50代は子どもが自立して、また新たに自分の人生を考え始める時季。夫婦関係を見直し、おひとりさまを選ぶ人もいるかもしれません。そこで、50代のおひとりさま暮らしをインスタグラムで発信しているみるくさんに、離婚を決めてからおひとりさまの今を楽しむまでに、悩んだことや乗り越えたことを伺いました。

夫に離婚をきり出され職も失い、心理学の勉強を開始

みるくさんは24歳で結婚をし、25歳で長男を出産、3人の子どもを育ててきました。しかし35歳のときに、夫から「離婚をしたい」ときり出されます。

【写真】みるくさんが48歳のときに購入したマンション

「夫はすぐにでも離婚をしたい様子でしたが、子どもたちは3人ともまだ小学生。私は夫の仕事を手伝っていたため、勤め先も失い途方に暮れました。一方で、この頃の私は、怒ったり悲しんでばかりで自分に自信がありませんでした。そんな自分を変えるために心理学を勉強し始めたんです。当時は心理学を仕事にすることは考えていませんでしたが、徐々に友人に相談されることが増えてきました。そこで思いきって42歳のときにカウンセラーとして起業しました」

40代、がむしゃらに仕事をするうちにリピーターが増える

お仕事を始めた当時は集客をブログで行っていたみるくさん。お金がなく、フリーWi-Fiを探しに出かけることもあったといいます。

「出かけた先でブログを書き、家に戻ってブログ内の間違いに気づき、またフリーWi-Fiにつなぎに出かける。それを朝昼晩と続ける時期もありました。だんだん講座の参加者さんから『うちの会社でも講座をしてほしい』と依頼を受けるようになりました。そういったことが続き、収入も安定してきました。本当に当時はがむしゃらに働いていましたね」

48歳、地元の信用銀行でローンが通ってマンションを購入

夫の仕事を手伝いながら自立を目指し、結局48歳で離婚。子どもたちは社会人として巣立ったため、みるくさんは古いマンションの1室を借りてひとり暮らしを始めます。

「少し薄暗いお部屋で、正直気に入ってない部分も多少はありました。当時は世間では老後2000万問題も騒がれていて、私も金銭的に将来の不安を感じていました。でも、あるときふと、“私の老後っていつかな、老後ってなんだろう”って思ったんです。老後のためにアクセク働くことも大事だけど、今の日々を穏やかに暮らすことも私にとっては大切です。そこで今の日々がもっと充実するように、気に入ったマンションを探しローンで購入しました。シングルマザーですが、地元の信用金庫さんの口座をメインに貯金をしていたためローンの審査にも通りました」

53歳、おひとりさま。のんびり過ごすコツは将来を悲観的に考えすぎないこと

現在みるくさんは53歳。コツコツと貯金をしつつも、時には旅行に行くなどメリハリのあるお金の使い方をしています。

「冷蔵庫のものを食べきってから買い出しに行く、洋服はひとつ買ったらひとつ捨てる、という買い方をしています。3人の子どもたちに迷惑をかけないように、コツコツと貯金していますが、一方であんまり将来に悲観的にならないように、毎日のんびり暮らすことも大切にしています。今はパートナーはいませんが、将来的にできてもいいかなと最近は思っています。私の友人は月の半分は夫の家に行き、半分は自分の家で暮らしています。そういうのもいいなと感じています」