豪先住民議員、チャールズ国王を糾弾 「英が大量虐殺行った」

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Lewis Jackson

[キャンベラ 21日 ロイター] - チャールズ英国王は21日、訪問先のオーストラリア議会で演説し、「伝統的な土地の所有者」に敬意を表すと述べたが、直後に先住民族の上院議員が「(英国は)ジェノサイド(大量虐殺)」を行ったと糾弾する場面があった。

国王のオーストラリア公式訪問は今回で16回目で、がんの診断を受けて以来初の大きな外遊となった。

演説終了後、無所属の先住民族活動家であるリディア・ソープ上院議員が、オーストラリアに対するチャールズ国王の主権を認めないと大声で発言。「あなた方はわれわれの人民にジェノサイドを行った。われわれの土地を返上せよ。われわれと条約を締結せよ」などと訴えた。

ソープ氏は以前にも、英国のオーストラリア植民地化に抗議してイベントを妨害したことがある。今回の行動では国王への接近を静止され、場外に連行された。

ソープ氏は、植民地化に伴って行われた投獄と暴力に決着をつける方法は政府と先住民の間で条約を結ぶことしかないと主張している。