テーマは「托卵」松本若菜主演ドラマに「大沢樹生の件を思い出してツライ」という視聴者離れ

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 松本若菜が主演の10月期木曜劇場「わたしの宝物」(フジテレビ系)の初回が、10月17日に放送された。

 松本は7月期のドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS系)で連ドラ初主演を果たしたばかり。初主演女優が次のクールの連ドラでも主演を担うのは、極めて稀だ。

「わたしの宝物」は別の女優が主演することが決まっていたが、直前になって降板。その女優が誰なのかは明かされていないが、もともと悪女役に定評があったという。

 ドラマの内容はというと、主人公の神崎美羽(松本)が、夫の宏樹(田中圭)以外の男性である冬月稜(深澤辰哉)の子を宿し、夫の子として出産するという「托卵」をテーマにしている。かなりセンセーショナルなイメージの「悪役」であり、悪女役で評判の女優は、イメージ悪化を恐れたのかもしれない。

 ちなみに托卵とは動物、主に鳥類に見られる習性であり、卵の世話を他の動物に託すことを指す。カッコウがモズやホオジロに托卵することが知られている。

「いわく付き」の作品と言えそうだが、連ドラで初主演したばかりの松本にとっては、演技の幅を広げてさらに名前を売る大チャンス。はたして初回の評判は…。

 例えばドラマファンによるSNSの書き込みを見てみると、まずは宏樹の妻に対するすさまじいモラハラぶりにドン引きする反応が多い。そんな夫の発言に黙って耐える美羽への同情の声も。美羽に優しく接する深澤(Snow Man)の演技に胸キュンする女性視聴者も多数いた。ところがストーリーが進むにつれて「見続けるのはしんどそう」という反応が拡大している様子なのだ。

 宏樹の度を越したモラハラ行為と、嫌がる妻に無理やり性行為を強要するなど、過激なシーンがあり、心に傷を追って家を飛び出した美羽は、翌日アフリカに旅立つという冬月と偶然にも遭遇。2人は心を通わせ合い、お互いをベッドで求め合ったのだ。

 それから2週間後、美羽の妊娠が発覚するが、どちらの子供なのかは判然としない。DNA鑑定の結果、夫の子供である確率は0%。つまり冬月の子であることが確定するのだが、冬月はアフリカのショッピングモールで爆発に巻き込まれて死亡したことがわかる。

 美羽は宏樹に妊娠を告げ「あなたの子よ」と平然と嘘をつくが、

「その時の美羽の冷たい表情にはゾッとしましたよ。次回以降、美羽の悪女っぷりが炸裂することになりそうですが、あまりにショッキングな内容から、一定数の視聴者が次回の視聴を断念してしまう心配もあります」(ドラマウォッチャー)

 もうひとつ、視聴者の反応として顕著だったのは「大沢の件を思い出して心が苦しくなった」というものだった。元光GENJI・大沢樹生のことである。

 大沢は1996年、喜多嶋舞とできちゃった婚をするも、2005年に離婚。8歳の息子の親権は喜多嶋にあったが、2007年4月に親権は大沢に移る。ところが2013年にDNA鑑定を行った結果、大沢と長男の父子確率が0%と判明するスキャンダルに発展した。

 科学的根拠があるにもかかわらず、長男は大沢の子供であると喜多嶋は主張し、大バッシングを受けた。こうした経緯を思い出し、胸を痛めた視聴者は少なからずいるようなのだ。

 大沢と長男の関係はその後も良好であり、交流を続けていることが救いだが、喜多嶋を彷彿させる松本の演技は、覚悟を持って視聴する姿勢が必要なようである。

(石見剣)