トラック1台と乗用車2台が絡む事故が発生した現場(5月6日午後7時15分、伊勢崎市で)

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 群馬県伊勢崎市の国道で5月、トラックに衝突された乗用車の家族3人が死亡した事故で、前橋地検は11日、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)で起訴された被告について、法定刑の重い危険運転致死傷への訴因変更を前橋地裁に請求した。

 「事故は、(被告が)運転開始前に飲んだ酒の影響で起きた」との見解を示した。

 事故は5月6日、大型連休の最終日に起きた。午後4時15分頃、同市の国道17号でトラックが対向車線にはみ出し、乗用車2台に相次いで衝突。1台に乗っていた前橋市樋越町、会社員塚越寛人さん(当時26歳)と長男湊斗ちゃん(同2歳)、寛人さんの父で群馬県渋川市赤城町宮田、会社員の正宏さん(同53歳)が死亡するなどした。

 県警は、飲酒で正常な運転が困難だったとして同県吉岡町、会社員鈴木吾郎被告(70)を危険運転致死傷の疑いで逮捕したが、前橋地検は9月10日、刑が軽い過失運転致死傷で起訴し、「飲酒運転については継続捜査」としていた。

 遺族は9月27日、訴因を危険運転致死傷に変更するよう同地検に要望していた。