菅野(9月10日)

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 プロ野球・読売巨人軍の菅野智之投手(34)が5日、今オフに海外フリーエージェント(FA)権を行使し、米大リーグに挑戦する意向を球団側に伝えていたことを明らかにした。

 この日の東京ドームでの練習後、報道陣の取材に応じた。

 2020年のシーズン後にポスティングシステムを利用して大リーグ移籍を目指した際は、合意に至らず残留した。「ジャイアンツでプレーすることはもちろん素晴らしいことだけど、やっぱり20年に行けなかった時の(思い)はずっと僕の中であった」と明かした。

 チームは日本シリーズ進出に向け、クライマックスシリーズ・ファイナルステージを控えている。しかし、前夜にメジャー挑戦を米メディアが報じ、「自分の意思ではなく(報道で)出てしまった。チームが大事な時期に申し訳ない」と説明。「今はもうチームが日本一になることしか考えていない」と強調した。

 球団の吉村禎章編成本部長は「大事なクライマックス、その先の日本シリーズを勝ち切るために、チーム全員が同じ方向を向いて集中していることを、本人も一番分かっていると思う」とした上で、「今までの貢献度、今年の優勝に対する彼の力は認めている。シーズンが終わってからの話し合いになるが、彼の意思は尊重してあげたい」と語った。

 ここ数年不振に苦しんだ菅野投手は今季、15勝3敗、防御率1・67と復活し、4季ぶりのセ・リーグ優勝に大きく貢献した。