【ライブレポート】SUPER★DRAGON、やりたいこと全部盛りの<DRA FES 2024>「これからもこの手を離さないでくれると嬉しいです」
SUPER★DRAGON(略称・スパドラ)といえば、そのアグレッシブな音楽性からハードで厳ついイメージが先行するかもしれない。だが、決してそれだけが彼らの魅力でないということを突きつけてきたのが、年に1度の周年イベント<DRA FES>だ。
◆イベント写真(50枚)
結成日の9月27日前後に毎年行われている<DRA FES>は、通常のライブと異なりゲームや企画がふんだんに盛り込まれ、普段のワンマンでは見ることのできないメンバーの姿を目撃できる大人気イベント。しかも2015年に結成した彼らからすると、今年は9周年という記念すべき年だ。メンバー9人が誰1人欠けることなく活動し続けてきたスパドラにとって“9”という数字は特別なもの。ゆえに、9月28日に行われた9周年の<DRA FES>は例年以上に盛りだくさん、かつ感動的なものとなった。
ステージの後ろに掲げられたモニターには、青空に浮かぶ“龍崎高校”の校章と<SUPER★DRAGON”“DRA FES 2004>の文字が。そしてステージセットは壁一面カラフルな落書きでいっぱいの教室を模したものになっており、開演を告げる授業開始のチャイムがダンサブルなSEへと変化すると、なんと学ラン姿の9人が教室に入ってきてBLUE(スパドラファンの呼称)の歓声を浴びる。
龍崎高校とはスパドラメンバーが生徒として在籍する<DRA FES>ではおなじみの学校で、全員学ランの前ボタンを外したワイルドな着こなしは、ある意味スパドラのパブリックイメージ通りかもしれない。幕開けの「Strike Up The Band」から学校机を小道具にパフォーマンスして、全員で机の上に立ち上がると、場内はさらに沸騰する。アルバム『3rd Identity』(2019年発売)で最年長の志村玲於がプロデュースを担当した楽曲であることから、曲終わりには巨大な銅鑼を志村がバチで一撃。<DRA FES>だけに、銅鑼の音で開幕させるというのも上手い。
そして龍崎高校名物のベビドラ先生(デビル型パペットで語尾が“ドラ”)が登場すると、全員席について年齢順に自己紹介。トップバッターの最年少・柴崎楽は「元気だよ〜」と笑顔で手を振って、スパドラの癒しとしての存在感を発揮しながらも「こっち見んな」と釘を刺すあざとさが見事だ。田中洸希は「唯純ドラ」と放送中の主演ドラマ『シュガードッグライフ』での役名を名乗り、桜庭唯純の誕生日が9月28日なのにちなんで「天沢さ〜ん! 唯純、誕生日だよ!」と、相手役の天沢恭丞を演じる多和田任益が観覧していた2階に向かって手を振る場面も。
鉄道タレントとしても活躍中の伊藤壮吾は高崎線の車内アナウンスを流暢にこなし、龍崎高校の生徒会長である飯島颯は「知らない間に学校が荒れてて、ちょっとビビってます!」と落書きを見渡した。ちなみに結成記念日だった前日の9月27日には、9周年のバーステーケーキを皆で食べたそうで、「メチャメチャ食べてた」と指摘された松村和哉は「俺、チャーハンっぽく食べる選手権するわ!って吸い込んで食ったよ!」とワイルドに返答。前回のBARKSインタビューで好きなスイーツを聞いた際にも、彼は「カニチャーハン」と答えており、ここでもチャーハン好きを裏付けてくれた。
この春メジャーデビューを果たしたということで、べビドラ先生いわく「メジャーデビューして責任感が増してると思う」「学園祭を成功させるには責任感が大事」と、ここで責任感を問う2つの個人対決企画にチャレンジ。全企画を通して最下位のメンバーには、罰ゲームが執行されることも告げられる。
1つ目の企画は「メンバーイメージ ランキング!!」で、いくつかのお題について事前にBLUEに取ったアンケートの結果を、1位から9位まで9人それぞれが30秒のシンキングタイムで予想するというものだ。1問目の“一番無人島で生き残れそうなメンバーは誰??”では、筋肉キャラの志村玲於を全員が1位に指定したものの、BLUEのアンケート結果によると志村は2位で、メンバーは「えーっ!」「なんで?」と騒然。代わりに1位になった松村和哉は「嬉しくない!」と反論し、最下位の田中洸希は「みんな、全部のお題で俺を9位にしたとかあるでしょ!? リハーサルのお題でも9位だったからな!」と荒ぶった。
2問目の“一番前世が動物っぽいメンバーは誰??”では、猫好きゆえにニャンダードラゴンと呼ばれている飯島颯と柴崎楽を上位に置いたメンバーが多かったものの、比較的バラバラ。1位に松村を書いた池田彪馬には客席から異議の声が湧き上がったが、当の松村は「俺、上位じゃないの? 顔ペンギンって言われるから」との衝撃発言で場内の爆笑をさらった。ちなみに結果は1位柴崎、2位田中、3位飯島で、最下位は古川毅に。それを聞いて古川は「俺、そんなに純人間なの……?」と不思議がっていた。
さらに「文化祭には他の学校の女子が来るので、龍崎高校の男子生徒として恥ずかしくない対応をしてほしい」と、続いて「キュンキュン⼤喜利」も実施。ランダムでスポットライトを当てられたメンバーが、お題に沿って即興でキュンキュン台詞を放ち、誰かがべビドラ先生をキュンキュンさせるまで繰り返すという<DRA FES>ではおなじみの企画だ。
“クレープを一口も食べずに落としてしまった女の子に一言”のお題では、松村和哉が「落ちてる! 俺、食べるって!」と這いつくばる驚愕のリアクションも。キュンキュンを獲得したのは飯島颯の「クレープ落ちちゃったけど、俺と恋に落ちよう」だったが、その前に「一緒におうちで作る?」と小首を傾げた柴崎楽がNG判定だったのには、メンバーもオーディエンスも納得できないままだった。
“文化祭に大遅刻!自分の担当を代わりにやってくれていた女の子に一言”では、古川にスポットライトが当たって台詞を言おうとした瞬間ライトが消えるという荒業が何度も繰り返され、ブチ切れそうになりながらも「俺の嫁になる?」と決めてキュンキュンポイントをゲット。しかし、べビドラ先生は「俺の嫁になれ、だってさ」とイジりまくり、謎の当たりの強さを見せるスタッフサイドと古川のバトルが楽しい。“文化祭の準備中に手が重なってしまった女の子に一言”では、伊藤壮吾が「あ、安全確認しよっか」と鉄オタらしく決め、松村は「あ、やべ、クレープ落ちてる!」とまたしても床にしゃがみ込み。最終的には「ずっとこのまま手つないどいていい?」と、志村玲於が王道な一言で締めくくった。
企画2つを終えると「お前ら、キュンキュン足りてる?」(ジャン海渡)と、ドラマ『シュガードッグライフ』の主題歌でもある「Sweets」を贈り、田中洸希は2階に向かって「天沢さーん!」と大きく手を振る。一方で、歌う池田彪馬を田中がバックハグしたり、ウインクを飛ばす古川毅も同じく池田の耳元に唇を寄せたりと、ボーカル組の甘いやりとりでBLUEをときめかせた。続く「Pretty Girl」ではなんと客席通路に降り、手を振るBLUEともハートを作りまくり。これまで<DRA FES>はライブハウスで行われることが多かったが、会場がホールになったことで逆にBLUEとの距離が縮まったのも嬉しい成果だ。
こうしてジャン海渡いわく「おちゃらけたり、可愛い部分だったり、普通にライブを見せる以外のところにフォーカスしてる」ステージでは、グループ内ユニットであるファイヤードラゴンとサンダードラゴンが懐かしのナンバーも披露。ファイヤードラゴンは、今や9人でのパフォーマンスが定番となっている「PAYAPAYA」を年長組4人によるオリジナルの形で贈り、背後のモニターに数年前のライブ映像が流れると客席からは大歓声が。曲中ジャンは「みんな大好きだよ!」と呼びかけ、古川のフェイクにも成長が感じられる。
対する年少組のサンダードラゴンは、スポットライトの当たった池田彪馬が「いくぜ」と告げて「INAZUMA」へ。結成時は全員小中学生だった5人だけに、モニターに映る幼い姿に先ほど以上の驚きの声があがった。やり終えて「昔の映像やばかった」「恥ずかしいですね」と言いつつ、池田からは「最後に「INAZUMA」やったのなんて何年も前ですからね」という証言も。古川からも「知ってる?「PAYAPAYA」のファイヤードラゴンバージョンって、音源化されてないんだぜ!」と意外な事実が明かされた。
ここで企画コーナーの最下位メンバーに課せられる罰ゲームが発表。なんと1曲丸々“会場の外で1人きり全力パフォーマンス”するという内容が発表されると「えーっ!?」とBLUEはざわめき、ジャン海渡が「引いてるお客さんもいる!」と言うほどだ。古川毅が言う通り“いわゆる路上パフォーマンスってやつ”になるわけで、この時点でビリの伊藤壮吾は「やばい!マジか!」と焦りまくり、同率ビリの松村和哉も3つ目の企画が「スポーツチャンバラ対決」と聞いて「ここら一帯、更地にしてやるよ!」と意気込み。最下位を回避するために伊藤を重点的に狙い、まんまと腰に着けた紙風船を叩き落とすのに成功していた。最後はジャンと柴崎楽の一騎打ちとなり、優勝した柴崎は「俺……?」としばしポカン。「ヤバい、怖い、どうしよう!」と逃げ腰だった田中洸希いわく「2月が弱すぎ」とのことで、2月生まれの古川、田中、伊藤は早々に脱落していた。
意外なほどの体力消費にゼーゼーと息を切らして水を飲んでからは、最後の対決として、なんと客席のBLUEに協力を求めての「借り物競争」を決行。それぞれにボックスからお題を引くと「じゃんけんが強い人」(古川毅)、「文庫本」(伊藤壮吾)、「メンバー4人以上の誕生日を覚えてる人」(田中洸希)、「なんで今日これ持ってるの?と思うもの」(飯島颯)、「誕生日が前後1週間以内の人」(池田彪馬)、「細長いもの」(志村玲於)、「自分のメンバーカラーのものなら何でもOK」(柴崎楽)、「伊達メガネ」(松村和哉)、「2020年以前のグッズ」(ジャン海渡)と、実に多彩な指定が飛び出した。
結果、最初に戻ってきたのはペンライトを借りてきたジャン。以降、どのメンバーもしっかりお題に沿った品物や人を借りてクリアするが、松村だけはサングラスを「伊達メガネ」と言い張り、NG判定を受けて最下位になってしまう。「キュンキュン大喜利」で床に2回も這いつくばったのに……と恨み節を聞かせる松村だったが、無残にも罰ゲームは執行され、ステージで他8人が「Untouchable MAX」をパフォーマンスする間、後ろのモニターには会場の音を聞きながら外の広場で1人踊りまくる松村の姿が。学ランからシャツまで脱ぎ捨てて、人目も気にせず全力で踊り狂い、時に花壇に上ってキメポーズする彼にメンバーも笑い転げながら「あいつ天才だな!」(田中)、「こんな罰ゲームなかなか見れない」(ジャン)と称賛する。
ちなみに戻ってきた松村によると、後ろで女子高生のダンス部が練習しており「俺もダンスやってるんだ!」と言ったら、覗き込まれて「一応踊れるじゃん」と言われたそう。去年の<DRA FES>から出ていた案を、今年ようやく形にできたという罰ゲームに、古川も「今年の<DRA FES>すげーな!」としみじみ漏らす。
衣装チェンジの間には、ベビドラ先⽣がメンバーの秘密を公開。「(飯島)颯は洗顔に30、40分かける」と暴露すると、BLUEは「えーっ!?」と動揺し、逆に「(伊藤)壮吾は立ち食いそばを食べるのが速い。歩くのも速い」という情報には、「ああ」と納得の様子を見せる。そしてコール&レスポンスで場を温めてから、初の試みであるメンバーシャッフルがスタート。まず、懐かしの赤い衣装を着ての「SUPER★DRAGON」では、なんとダンサー陣がボーカル&ラッパーを担当し、伊藤壮吾と古川毅、志村玲於と池田彪馬、飯島颯とジャン海渡が互いのポジションを交換する。結果、メインボーカルを担うことになった伊藤は拳を振り上げて高音ボーカルに果敢に立ち向かい、志村も思いっきり声を張り上げて、凄まじいガッツを見せる2人に拍手喝采。松村和哉のパートに入った柴崎楽と、飯島も器用にラップをこなし、田中洸希役に入った松村はレアなメロディ歌唱を聞かせる。
続いて、田中のソロ曲「AIKOTOBA」を歌い上げたのはジャン。ド頭から指ハートを作って歓声を呼ぶと、「今から伝えるメッセージを皆さん受け取ってください!」と突然トルコ語で歌い始め、会場を笑いの渦に巻き込む。最後はダンサー4人の持ち曲である「SAWAGE!!!!」を古川、田中、池田、松村のボーカル&ラップ組で披露。もともとBLUEのコールの熱さには定評のあるハイテンションなダンスチューンだが、昨年のリリース時から楽曲制作に携わっていた松村が「この曲作ったの誰だと思ってるんだ!」と吐き捨てながら入場すると、大爆発するコールが会場を揺らしまくる。飯島役の池田は田中と松村に担ぎ上げられながら“つまみだすぞ”と色っぽく歌い、田中は志村のコールパートに皿を回す仕草を入れて個性を発揮。一方、古川はフードをかぶって身体を大きくのけぞらせ、柴崎のパフォーマンスをキッチリと再現してBLUEを沸かせた。
続くMCでは、ここまで本格的に歌ったのは初めての志村玲於が「ほんまに大変!」とこぼし、ジャン海渡は「会議のときに、すごい笑顔で(古川)毅が「AIKOTOBA」トルコ語でやったら面白くない?って言ってきた」とアイディア主を打ち明ける。ちなみに、トルコ語への翻訳をしたのは実父だそうで「トルコ語の歌詞、書いてくれたお父さんありがとう!」とステージ上から感謝を表した。また、赤く染めた髪から赤い汗を滴らせながら登場した田中洸希は、柴崎楽に汗を拭かれつつ「あれ、すごいわ! マジでリスペクトだわ!」と普段「SAWAGE!!!!」を歌い踊っているダンサー陣を絶賛。古川も「去年ツアーで初披露したとき、4人とも死にそうになりながらやってた意味がわかった」と話すのに、志村が「(昨年8月にイベントで行った)マレーシアが一番キツかった」と応える。
終盤戦では「<DRA FES>ならではのことやってきたけど、そろそろカッコいい俺ら見たくない?」とジャン海渡が号令をかけて、9月にリリースしたばかりの最新シングル「Downforce」を皮切りに“カッコいい”スパドラを全開に。レースをモチーフにしたナンバーで急加速をかけ、挑発的なラップと美しい旋律との爽快な緩急は、夏のツアーファイナルでお披露目されて以降の登場となる未発表曲「Legend」でもBLUEを驚喜させていく。
そんな最新曲から一転、2016年リリースの「BAD BOY」へと続けば、アレンジの利いた自由なボーカルにもユルさの中に余裕を感じさせるダンスにも進化の跡がクッキリ。最新アルバム収録曲の「Tap tap tap!」でもセクシーで危険な香りのするジャン、凄まじい勢いで圧倒する松村和哉とラップ組の奮闘が光り、曲後半では松村がレザージャケットを脱ぎ捨てる。そしてラストの「Reach the Sky」では、タオルを振る9人にBLUEが青く光るライトスティックで応え、一列になって踊る彼らにコールを捧げると、古川は「9周年ありがとう!」と叫んでタオルを宙へ。
ステージから去る際には最後尾になったジャンが目の前で扉を閉められ、こちらを振り向きマイクレスで「ありがとうございました!」と叫ぶお茶目なワンシーンもあり、最後の最後まで<DRA FES>らしい景色を繰り広げてくれた。
アンコール1曲目の「Younger Forevermore」では、いきなり客席から登場してBLUEを熱狂させ、古川毅は「今日は<DRA FES>へ遊びに来てくれてありがとう! もっと声出していけるか!」とコールを誘う。温かな一体感が会場を包み込んだところで、ジャン海渡は「今回の<DRA FES>、やりたいこと全部やったじゃないですか。BLUEの皆さんにもアンケートご協力いただいたり、シャッフルコーナーがあったり、本当に濃厚な1日になりました」と客席に感謝。
そして「ちょっと発表のほうがございます!」と、まずはファンクラブである『AREA SD』年額コース会員限定で“推しメンからBLUEのあなたにお電話企画”の実施決定を。さらに今年最後のワンマンとして、12月15日にSENDAI GIGSで<龍崎高校移動教室-仙台編->が開催されることを告知すると、場内に歓喜の声が湧く。また、来年には<龍崎高校-修学旅行編->の開催も決定しているそうで、まだ行き先は未定だそうだが、よりエンターテイメントな一面を見られるのが龍崎高校。「SUPER★DRAGON の面白い、可愛い、カッコいいところを見たいよって人はぜひ」とジャンも案内していたので、今後の詳細発表を待ってほしい。
そして前日の9月27日に結成9周年を迎えたのにあたり、ここでメンバー1人ひとりが順に想いを語っていく。
「BLUEがいれば僕ら最強なので、これからもよろしくお願いします! 大好きだよ」(柴崎楽)
「9人で9周年です。長かった気もあっという間だった気もするんですけど、ホントに幸せな時間をここまで過ごすことができたので、10周年とその先も、もっともっと幸せになれるようにみんなで過ごしていけたらなと思います」(伊藤壮吾)
「ここまでやめずに、折れずにいてよかったなってムチャクチャ思ってます。これからもね、みんなのことは大事に考えつつ、スーパー我儘でやっていきたいと思います」(松村和哉)
「9周年にして初めての赤髪短髪ということで(笑)。今までは王道でやってきましたよ! それがこうなるって、成長を感じますよね。これからもこの9人で続けてやっていきたいので、みなさんもついてきてくれたら嬉しいなって思います」(田中洸希)
「9周年を迎えて10年目ということで、1人ひとりがSUPER★DRAGONに人生っていうものを懸けていて。でもね、9周年になったからといって僕たちはここで全然満足してないですし、もっともっと皆さんと一緒に大きなステージ、大きな目標に向かって突き進んでいけたらなと」(池田彪馬)
「こうやってこの場でみなさんと9周年を祝えることが本当に幸せです。この9年間、僕らは青春をスパドラに捧げてきて、一つひとつ歴史を積み重ねてきて、この一瞬1秒をホントに大切にしたいなってより思うようになりました。これからも先も僕らとBLUEの物語は続いていくので、ぜひ皆さん一緒に歩んでいきましょう」(飯島颯)
「メチャクチャいろんなことにこだわりの強い僕たちなんですけど、一番僕らがこだわっているのって、この9人でやっていくってことなんですよ。この9人でこの日を迎えられたことをホントに嬉しく思いますし、この奇跡を抱きしめながら10年目以降も歩んでいきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします!」(古川毅)
「9人で1人も抜けずにやってきたことがすごいなと思うんですけども、僕も正直この8人を笑わすために生まれてきたといっても過言ではないんです。本当にステージよりも裏の方がみんなを笑わせているので、ここにいるBLUEの皆さんとこの大好きなメンバーと一緒にこれからも頑張っていきたいと思います」(ジャン海渡)
「これから先もね、この生意気な弟たちにたぶんいじられ続きながら(笑)。皆さんと一緒にどんどん思い出作って、この一瞬が最高のものになったってしっかり言えるくらいのものを作り上げていこうと常に思っているので、これからもよろしくお願いします!」(志村玲於)
最年長である志村の言葉に、さっそくメンバーが「お兄ちゃん、ありがとう」とイジりだすと、古川毅は「これからも、まだまだたくさんみんなと思い出作っていきたいですし、もっともっとカッコいい音源を俺たちも作ってみんなに届けていきたい」と宣言。そして「これからもこの手を離さないでくれると嬉しいです。最後に、この曲を歌って終わりたいと思います。絆の曲です」とタイトルコールしたのは、1stアルバムの収録曲であり、大事な節目のたびに歌われてきた「BROTHERHOOD」だ。
歌い出しを担当する池田彪馬に松村和哉がいきなりハグして、2人で床に転がるのに「どうした!?」「襲われてるぞ!」と周りが突っ込むイレギュラーな始まりながら、9人全員でSUPER★DRAGONを表すハンドサインを掲げる様は何度見ても感動的。モニターには絆の元に強くなれると歌うリリックが映し出され、大サビではBLUEが大合唱して9人との絆を約束し合う。
最後は9人で輪になり、拳を円の中心に突き出す様は、これからも9人で在ることの誓いのようだった。MCにもあった通り青春を、人生を懸けてSUPER★DRAGONという道を進んできた彼らの結びつきは生半可なものではない。「ヤバい音楽もライブも待っててくれ! 俺たちについてこれるのか?」という古川の煽りはハッタリなんかではなく、BLUEを巻き込んだ大きなうねりとなって、シーンを席巻していくだろう。
取材・文◎清水素子
写真◎小坂茂雄