洗濯してもなかなか落ちない黄ばみや汗ジミ。洗濯時に「すすぐ水の量」などいくつかのコツがありました。今回は、せのお愛さん、よしママさん、西川真登さん、洗濯ブラザーズの皆さんが正しい洗濯方法をレクチャー。枕カバー、敷きパッド、スニーカー、Tシャツのアイテムに分けてご紹介します。

汗ジミ・黄ばみの原因は洗い残し。防ぐポイントは「水の量」

着るたびに洗濯しているのに、気がつくとついている汗ジミや黄ばみ。その原因は、汚れの洗い残しです。夏は汗や皮脂の量が増えるため、洗いきれなかった汚れが酸化して、汗ジミや黄ばみとなって現れます。そう教えてくれたのは、クリンネスト1級・せのお愛さんです。

【写真】きれいになった枕カバー

洗い残しを防ぐのに効果的なのが、たっぷりの水で洗濯すること。

水の使用量を抑えたいなら、すすぎを「注水すすぎ」にするのも1つの手。水を流しながらすすぐので、ふつうの「ためすすぎ」よりも汚れやにおいが落ちやすいですよ。

ついてしまった汗ジミ・黄ばみは「つけおき」で落とす

それでもついてしまった汗ジミや黄ばみには、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤を使います。つけおきしてから洗濯することで、すっきり落とすことができますよ。

●ステップ1:50度のお湯に酸素系漂白剤を溶かす

給湯器の温度を50度に設定してバケツなどにお湯を張り、規定量の酸素系漂白剤を入れます。筆者はオキシクリーンを使いました。

つけるのは、汗ジミと黄ばみがたっぷりついた子どもの枕カバー。

●ステップ2:つけおきする

枕カバーを入れて、約1時間つけおき。お湯の温度が下がらないよう、フタをしておくとよいですよ。筆者はラップとアルミホイルで代用しました。

●ステップ3:すすぎ2回で洗濯

つけおき後は、洗濯機で洗濯。すすぎを2回に設定して、しっかりすすいでくださいね。

洗濯後は、枕カバーがワントーン明るい白色に。面倒なこすり洗いや煮洗いをしなくても、汗ジミ・黄ばみがすっきり落ちました。

筆者はオキシクリーンを使いましたが、酸素系漂白剤はドラッグストアや100円ショップでも購入可能。「つけおき+洗濯機で洗うだけ」の簡単洗濯術なら、暑さで家事のやる気が起きない夏でも、ラクに汚れが落とせます。

※ 必ず洗濯表示を確認してから洗濯してください。

※ 洗剤は、使い方と使用上の注意をよく読んでご使用ください。

※ 酵素系漂白剤で手荒れすることもありますので、使用する場合にはゴム手袋をしましょう。

※ オキシクリーンは、つけるものによっては傷むこともありますので、よく説明書きを読み、目立たないところで試してください。

「敷きパッド」の黄ばみ・におい問題。毛玉を出さないお手入れ方法

暑い夏にありがたい冷感タイプの敷きパッド。毎日、直に肌に触れるので汚れがつきやすく、においも気になりますよね。

元小学校家庭科教諭で、掃除に関する著作もあるブロガー・よしママさんに、敷きパッドを長もちさせる洗濯術を聞きました。

洗濯のコツは「摩擦を極力減らす」こと

ひんやりタイプの敷きパッドは化学繊維でできていることが多く、摩擦により毛玉ができやすい生地です。

洗うときのコツは「摩擦を極力減らす」こと。手洗い、弱水流やデリケート衣類コースで洗うことがおすすめです。ほかの衣類と洗うと繊維が絡み合い、毛玉になりやすいので、ほかの衣類とは一緒に洗わず敷パッド単独で洗い、洗濯ネットに入れて洗います。

洗濯ネットの目も細かいものの方が生地を傷めにくく毛玉もできにくいです。洗剤も粉末よりしみ込みやすい液体の中性洗剤がおすすめ。

洗濯絵表示を確認して、洗濯機で洗えるのか手洗いできるのかチェック。漂白剤が使えない生地もあるので、しっかり確認してください。

「洗濯機」で洗える場合

洗濯機で洗える敷きパッドのお手入れ方法を紹介します。

(1) あらかじめ敷きパッドを蛇腹におり、洗濯ネットに入れておきます。汚れが目立つ場所があれば、中性の液体洗濯洗剤を直接つけます。

汚れが広範囲の場合、液体の洗剤を薄めて直接つけるのもよし。汚れがひどい場所は、やわらかいスポンジで優しくなでるようにこすります。しかし、ゴシゴシこすると毛玉ができやすいのでご注意を。

(2) 洗濯機に入れて、中性の洗濯用洗剤を水量に合わせて投入します。もし黄ばみ、においが気になるのであれば、液体の酸素系漂白剤を追加して一緒に洗濯するとベターです。

(3) あればクリーニングコースやデリケートコースで洗濯します。なければ水量を多めにして弱水流で洗濯。脱水を1分と短めに設定して摩擦がおきにくいです。洗いモードが始まったら、一時停止を押して、フタをあけて敷きパッドをしっかり水につかるように沈めておきましょう。

(4) 洗濯が終わったら風通しのよいところに陰干しして、しっかり乾かします。

スニーカーの汚れをさっぱり落とす洗い方

キャンバス地のスニーカーは季節を問わず履けるアイテムです。しかし、汗をかく夏の時季は蒸れやすく、においのもとになる雑菌が繁殖しがち。そこで洗濯のプロ・ウォッシュサロン店長の西川真登さんが正しい洗い方を教えてくれました。

●1:ひもに中性洗剤をつけてこすり洗いする

<用意するもの>
□洗濯用ブラシ
□弱アルカリ性洗剤
□中性洗剤
□酸素系漂白剤

最初は、ひもを外し、汚れている部分に洗剤を直接つけて、指先でもみ込むように洗います。
「結び目や地面につきやすい両端は入念に洗って」

●2:弱アルカリ性洗剤でつけおきする

洗剤を溶かした湯に本体とひもをつけ、30分〜1時間ほどおきます。

「汚れやすいタン(甲を覆う部分)は、ブラシでこすり洗いを」

黄ばみやシミなどとくに汚れがひどい場合は、酸素系漂白剤を加え、さらにつけおきます。

「すっきりした白さがよみがえります!」

●3:湯を替え、2回以上すすぐ

かかとを下にして持ち上げ、中にたまった湯を抜きます。湯を替え、これを2〜3回繰り返しましょう。

「ひもは軽くゆすいで水きりを」

●4:日陰で2〜3時間干す

本体はつま先を下にし、タンをめくった状態で立てかけ、ひもはつるして干します。

「直射日光に当たると色落ちしやすいので注意!」

家で洗って、黄ばみ・汚れがすっきり!

自宅で洗うだけでも、黄ばみや汚れがすっきり落ちました。

※使用する洗剤は、種類の表示や注意書きを確認してから使用してください

汗をかいたTシャツは粉洗剤ですっきり!

夏に着る機会が増える「Tシャツ」。着ていくうちに黄ばみやにおいが気になることはありませんか? 清潔なTシャツを着るためのお手入れ方法を、クリーニング店を営む洗濯ブラザーズさんに教えていただきました。

●Q:たくさん汗をかいたTシャツ。においを残さない洗い方を教えて!

A:たっぷりの水と粉洗剤で洗いましょう。

たっぷりの水を使い、液体タイプより洗浄力の高い、粉洗剤を使って洗うことで、しっかりにおいと菌を除去します。洗濯機の標準設定のままだと節水モードになっていて汚れ落ちがよくないので、設定を変えましょう。

汗で濡れたTシャツを洗濯カゴに入れると菌が拡散。脱いだらすぐ、つるして乾かして。粉洗剤は蛍光剤や漂白剤無配合のものを。

【メーカーの平均的な設定と、洗濯ブラザーズおすすめの設定:縦型の場合】

・洗い:8分〜10分
・すすぎ:節水モードで2回 → おすすめは「すすぎ:水量多めで2回」
・脱水:7分 → おすすめは「脱水:3分〜5分」

【メーカーの平均的な設定と、洗濯ブラザーズおすすめの設定:ドラム式の場合】

・洗い:8分〜10分 → おすすめは「洗い:20分」
・すすぎ:節水モードで2回 → おすすめは「注水で2回」
・脱水:8分 → おすすめは「脱水:3分」

※洗剤は条件により固まったり、溶けにくくなる場合があります。また使用する家電については取扱説明書、注意書きを確認してから使用してください。