ファッションは好きだけれど、クローゼットがパンパンで毎朝コーデに困っている方も多いのでは。そんなお悩みを解決するには、服の数を減らすのがいちばん。今回、お話を伺ったのは、ミニマリスト歴10年、現在手もち服は20着だという本多めぐさん。今日は服を減らす3つのコツについて語っていただきました。

1:部屋着と外出着、仕事着、「兼用」で服を減らせる

服を減らすひとつ目のコツは「兼用する」ことです。ひとつの用途にしか着られない服が多いとそのぶん枚数が増えますが、2つのシーンで兼用できる服があるなら、物理的に2分の1に。

【写真】2シーズン着られるカーディガン。上段は秋冬用、下段は春夏用

たとえば、部屋着と外出着を兼用することができます。私はカットソーやTシャツなど上半身に着るものは部屋着と外出着を兼用しており、ボトムスだけ変えています。そのぶん、上半身に着るものを減らすことができています。

夏場は汗をかくので家用と外出用と分けている服も何枚かありますが、ほかの3シーズンは兼用できています。

また、靴やバッグも、普段でも使え、慶弔用にも使える黒い落ち着いたデザインのものをひとつもっています。そのため慶弔用の特別な靴やバッグをもたずにスペースを節約しています。

ライフスタイルに合わせて、たとえばパジャマと部屋着の兼用も人によっては構わない場合もあるでしょう。また仕事着と休日用のおしゃれ着で使いまわせる場合もありそう。自分の手もち服で兼用できそうなシーンがあるか、考えてみてはいかがでしょうか。

2:「2シーズン以上」着られる服を持つと、衣替えがラクに

ふたつ目のコツは「2シーズン以上着られる服を持つこと」です。ひとつ目のコツに通じるノウハウですが、1シーズンだけ着る服が増えると全体量が増えてしまうため、春秋に着られる服や、秋冬と着られる服を増やして兼用することで、総量を減らすことができます。

さすがに夏は暑いので夏だけしか着ない服があるのは仕方ないですが、春・秋・冬は兼用できるアイテムを意識して服を選ぶのがコツ。

減らす服の例を挙げると、たとえば秋しか着られない服。色でいうとカーキ、赤茶、レンガ色など明らかに秋色という服は、秋だからこそ映えるもので春にはややミスマッチ。

また素材でいうと、コーデュロイ、ベロア、スエードなど。春に着るには季節感が気になります。ほかにも、いかにも春らしい色のスプリングコートを秋に着にくいこともあるでしょう。

こういった風に、その季節しか着られない服を避け、2シーズン以上着られる服を選ぶようにすると枚数を減らせます。そして衣替えの手間も減って管理もラクになるのを感じます。

私の場合は、カットソーは3シーズン着られるものにしていますし、ボトムスとカーディガンは2シーズン着ます。春夏・秋冬で大まかに分けています。

温度変化は、コートなど上着を変えることで対応しています。秋はキルティングジャケット、冬はダウンジャケット、春は薄手のパーカー、といったふうに。あとはカーディガンやストールなどで季節の変り目の温度変化に対応しましょう。

季節感を取り入れたい場合は、マフラーやアクセサリーなど「小物」で取り入れてみてはいかがでしょうか。場所を取らずに季節を楽しめるのでおすすめです。

3:「清潔感」を基準に服を厳選する

3つ目のコツは「清潔感を基準に服を厳選すること」です。歳を取ってくると、必要なのは清潔感だと感じます。

たとえば首元が伸びたTシャツ、黄ばんだ白シャツ、カジュアルすぎて部屋着と思われる外出着など、自分の品格を落とす服をなくします。クローゼットを厳しい目で見て、捨て時を逃さず服を減らしましょう。

とくに夏場は薄着で首元を隠さないため、シンプルな服のアラが目立ちます。Tシャツの首元の伸びや、シャツの襟ぐりや袖の黄ばみなどが目立ちやすいもの。もったいないなら部屋着に格下げしてもいいので、「一軍の服」からは潔く外し、そのぶん古い部屋着を処分します。そのぶんクローゼットがスッキリします。

また、50代はあまりカジュアルすぎないほうがきちんと見えるのを感じます。ダボっとした服はオシャレを忘れて部屋着のまま出掛ける人に見えたり、フィットしたカジュアル服だと若づくりしているように見えたり、どこか年齢との違和感が。若いときは上下カジュアルでも違和感なかったかもしれませんが、今の自分に似合わなくなったと感じたら手放していきましょう。

服を減らすと暮らしがラクになる

服を減らすと管理がラクで、毎朝のコーデに悩む時間が減ります。家の中もスッキリしますし、ダブり買いを防ぐことで、その結果節約にも繋がります。

唯一デメリットとして感じているのは、同じ服を着続けることで傷むのが早いということ。服の買い替えスピードは早くなることを覚悟し、手頃な価格帯の商品を選ぶのもよいかと思います。服を減らす参考になれば幸いです。