米J&J、ぼうこうがん治療薬の後期臨床試験打ち切り

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[7日 ロイター] - 米医薬品・健康関連用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は7日、ぼうこうがん治療薬「TAR−200」の後期臨床試験を打ち切ったと発表した。化学放射線療法と比べて優れた効果を示すことができなかったことが理由。

TAR−200の治験は筋層浸潤性ぼうこうがん(MIBC)患者群を対象に実験的な抗体薬との併用で実施された。この患者群は、ぼうこうと周囲組織の切除手術がされておらず、同時化学放射線療法(CCRT)を受けた患者群と比較された。

J&Jによると、がんがぼうこうの筋肉組織にまで進行したMIBCは、新たに診断されたぼうこうがん症例の4分の1を占める。

政府の臨床試験ウェブサイトによると、今回の薬剤組み合わせ治験は、治療開始から、がん再発や死亡を含む特定の合併症を発症しない期間までを比較するために実施された。

J&Jによると、中間解析に基づく独立データモニタリング委員会(IDMC)の勧告を受けて治験打ち切りを決めた。TAR−200は、化学療法薬を長期間にわたって徐々にぼうこう内に放出するために開発された標的型薬物放出システムのタイプ。