【ソウル時事】韓国の情報機関、国家情報院は29日、ロシアのウクライナ侵攻を支援するため、北朝鮮軍の将官や兵士の一部が前線に移動した可能性があると国会に報告した。

 この中には、金正恩朝鮮労働党総書記の側近の一人、キム・ヨンボク朝鮮人民軍副総参謀長が含まれるとの情報があり、「確認中だ」という。

 議員が記者団に明らかにした。国情院は、北朝鮮がロシアからの技術支援を受け、軍事偵察衛星の打ち上げも準備していると分析したという。

 国情院によると、ロシア軍は北朝鮮軍に「位置に」「砲撃」「発射」といったロシアの軍事用語約100個を教育している。ただ、同院は「北朝鮮兵士には難しい部分があり、意思疎通の問題が解決されたかは不透明だ」と指摘した。兵士の大半が20代前半で、10代後半もいるとの推測も示した。

 ロシア国営タス通信などは29日、外交筋の話として、北朝鮮の崔善姫外相が「今は(極東)ウラジオストクにおり、あすはモスクワに滞在する」と伝えた。国情院は崔氏の訪ロを、追加派兵や見返りについて協議することが目的とみている。