隙のないアイテムですが、難点をあえて一つ上げるなら少しだけシワが気になりやすいところ。スラックスなのでしょうがないですが、昨今のノンアイロンに慣れた人だといちいちスチーマーなどをかけるのが手間に感じるでしょう。

 ただ、高級素材はこうしたケアが必要となるもの。できれば大事にスチーマーをかけて使っていただきたいですね。ポリエステルなどの安い素材はケアが必要ないけれど、風合いがイマイチ、シルクやカシミヤやウールなどは特別な加工がない限りケアが必要です。でも、ケアが必要だからこそ美しい風合いが楽しめるわけで……高級品の宿命ですね。

 というわけで、ケア性のみ気になる人もいるでしょうが、それ以外は完璧すぎる大傑作です。

◆ヴィンテージテイストなのにたしかな高級感
・紳士 木の実から作ったカポック混コーデュロイジャケット 7990円

 起毛感をつけてまるでベロアのような風合いに仕上がっているコーデュロイジャケット。カポックという聞き慣れない素材を使っていますが、これが着心地抜群。中空糸構造となってるため軽量で楽チン。

 見た目はヴィンテージさながらの重厚な印象なのですが、着用すると見た目に反してジャージのように軽い。デニムやコーデュロイなどこうしたヘヴィー素材は着心地が難点でしたが、無印はカポック素材など原材料の工夫で解決しています。

 デザインも古着にありがちなカバーオールを再現しており本格的。後述するパンツと合わせればワーク調のセットアップが完成します。単に古着風のカバーオールなら清潔感もないし、上手に合わせないとおしゃれ感も薄いものですが……こちらはベロアのような光沢があるからこそラグジュアリーに見える。

 ヴィンテージテイストなのに高級感があり、しかも着心地も軽いと完璧! これで7990円ならマストバイでしょ。

◆シルエットはヨーロッパ風のきれいなもの
・紳士 木の実から作ったカポック混コーデュロイワイドパンツ 4990円

・紳士 木の実から作ったカポック混デニムワイドパンツ 4990円

 こちら2つとも同じアイテムの素材違いなので丸ごとまとめておすすめ。

 コーデュロイ素材とデニム素材……どちらもヘヴィーなヴィンテージテイストになっていますが、着用するとシルエットはストンと落ち感のあるきれいなものとなっています。

 こちら「デニムパンツ」といっても実はスラックスのパターンになっているのですね。リーバイスなどのデニムのパターンは通常足にフィットするようなものとなっています。太ももや膝のあたりなど生地が体に当たりやすい構造になっており、だからこそシワやアタリ、ヒゲなどが生まれやすいのです。

 しかし、こちらはスラックスのパターン。スラックスはシワができないように作るのが基本なのでウエストはゆったり膝もあたりにくいようにして、それでいて細くすっきり見えるように裾にかけてテーパードをさせるのが普通です。スラックスのシワが出ないパターンで作られているからこそ、スッキリときれいな大人っぽいイメージになる。

 デニム・コーデュロイとヴィンテージテイストですが、着用するとシルエットはヨーロッパ風のきれいなもの。このハイブリッド感がとてもおしゃれ。「普通のデニムなのになんかおしゃれ!」そんな驚きを与えてくれるでしょう。

◆着用すると魅力が伝わるシャツ
・紳士 起毛ツイルレギュラーカラーシャツ 5990円

 こちらもMUJI Laboからおすすめ。

 起毛をかけて温かみをつけたツイル素材コットン。起毛コットンのシャツはユニクロでもGUでも展開されてますが、どれもシワが入りやすく薄手のペラペラ素材でどうにも安っぽく感じてしまいます。