有権者とグータッチする小泉進次郎選対委員長

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 10月27日の投開票も目前に迫り、衆院選はいよいよ終盤となった。

 総裁選では「中身のなさ」が批判され苦杯をなめた小泉進次郎氏だが、“集客力” は抜群とあって、自民党選対委員長として東奔西走の日々を送っている。

 そんな進次郎氏のXを覗くと、移動中に地元の名産品を味見したり、スポーツ新聞を開いたり、はたまた弁当を食べたりする様子が立て続けに投稿されている。

 15日の公示後の投稿を並べてみると、

15日 モスバーガー「こういうの、けっこう美味しいんだよね」
16日 滋賀県名物のサラダパン「爽やかで美味しい」
17日 お弁当「選挙中の数少ない楽しみ」
18日 お弁当「野菜も食べないとね」
18日 掛川の干しいも「うん、食べやすい!」
18日 豊田市のピンクくらうん最中「うん、爽やか」
18日 愛知県の銘菓くつわ「堅いけど美味しい」
18日 愛知県の銘菓あかだ「堅い醤油のおせんべいみたい」
21日 DeNAみかん氷風味あられ「柑橘の甘酸っぱさで珍しい」
22日 栃木県のレモン牛乳飴、イチゴ牛乳飴(これのみ写真)

 と、食べ物にちょっとした感想を言う動画が続いている。ところが、こうした投稿に対し、Xでは「庶民派アピールがひどい」と失笑されている状況だ。

自民党候補者はやたら弁当を食べている写真や動画をSNSにアップする。高級料亭やレストランで食べてばかりいるから、弁当で庶民性や親近感を訴えているのだろう》

小泉進次郎さんの動画見てたけど、やはりグリーン車なんですね。弁当で庶民性をアピールしたかったのか知りませんけど》

政治家が自分の食事シーンを流すって…意味ないですよね。小泉進次郎の場合、庶民ぶってるようでもなく。自分を芸能人だと信じてるみたい》

 など散々な書かれようなのだ。

「あきれられているのは進次郎氏ばかりではありません。自民党の平沢勝栄氏は選挙カーで弁当を食べている写真を投稿し、《時短のためにコンビニでお弁当を買って》と書いています。また、小林鷹之氏は安曇野ののむヨーグルトを飲み、ご丁寧に口の周りについたヨーグルトを『白髭つき』と笑顔を見せています。

 こうした庶民アピールは自民党だけでなく、たとえば立憲民主党の枝野幸男氏は吉野家の牛丼に《豚汁も付けて、みなさまからの野菜不足の指摘にお応えしよう》と記しました」(政治担当記者)

 地元の店をまわり、庶民派アピールするのは萩生田光一氏だ。事務所のXでは、

《今日のお昼はトモエさん 八王子ラーメンの名店ですが、今日はワカメラーメンをチョイス! 私はワカメか煮卵トッピングが定番です》

 など、食事写真を数多く投稿している。情勢調査で、萩生田氏は苦戦が伝えられているだけに、地元の店をアピールすることで支持を固めたいのだろう。

 だが、そうした思惑は有権者には届かないようだ。

《こいつらはなんで選挙活動期間中だけ庶民派アピールしだすの? 普段ろくに使ってないSNS使ってさ》

《吉野家食べてるから応援する、とか無いから》

《庶民には、コンビニの定価弁当にも躊躇し、夜のスーパーで割引シールが貼られるまで待っているヒトが多いという事も恐らく知らないだろうね。こんな古典的手法に騙されないで》

 など、冷笑されるばかりだ

「現在、海の向こうのアメリカも大統領選の真っ最中ですが、庶民派アピールの演出合戦は日本同様に繰り広げられています。

 トランプ前大統領は現地時間20日、激戦州の1つであるペンシルベニアにあるマクドナルドで、フライドポテトを詰めるなど従業員体験をしてみせました。

 敵対するハリス氏が学生時代にマクドナルドでアルバイトしていたと説明しており、トランプ氏はそれを『ウソだ』と全面否定、自分こそ庶民の気持ちがわかると演出したのです。まるで “子供だまし” のようなやり方ですが……」(同)

 日本でもアメリカでも、選挙となると始まる庶民派アピール。はたして、その効果は――?