櫻坂46、成長著しいBACKSメンバーがファンを魅了!座長・石森璃花を中心に自信みなぎるパフォーマンス

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櫻坂46の9thシングル『自業自得』の“BACKSメンバー”による単独ライブ『9th Single BACKS LIVE!!』が、8月23〜25日に幕張イベントホールで開催された。

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櫻坂46が『BACKS LIVE!!』を実施するのは、今年5月に同会場で行った『8th Single BACKS LIVE!!』以来約3ヶ月ぶりのこと。6月に東京ドーム公演『4th ARENA TOUR 2024 新・櫻前線 -Go on back?- IN 東京ドーム』を大成功させ、この夏には『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024』などの夏フェス・イベントでその存在感を遺憾なく発揮し続ける彼女たちが、今回は三期生として初めてBACKSセンターを務める石森璃花を中心とした13名で多幸感に満ち溢れたパフォーマンスを展開。25日の最終公演はインターネット生配信も実施され、多くのBuddies(櫻坂46ファン)を魅了した。

配信のなかった初日、2日目公演で着実に熱量を高め続けてきたBACKSメンバー。最終公演ではオープニングの「Overture」を終えるとステージ上に石森が登場し、深々とお辞儀をする。若干緊張した表情を浮かべながらも、美しいピアノの音色に導かれるように「確信的クロワッサン」をひとりで歌唱し始めた。彼女の優しい歌声に、会場のオーディエンスは静かに耳を傾ける。サビの最後は「確信的に……」としっかりためてから、思いがたっぷり詰まった「好きだ」を届けると客席から歓喜の声援が沸き起こる。そんな状況を前に石森が安心の笑みを浮かべると、そこにほかのメンバーが加わって本格的にライブがスタート。まるで満開の桜のような柄にもみえる衣装を身にまとったBACKSメンバーは、満面の笑みでこの曲の世界観を観客と共有していく。続く「ソニア」では6月の東京ドーム公演から活動再開した小池美波がセンターに立ち、憂いに満ちた表情を交えながら美しいフォーメーションでこの楽曲を見事に表現。「美しきNervous」ではセンターの向井純葉が随所に煽りを入れながら、アリーナ後方まで延びた花道を目一杯使って盛り上げ続けた。

最初のMCでは石森が「久しぶりに、みいさん(小池)センターで『ソニア』を披露させていただきました」と口にすると、小池は「『ソニア』を約2年ぶりぐらいにパフォーマンスさせていただきましたが、皆さんからも観たいと聞いていたので、ここでできることも、このメンバーでできることもうれしくて」と喜びを伝える。また、石森は3日目にして初公開の情報として「私がオープニングで『確信的クロワッサン』を歌わせていただいたんですけど、そこでのピアノの伴奏をなぎちゃん(小島凪紗)が弾いてくれました!」と発言。これを受けて、小島は「Buddiesの皆さんの前でピアノを弾くのが(昨年3月の)『おもてなし会』以来。こうして皆さんに璃花の素敵な歌声を、私のピアノとともにお届けできてうれしかったです」とうれしそうに語った。

和やかなMCを終えると、遠藤理子がセンターに立つ「車間距離」からライブは再開。普段のイメージとは異なるクールさを強調した表情やパフォーマンスは、彼女にとっても大きな挑戦と言えるもので、今回の3公演を通してその課題を見事にモノにできたのではないだろうか。続く「無念」では小島凪紗を中心に、情熱的な歌とダンスでこの曲の世界観を構築。「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」では糸を使った演出を交え、センターの幸阪茉里乃が恋にウキウキする主人公の心情を弾ける笑顔で表現してみせた。

ライブ中盤は小田倉麗奈を中心に大人びた表情と佇まいを提示する「Don’t cut in line!」から、ユニットブロックに突入。オリジナルバージョンにも参加する遠藤光莉がセンターに立ち自身の成長ぶりをアピールする「ジャマイカビール」、一期生の小池や上村莉菜、齋藤冬優花に三期生の石森、小島を加えた5人で原曲に新たな魅力を注ぎ込む「風の音」と、『BACKS LIVE!!』ならではの特別感が強い編成と選曲で、観る者を大いに楽しませた。

ユニットブロックを終えるとブルー基調の衣装に着替えたメンバーが姿を現し、キレのあるダンストラックへ。クライマックスでは石森がステージ床から飛び上がって登場し、ダイナミックなダンスを披露する。その流れから「泣かせて Hold me tight!」へと突入すると、センターの武元を筆頭にキレのあるパフォーマンスを展開。照明が落とされた曲中盤には通常よりも長めの間奏が用意され、赤いスクリーンの前に激しく踊るメンバーのシルエットが浮かび上がる演出で観客を惹きつける。さらに大沼晶保がセンターに立つ「隙間風よ」では、彼女らしい躍動感を活かしたダンスで会場のBuddiesを圧倒させた。

和やかなMCを終えると、ライブもいよいよ後半戦。イントロの時点で会場のボルテージが急加速した三期生楽曲「夏の近道」では、一期生の上村がセンターを務めたことで客席を大いに沸かせ、ステージに向けて怒号のような声援が送られた。また、増本綺良センターの「コンビナート」では彼女のキャラクターが反映されたソロダンスをフィーチャーし、続く「マンホールの蓋の上」では齋藤の荒々しい煽りと激しいダンスで会場内の熱気がさらに高まっていく。そして「油を注せ!」では前回の『BACKS LIVE!!』で座長を務めた武元を中心にした圧巻のステージングで、ライブを最高潮にまで導くことに。ここでは武元の魅力がたっぷり凝縮されたソロダンスも用意されており、『8th Single BACKS LIVE!!』を通じて彼女がどれだけ自信を得られたかを実感することができた。

「油を注せ!」に対する惜しみない拍手が鳴り止まない中、本公演の座長である石森が今の心境を吐露。彼女は9thシングルのBACKS楽曲で自身がセンターに選ばれた理由がわからず不安になることがあると口にしつつ、「私には櫻坂46への愛と熱があります。私が持っているものとは違うかもしれないけど、唯一無二の世界観を持っている櫻坂46というグループにどうしても惹かれました。リスペクトと愛を持って、覚悟をもってこの場所に立っています。ありのままの、等身大の私たちを見てほしいです」と涙ながらに思いを伝え、自身がセンターに立つ「愛し合いなさい」を全力で、ありったけの愛を振り撒きながらパフォーマンスしてみせ、ライブ本編を終えた。石森らしい笑顔でいっぱいの魅力と共に、大きな覚悟と成長をこの3日間のライブで見ることができた。

「思ったよりも寂しくない」で始まったアンコールでは、一部メンバーがトロッコに乗ってスタンド席の通路を回遊する演出も用意。そのほかのメンバーもステージや花道を目一杯使い、オーディエンスの近くにまで行ってファンにアピールしてみせた。最後のMCでは増本が「思ったよりも寂しくない」での石森のラップに触れ、「璃花ちゃんの歌で始まり、璃花ちゃんのラップで締めるって、めちゃくちゃカッコいいと思うんです」と絶賛。すると石森は「私が落ち込んでいるときに『綺良さんの変顔が見たいです』と連絡したら、渾身の変顔を何枚も送ってくださって。そう気軽に言える先輩がいることもありがたかったですし、その変顔で元気をもらいました」と、この期間中に起こったエピソードを明かした。そして、「櫻坂46の良さをどんどん皆さんに伝えていって、『BACKS LIVE!!』も櫻坂46のひとつの熱いものになったらいいなという思いで、今日はこの素敵な13人でライブを作ることができてよかったです」と伝えてからラストナンバー「I’m in」を、Buddiesとともに熱唱。曲中、石森が「皆さんのことが大、大、大好きです!」と叫ぶ一幕もあり、会場中が笑顔に包まれるなか3日間にわたる公演を終了させた。

本来ならここでライブは終了するはずだったが、客席からはさらにアンコールを求める「櫻坂46コール」が鳴り止まない。その声に導かれて、再度ステージに姿を現したメンバーは喜びと感謝の言葉を口にする。そして石森の「こんな経験ないのですごくドキドキしているんですけど、せっかく呼んでいただいたのでもう1曲披露してもいいですか?」という言葉に続いて、満面の笑みで「愛し合いなさい」をもう一度パフォーマンス。こうして2時間以上におよぶ千秋楽公演を締め括り、石森は「絶対に忘れられない1日になりました。これからも私たちとずっと一緒にいてください」という言葉を残してステージをあとにした。

『8th Single BACKS LIVE!!』と同じ会場ながらも、武元を中心にエネルギッシュなステージが展開された前回とも異なり、座長である石森のカラーが強く反映された今回の『9th Single BACKS LIVE!!』。メンバー一人ひとりの自信に満ちたパフォーマンスからも、現在のグループの充実ぶりがしっかりと伝わったのではないだろうか。この勢いのまま、櫻坂46は11月23、24日に控えた『4th YEAR ANNIVERSARY LIVE』へと向けて突き進んでいく。

(文/西廣智一)

セットリスト

00. Overture01. 確信的クロワッサン02. ソニア03. 美しきNervous04. 車間距離05. 無念06. なぜ 恋をして来なかったんだろう?07. Don’t cut in line!08. ジャマイカビール09. 風の音10. 泣かせて Hold me tight!11. 隙間風よ12. 夏の近道13. コンビナート14. マンホールの蓋の上15. 油を注せ!16. 愛し合いなさい

<アンコール>EN1. 思ったよりも寂しくないEN2. I’m in

<Wアンコール>W-EN. 愛し合いなさい