2024年9月、LGがスマートテレビのスクリーンセーバーに広告を掲出し始めたことを発表しました。LGによると、スクリーンセーバー広告によってブランド認知度が平均2.5倍向上するとのことです。

Idle Time Isn’t Wasted Time - LG Ad Solutions Finds that Screensaver Ads are In-Fact Effective - LG Ad Solutions

https://lgads.tv/press_release/idle-time-is-not-wasted-time/



LG Smart TVs, including OLEDs, now show screensaver ads - FlatpanelsHD

https://www.flatpanelshd.com/news.php?subaction=showfull&id=1727255253

Even LG’s premium TVs are showing screensaver ads now | TechHive

https://www.techhive.com/article/2470499/even-lgs-premium-tvs-are-showing-screensaver-ads-now.html

LGの広告部門・LG Ad Solutionsによると、2024年9月5日からLG製スマートテレビのホーム画面でスクリーンセーバー時に広告を掲出し始めたとのこと。LGは「この斬新な広告フォーマットは、アイドル状態のスクリーンタイムを利用し、ダウンタイムの期間と思われがちな時間を貴重なユーザーへのエンゲージメントの機会に変えます」と述べています。

以下はLG製のスマートテレビ「G4」に表示された実際の広告の例。LGのエンターテインメントサービス「LG Channels」を宣伝しています。



表示される広告はLG独自のサービスにとどまらず、外部の広告主による広告が表示されることがあります。



LG Ad Solutionsの最高技術責任者であるデイヴ・ルドニック氏は「以前は、スクリーンセーバーが表示されることは『視聴者が部屋を出たこと』を示していたかもしれませんが、今日の視聴習慣はこれまでと著しく異なります。現在、視聴者の93%がテレビを見ながらスマートフォンでSNSやショッピング、ゲームをプレイするなどの活動にいそしんでいます」と述べ、スクリーンセーバーに広告を表示した際の効果についてテストを実施したことを報告しています。

LG Ad Solutionsのテストでは、スクリーンセーバーに広告を表示した場合、世帯収入が8万ドル(約1100万円)以上の女性のブランド認知度は16.2%上昇、45歳以上の成人におけるブランド認知度は19.7%上昇し、表示しない場合と比べて平均2.5%ブランド認知度が高まったことが明らかとなりました。

LG Ad Solutionsの製品マーケティングディレクターであるクリス・ウェイランド氏は「スクリーンセーバー広告の開始は、LG製スマートテレビでの視聴者エンゲージメントを強化するための重要なマイルストーンです。このフルスクリーン広告フォーマットは、アイドル状態のスクリーンタイムを効果的に活用して、ブランドの認知度を高めることが可能です。これまでのフィードバックと調査結果により、これらの広告は有意義なインタラクションを促進し、当社の広告提供における不可欠な要素となっていることが確認されました」と述べています。

一方で、ユーザーからは「誰もが広告を見たいと考えているわけではない」という批判の声も挙がっています。また、海外メディアのFlatpanelsHDは「『Additional Settings』から『Screen Saver Promotion』のスイッチをオフにすることでスクリーンセーバー広告を非表示にできます」と伝えています。