「地歌舞伎」を守る若き救世主 「貴重な文化が残っていることを全国に発信したい」伝統文化の継承に奮闘【アスヨク!】
地域の人が演じる「地歌舞伎(じかぶき)」と呼ばれる伝統芸能があります。その伝統芸能を若い力で後世に繋ごうと奮闘する姿を追いました。
若者中心の歌舞伎一座を立ち上げ
「南郷〜力丸〜!」
真剣な表情で前を見つめる人たち。行っていたのは、歌舞伎の稽古です。
歌舞伎といっても歌舞伎役者が本業ではなく、地域の人が演じる「地歌舞伎」と呼ばれる伝統芸能です。
「夜明けぬ内に飛び石の…」
「ちょっと早い。夜明けぬうちに飛び石の」
指導を行うのは、製造会社で働く松村悠輔さん(30)。「地歌舞伎」を守る若き救世主です。
地元で70年以上続いた歌舞伎一座が2024年3月に解散。そこで松村さんは、“若い力で伝統芸能を後世に残したい”と仕事をしながら、若者中心の歌舞伎一座を立ち上げたのです。
松村さんは、「高齢化が進んでしまって、(市内の)一座がなくなってしまうということが今年起きまして、せっかく残った伝統芸能を若い力で継承していこうと。若い世代の令和の私たちが演じることによって、お客様に何か伝わるものがあるのではないか」と話します。
11歳から歌舞伎役者に憧れ、稽古に励んできた松村さん。地元の一座の解散をきっかけに、若い世代へ歌舞伎の魅力を伝えようと奮闘しています。
「歌舞伎というものを知っていただいて、これだけ貴重な文化が残っているということを全国に発信していきたいと思っております」と語る松村さん。若い力で伝統芸能を後世に繋ぐ活動はあすも続きます。
(「イット!」10月10日放送より)