姿について自ら悩んでいるのではなく、“何者かによって悩まされている”ということがわかります。

とはいえ、残念ながらこれらの流れを止めることはできません。


(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

では、どうすればいいのでしょう?

こういった流れに反してひときわ輝き、目を引く存在の人がいます。

それは、「自分なりのキレイ」を体現している、センスが良い人たちです。

例えば男女問わずこんな人に会ったことはないでしょうか?

顔立ちがすごく整っている訳ではなくても、持ち物や洋服が洗練されていて抜群におしゃれな人。

自分のどこが魅力的かを理解していて、素敵に魅せるのがうまく、振る舞いや言動から自信を感じられる人……。

私はデザイナーとして10年以上仕事をしているのですが、仕事柄このような「自分の魅せ方が上手い人」と出会う機会が多いように感じます。

いつ会ってもブレない自分の芯を持っていて、顔を合わせる度にかっこいいなぁと思いますし、魅力的で、真似したくなる憧れの存在です。

「美学」と「センス」

どうすればそんな風になれるんだろう?とよくよく観察していくと、彼ら・彼女たちには必ず自分の中に「美学」があり、「センス」を持ってしてそれらを表現していることがわかりました。

「美学」はその人の軸のことをいい、「センス」は優れた感性のことを指します。

この2つは目に見えないものであり、数値化できないものです。

そのため多くの人が「持って生まれたもの」や「自分には関係ないもの」として掘り下げようとしません。

ですが、実際のところ誰でも、いつからでも持つことができるのです。

まさか……!と思うかもしれませんが、本当なんです。

確かに優秀なデザイナーにはおしゃれな人が多いですが、全員が全員、元々おしゃれな訳ではありません。

デザインを学んでいく上で身につけてきたセンスを磨く習慣や、ちょっとした表現のコツを、自分の魅せ方にも落とし込んでいるから、魅力的に見えるのです。

つまり、自己ブランディングがうまいとも言えるでしょう。

そうなることで生まれるメリットは、たくさんあります。

まず、「センス」と「美学」を持っている人は、先ほども挙げたように自分らしい魅力を発揮することができます。

そして自分らしい魅力を発揮できると、自分に自信がつきます。

自分に自信がある人は、他人から見たときに「素敵だ!」と感じさせるオーラがあるように映ります。

自分軸がしっかりとあるので、必要以上に周りの人間やSNS上の人物と自分を比べて苦しくなることもありません。

※本稿は、『センスのいい人だけが知っている「自分なりのキレイ」のつくりかた』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。