試合後の会見で大谷について語るロバーツ監督(撮影・小林信行)

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 「ドジャース4−3パドレス」(25日、ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平選手が2本の勝ち越し適時打を放ってチームの勝利に大きく貢献。前夜の三重殺逆転負けの悔しさを晴らし、地区優勝マジックを2にした。

 「チームの勝利。素晴らしい戦いだった」。

 試合後の記者会見でロバーツ監督は開口一番、そう言った。

 5回3失点の先発フラハティ、六回以降を無失点に抑えたブルペン陣を称えながら「欲しいところでタイムリーが出たし、守備も安定していた。本当に楽しい野球をしていた」と笑顔を見せた。

 この日の勝利の立役者は間違いなく大谷だ。2−2の四回2死一、二塁の好機に右翼フェンス直撃の適時二塁打で勝ち越し点を奪うと、3−3の六回2死一、二塁の打席では中前適時打。塁上からベンチに向かって何度も叫び、仲間たちを鼓舞した。自身は56盗塁目となる二盗を成功させ、イチローの持つ日本選手最多記録に並んだ。

 1試合の勝敗が地区優勝に大きく影響する戦いが続いている。指揮官は「先週あたりから普段は絶対に見ることのない感情を見せている。ポストシーズンに向けてこれらの試合がいかに重要なのかを理解している」と大谷の変化を口にし、「ベンチを奮い立たせている。ベストプレーヤーが感情を見せれば、周りもついていく。彼は私が望むやり方を実践している」と称賛した。