ローランドは、電子ドラムのフラッグシップ・シリーズ「TD716」「TD713」「VAD716」の販売を開始した。市場想定価格は「TD716」が1,002,000円前後、「TD713」が692,000円前後、「VAD716」は1,060,000円前後(いずれもセットで使用推奨の別売ドラム・スタンド、別売バス・ドラムを含む)。

「TD716」

「TD713」

「TD716」「TD713」は、「Vドラム・シリーズ」のニューモデル。「TD716」は、大口径のドラム・パッドによる存在感と洗練された演奏感を両立し、新開発のデジタル・スネア「PD-14DSX」には音の響きを変える「ストレイナー」を搭載。打面クッションを大型化した「KD-18-BK」は、キックペダルやビーターの位置調整を位置をストレスなく調整できる。新設計のパッド構造と4つのヘッドセンサーにより、ドラマーの演奏のダイナミクスに正確に応えるタム・パッド「PD-12X」と「PD-10X」を採用。細かな演奏のニュアンスも再現するという。「TD713」は、コンパクトなサイズにフラッグシップモデルの性能を凝縮させたドラムキット。デジタル・スネア「PD-14DSX」、バスドラムには省スペースと演奏性を両立した「KD-12」を採用している。

「VAD716」サテン・ウォルナット

「VAD716」パール・ホワイト

「VAD716」グロス・チェリー

「VAD716」グロス・エボニー

「VAD716」グロス・ナチュラル

「VAD716」は、「Vドラム・アコースティック・デザイン・シリーズ」のニューモデル。アコースティック・ドラムさながらのデザインが施されたシェルパッドやハードウェアで構成されている。デジタル・スネアには「TD716」「TD713」同様、「PD-14DSX」を採用。打面クッションを大型化した「KD-22」はキックペダルやビーターの位置をストレスなく調整できる。従来のモデルのグロス・チェリー、グロス・エボニー、グロス・ナチュラル仕上げに、新カラーとして、パール・ホワイトとサテン・ウォルナットが追加された。

音源モジュール「V71」

3モデルともに、音源モジュールは「V71」を採用。音の収録手法を見直してサンプリングした、リアルでダイナミクスのあるドラム音色を多数内蔵し、自然なレスポンスとリアルな響きで本格的な演奏を楽しめる。加えて、自由度の高いエディット機能やツアーを意識した堅牢性、ドラマーをサポートする多彩な機能を搭載。プロフェッショナルの要求に応える仕様となっている。

「V71」では、「Roland Cloud」からドラムインストゥルメントやドラムキットの音色を本体にダウンロードして、カスタマイズが行える。例えば、2022年にローランド・グループに加わった米国のドラムメーカー「DW」の銘器と呼ばれるドラムや、過去のVドラムのフラッグシップモデル、アーティストとコラボしたサウンドなどのインストゥルメント・エクスパンションを提供する。これらはスマートフォンアプリ「Roland Cloud Connect」を通じて、ワイヤレスで「V71」に読み込める。インストゥルメント・エクスパンションを読み込む「ラック」には100タイトル分の保存が可能で、その中から使いたいタイトルを同時に6つまで「スロット」に入れて、内蔵サウンドと同じように使用できる。発売にあわせ、「Roland Cloud」に10タイトルのインストゥルメント・エクスパンションが公開されているが、今後もプレミアムなドラムサウンドのリリースが予定されている。なお、「TD716」「TD713」「VAD716」および単体発売の「V71」にはRoland Cloudの最上位メンバーシップ「Ultimate」を6か月使用できるフリーライセンスが付属している。

「TD716」の必要占有面積はW1,650×H1,250×D1,500mmで、質量は56.3kg。「TD713」はW1,550×H1,250×D1,350mm/46.1kg。「VAD716」はW1,950×D1,500×H1,250mmで/69.4kg。いずれも必要占有面積にはドラムスタンド、バスドラム、シンバル、ハイハットスタンド、椅子が含まれる。また、質量はキット構成品と付属品の総質量となっている。

なお、3モデルとも、ドラムスタンド、バスドラム、キックペダル、スネアスタンド、ハイハットスタンド、椅子は別売。「TD716」にはドラムスタンド「MDS-Stage 2」とバスドラム「KD-18-BK」を、「TD713」にはドラムスタンド「MDS-Grand 2」とバスドラム「KD-12」を、「VAD716」にはドラムスタンド「DTS-30S」とバスドラム「KD-22」をセットで使用推奨の別売品としている。