“140万円以下”のトヨタ「“7人乗り“超極小ミニバン」に反響多数! 全長3.7m級ボディに「3列」を”ねじ込んだ“「スパーキー」が話題に

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トヨタ「スパーキー」に「今こそ必要」の声

 トヨタには、かつて「スパーキー」というクルマが存在しました。全長3.7m級のボディ、両側スライドドア、3列シートで7人乗りという超コンパクトミニバンです。 

 現代にはない特徴を持った同車に対し、SNSなどでは今でも様々な反響が集まっています。

トヨタのめちゃ小さいミニバン!?

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 スパーキーは、ダイハツが製造し、トヨタが2000年から2003年まで販売していた、コンパクトミニバン。

 ダイハツブランドでは「アトレー7」の車名で、トヨタブランドではスパーキーの車名で売られていました。

 ダイハツが製造したクルマをトヨタブランドで販売する、いわゆるOEM供給というものですが、当時のダイハツからトヨタにOEM供給されたクルマは、ダイハツブランドの同車種よりもトヨタブランドで販売したモデルのほうが売れるのが通例でした。

 しかし、スパーキーに関しては販売台数がアトレー7を下回り、わずか3年で販売終了となったのです。

 理由は、アトレー7と同じ仕様にはせず、高級路線に走ってしまったからだと考えられています。

 ふつうはOEM供給されたクルマは本家の同車種とほぼ仕様を変えず、価格も同じぐらいにして売られるものなのですが、スパーキーは装備設定を大きく変え、価格もアトレー7より10万円前後高く売るという方針を取りました。

 アトレー7と直接競合化してしまう事態を避けるために行ったこの施策は、ユーザーからはあまり支持されず、割安感のあるアトレー7に魅力を感じるユーザーが多かったのです。

 ちなみに車名の由来は「エネルギッシュな、いきいきとした」という意味の英語から来ています。

 同じくコンパクトミニバンで3列シートを搭載したシエンタの登場や、当時の販売チャネルであったトヨタビスタ店がネッツトヨタ店に統合されたことも、販売終了の引き金となりました。

 ボディサイズは、全長3765mm×全幅1515mm×全高1895mm、ホイールベースは2430mm。

 エクステリアは、マルチリフレクターヘッドランプ、専用の大型エアロフロントバンパー、リアガーニッシュ、フロントグリルを採用しているのが特徴です。

 インテリアには専用のシート表皮、ドアトリム表皮、黒木目調のインストルメントパネルを採用し、スポーティで洗練されたイメージを演出しています。

 セカンドシートは480mmのロングスライドが可能となっているほか、セカンドシートとサードシートを折りたたんで床下に収納できる「ハイダウェイシート機構」を採用。シートアレンジによってラゲッジスペースを拡大することが可能です。

 AT仕様車には、運転席と助手席が独立してスライドできるベンチシートもついています。

 パワートレインは、1.3リッターK3-VE型直列4気筒DOHCエンジンを搭載。最大出力90馬力/6000rpm・最大トルク125Nm/4400rpmを発生します。

 安全装備として、ABS(アンチロック・ブレーキシステム)などを標準装備。

 ボディカラーはダークブルーマイカメタリック、レッドマイカメタリック、ブラックメタリック、シルバーメタリック、ホワイト、パールホワイトの全6色から選択可能でした。

 価格は当時、138万円から195万円で売られていました。

 このような特徴を持つスパーキーに対して、現在でも様々な反響が集まっています。

 まず見られるのが、「5ナンバーのテリオスとスパーキーがあればほかのクルマは何もいらない」「自分的には屈指の名車」「今のトヨタとはちょっと毛色が違うけど好き」という、称賛する声。

 数値上の販売台数は伸びなくても、心に刺さったユーザーは一定数いるようです。

 つづいて見られるのが、「軽バンみたいな車体だけど普通車で4WDっていう謎のクルマが走ってたんだけど、調べてみたらスパーキーってクルマだったみたい」「トヨタスパーキー見れた。ただでさえ見れないスパーキー、しかもレッド。そしてみんな大好きビスタ店のステッカーでした」「近所にトヨタスパーキー乗ってる家あるんだけど激レアすぎる」という、物珍しい目で見る声。

 街中で見かける機会が少なすぎて、見かけたときは貴重なものを発見したような、なんともいえない嬉しい気持ちになるユーザーもいるようでした。

 そして、「スパーキーはやっぱり高かったんだよなぁ」「乗ると良いけど不思議と消えた」「今こういうクルマ出したら売れそう」という声。

 販売していた当時を振り返って、価格設定に対して感じたこと、乗ってみて感じたことをつぶやきながら、時代が違えば売れる要素はあると思っているユーザーの声です。

 さらには今の状況として、「まじで中古車市場に出てこない」という声も。

 新車の販売台数が少なければ、当然のちに中古車として出回る数も少ないわけで、販売終了から約21年経過した今、手に入れたくても入れられない状況であることがわかります。