いつ会っても変わらぬ笑顔、元気で若々しい雰囲気で、自分のペースで暮らしを楽しんでいる。そんな老けない人たちの秘訣は、暮らしと気持ちのちょっとした工夫でした。今回は、すてきに歳を重ねている4人のリアルな朝ごはんを紹介。いったいどんなこだわりがあるのでしょうか?

腸活を意識した和食が定番の朝ごはん

40歳を過ぎた頃、ストレスから体調を崩してしまった近藤こうこさん(46歳)。

【画像】つくりおきする、五目豆やヒジキ煮

「仕事や家事で毎日バタバタ。余裕のなさが顔にも出ていて、今より老けていたと思います」と苦笑い。そこで、腸活を意識した食生活にしたところ、徐々に体調が回復。今でも朝ごはんは発酵食品多めの和食が中心だと言います。

「タンパク質やビタミンなど、体に必要な栄養を意識した献立に。腸活のための発酵食品も毎朝のレギュラーメニューです。また、豆類、ゴマ、ワカメなどの海藻、野菜、魚、キノコ、イモの“まごわやさしい”毎日食卓に。五目豆やヒジキ煮をよくつくりおきします」(近藤さん)

朝ごはんは軽めに、季節のフルーツと玄米もちを

東京・吉祥寺で夫とともにギャラリーとパン屋を営む引田かおりさん(65歳)。

大きな天窓から光が差し込むすてきな住まいで、朝起きたら入浴をして身なりを整え、朝食をとって掃除をし、仕事に取りかかり、日が暮れたらリラックスタイムという毎日の積み重ねを大切に暮らしています。

「心地よいと感じる家に住み、おいしいと感じるものを食べ、美容やおしゃれに気を配るといったことは、心と体の健康のために大切なこと」と話すように、食べるものにもこだわりがあるそう。

「昼食との間が短いので、朝食は玄米もちと季節のフルーツ中心の軽めにしています。プラスして紅茶と、昨晩の残りがあればみそ汁を添えて。タンパク質を意識して、みそ汁には卵を落とします」(引田さん)

得意ではない料理は、労力をかけずに朝ごはんで栄養を

 

ひとり暮らしをしながら、YouTubeで動画を配信したり、地元の新聞で連載をもっていたりと、好奇心旺盛に活動しているロコリさん(72歳)。

新しいもの好きな性格ですが、料理は少し苦手だそう。それでも、日々の食事は神経質にならない程度に健康に気づかい、楽しい食器とおいしいもので食卓を彩っていると言います。朝食では、最低限の労力でコスパよく栄養を摂取。

 

「朝食は豆乳ヨーグルトに冷凍のブルーベリーを加えて電子レンジでちょこっと加熱。冷たいものが苦手なんです。そこに、健康を意識してキーウィやオートミール、コレステロールを減らしてくれるオメガ3を含むインカインチ(グリーンナッツ)オイルをプラス。ラクして必要な栄養をとっています」(ロコリさん)

食生活は命の基本!スパイスたっぷりの朝ごはん

 

スパイスやハーブをいかに日本の暮らしに取り入れるか、長年研究を続けてきたスパイス料理研究家の吉山武子さん(82歳)の食生活には工夫がいっぱい。ワンプレートに盛りつけられたスパイスたっぷりの朝ごはんにも、たくさんの食材やスパイスが並びます。

 

「左手前のご飯はカルダモンやショウガ、ターメリックを入れて炊いたもの。右手前は、いり卵と炒めタマネギを合わせたところに、バジルやオレガノなどをブレンドした『イタリアンミックスのドライハーブ』で香りづけ。季節野菜に藻塩を加えた熱湯でゆでたものや大豆の煮豆も。山イモのすりおろしに、黒ゴマ、ミントを添えて。デザートのバナナは焼いてアガベシロップ(穏やかな甘さの甘味料)とシナモンをふったものと、朝から盛りだくさんです」(吉山さん)