《続報》大山のぶ代さん、長年「ドラえもん」の声を担当…国民的人気を博す

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アニメ「ドラえもん」の主人公・ドラえもん役で知られた声優で俳優の大山のぶ代(おおやま・のぶよ)さんが9月29日、老衰のため死去していたことが分かった。90歳だった。所属事務所の「アクターズ・セブン」が11日、発表した。すでに遺族のみで密葬を済ませたという。

【訃報】大山のぶ代さんが90歳で…「ドラえもん」の主人公・ドラえもん役の声優

大山さんは東京都出身。高校在学中に俳優座の試験を受け合格。養成所在籍中の1956年にNHKドラマ「この瞳」で俳優デビューした。以後「江戸を斬る」などに出演。一方で、米テレビドラマ「名犬ラッシー」の吹き替えをきっかけに声優を始めた。

のちにテレビアニメ「サザエさん」の初代カツオ、「のらくろ」、人形劇「ブーフーウー」などを担当。79年、テレビ朝日のアニメ「ドラえもん」の第1回放送からドラえもんの声を担当。同作の劇場版映画25作にも出演するなど、国民的人気を博した。2005年春、テレビ放送開始25周年をもってドラえもん役を降板した。

一方で、「大山のぶ代の料理朝一番」「嫁と姑の面白クッキング」などに出演、料理の腕前にも定評があり、独創的な酒のさかなの工夫で有名に。1981年に出版した「大山のぶ代のおもしろ酒肴」は130万部を超えるベストセラーになった。

他の著書に「夕食ばんざい」「神戸『水』物語」「大山のぶ代の毎日のおかず」「ぼく、ドラえもんでした。」などがある。

夫は、NHK初代体操のお兄さんを務めた俳優の砂川啓介さん(2017年死去)。

砂川さんは15年にラジオ番組に出演し、大山さんが認知症のため闘病中であることを明かした。

大山さんは同年7月には、舞台「スーパー ダンガンロンパ2 THE STAGE〜さよなら絶望学園〜」の制作発表会見に肉声のコメントを寄せた。認知症を公表して以来の初の仕事で、キャラクター「モノクマ」の声を務めた。会見では「公演決定まことにおめでとうございます。私は、このモノクマが大好きです。久しぶりにモノクマが演じられて本当に幸せです」と一言一言丁寧に語っていた。16年には、都内の福祉施設に入所していたことが伝えられていた。

※写真は2004年2月、「ドラえもんのび太のワンニャン時空伝」アフレコでのもの