日本一に輝き、筒香(右)と握手するオースティン(中央)

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 「SMBC日本シリーズ2024、DeNA11−2ソフトバンク」(3日、横浜スタジアム)

 「SMBC日本シリーズ2024」は3日、横浜スタジアムで第6戦を行い、DeNAが11−2でソフトバンクに勝利。1998年以来26年ぶり3度目の日本一に輝き、三浦大輔監督(50)は大歓声に包まれながら胴上げで5度宙を舞い、史上最大の下克上を完結させた。

 本拠地開幕2連敗でスタートしたDeNA。転機になったのは、敵地福岡での3試合だった。

 石井チーフ打撃コーチは「うちにとってDH制の野球が合っていたのでは。互角に戦えた」と分析する。第1戦で左足を負傷したオースティンを指名打者で起用することができた。さらに筒香を左翼、佐野やフォードを一塁に入れたことで打線の厚みが増した。強打者がそろうDeNAにとってDH制は有効だった。

 また、先発したエース東、ケイ、ジャクソンがいずれも7回まで好投。投手陣もマウンドに集中できた。今季交流戦でDHがあったパ・リーグ本拠地での3カードは8勝1敗。この数字も無関係ではないはずだ。

 「最初の連敗がCSの時みたいな、優勝チームの1勝アドバンテージというイメージでやれた部分はある。福岡で再スタート。腹が決まった」と石井コーチ。今回は第5戦まで“外弁慶シリーズ”となったが、DeNAはCSファーストSからビジターでの戦いを勝ち抜いてきた。独特の緊迫感と向き合い、逆境をはね返してきた自負がある。福岡での3連勝は培ったチーム力を実証し、最後はホームでの勝利で締めくくった。(デイリースポーツ・福岡香奈)