「何の得があったのか」接触された角田裕毅が憤り隠さず “当事者”ストロールは「ドアを閉められた」と反論も

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2戦連続でリタイアとなった角田は怒りを露わにした(C)Getty Images

 9月15日、F1第17戦アゼルバイジャンGPが行われた。ビザ・キャッシュアップRB(以下RB)の角田裕毅は、スタート直後にアストン・マーティンのランス・ストロールと接触し、車体にダメージを負ったため、14周でリタイアとなった。同じく他車とのアクシデントが原因でリタイアを余儀なくされた前回のイタリアGPに続き、またも序盤でレースを終えている。

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 今回のトラブルはスタート直後に発生した。11番グリッドの角田と、13番手スタートのストロールが、ターン4で接触。これによりストロールはタイヤを痛め直後にピットイン。角田はそのまま走行を続けたものの、2周目で一気にポジションを落としていった。結局、角田のマシンは車体のサイドを損傷したことでレース続行不可能と判断され14周でリタイア。ストロールもレース終盤まで走り続けたものの、45周でレースを終えた。

 英メディア『Pitpass.com』ではレース終了後、各チームドライバーの声を伝えており、その中で角田、ストロールがアクシデントについて語ったコメントを紹介している。

 角田は、「2レース続けてこんなことになって、とても悔しいです」などと述べた上で、リタイアに繋がったトラブルに言及。「コース上での出来事については、彼(ストロール)の動きが不要だったと感じた。何も失うものがないようなアプローチで突っ込んできた。彼にとって何の得があったのかは分からないが、簡単に譲るつもりはなかった。残念な形でレースを終えることになってしまったが、シンガポールで強くなって戻ってきます」と心情を語っている。

 一方、ストロールは、「僕のレースは1周目のツノダと接触した時点でほぼ終わってしまった。インサイドに飛び込んだが、彼が僕を見ていたかどうかはわからないが、ドアを閉められてしまった。それでパンクしてピットに戻ることになった。オープニングラップでは皆ハードにレースをしているので、こういったことは起こり得るが、その後のレースは厳しい展開になった」と振り返っている。

 コメントをみる限り事故に対する双方の印象は、やはり食い違っているようだ。いずれにせよ、極めて不本意な形で2レースが消化となってしまった角田は、今週末のシンガポールGPで何としてでもこの悪い流れを食い止めなければならない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]