『宙わたる教室』写真提供=NHK

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 窪田正孝主演のNHKドラマ10『宙わたる教室』の新キャストとして、高島礼子と長谷川初範の出演が発表された。

参考:窪田正孝が考える“人間にとって一番価値のあるもの”とは? 「少しでも楽しめるものに」

 本作は、大阪府のとある定時制高校の科学部が、2017年に科学研究の発表会「日本地球惑星科学連合大会・高校生の部」で優秀賞を受賞し、「はやぶさ2」の基礎実験に参加したという実話を基にした伊与原新の同名小説を映像化する人間ドラマ。映画『愛がなんだ』、NHK特集ドラマ『むこう岸』などの澤井香織が脚本を手がける。

 東京・新宿にある定時制高校にはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。負のスパイラルから抜け出せない不良の柳田岳人(小林虎之介)、授業についていくことを諦めかけた、フィリピン人の母と日本人の父を持つ越川アンジェラ(ガウ)、起立性調節障害を抱え、保健室登校を続ける名取佳純(伊東蒼)、青年時代、高校に通えず働くしかなかった長嶺省造(イッセー尾形)。年齢もバックグラウンドもバラバラな彼らの元に、謎めいた理科教師の藤竹叶(窪田正孝)が赴任してくる。藤竹の導きにより、彼らは教室に「火星のクレーター」を再現する実験で学会発表を目指すが、自身が抱える障害、家庭内の問題、断ち切れない人間関係など様々な困難が立ちはだかる。

 東新宿高校に赴任した34才の理科教師・藤竹叶を窪田が演じるほか、小林虎之介、伊東蒼、ガウ、田中哲司、木村文乃、中村蒼、イッセー尾形がキャストに名を連ねている。

 高島が演じるのは、藤竹と因縁を持つ科学界の権威・石神怜生。赤外線カメラを使った惑星探査で知られる世界屈指の研究者で、研究の功績から、国が進める科学政策促進委員会の委員長を務め、JAXAの惑星探査プロジェクトを含む日本の科学促進に関わる政策や予算に絶大な影響を与えている。

 長谷川が演じるのは、藤竹の東郷大学時代の指導教授であり、同大学の名誉教授・伊之瀬嘉之。実家のある山梨で隠居生活を送りながら、地元の小学校から大学まで幅広く科学の出前授業を行い、科学界の裾野を広げる活動を続けている。時折、藤竹や相澤(中村蒼)ら教え子たちと連絡を取り、彼らの活躍を見守っている。

コメント高島玲子(石神怜生役)お話を頂いた時点で、実在する定時制高校での、しかも内容は科学教育と想像出来ず、時間があったので原作本を購入しました。けど、私の役が登場する5話までの内容に引き込まれたので、このまま原作は終了後に堪能しようと決めました。問題を抱える生徒達と一緒に真剣に向き合う主人公の藤竹と対立する役でしたが、石神の主張も現実的で決して間違ってはいないと思います。彼女の主張も視聴者の方に理解して頂けるように愛情を込めて演じたいと思いました。オンエアが楽しみです。

長谷川初範(伊之瀬嘉之役)『宙わたる教室』は実在する定時制高校科学部で起きた実話に着想を得て生まれた物語ですが、まず台本を読みすすめていく中で熱い気持ちにさせてくれる物語でした。近年、最先端の数学と物理学とが手を組み宇宙の謎に挑戦していると云われてますが、一般の私たちにも「量子力学」という言葉を耳にすることも出てきました。そんな中、私たちの周りを取り囲む物質や宇宙に個人的にも大変興味を持っていた所に、何と本作の教授役を頂き、嬉しい限りでした!科学で世界は益々解明されようとしてますが、それを研究し携わるのは人間です。そこには熱い情熱、想いや挫折があったり、また立ち上がり夢を追い、突き進む希望を失わない人間の「生きる美しさ」があります。歳を超えた定時制の生徒たちが目を輝かせてこの魅力的な世界を見つめる。素晴らしいストーリーで素敵な作品に参加出来ることは本当に幸せです。ドラマ『宙わたる教室』が多くの皆様に観て頂けますように!

(文=リアルサウンド編集部)