【函館記念/データ攻略】「3.1.4.0」合致の鉄板級ホース “厚く買える”想定4人気以下に軸馬のススメも
今週は函館競馬場で函館記念(芝2000m)が行われる。開催最終週に施行される本レースは毎年のように波乱決着となる“荒れる重賞”だ。
ここでは、過去10年からチャックネイトとエンパイアウエストにフォーカスしたデータを取り上げる。
チャックネイトに該当の“5年連続馬券内”データ
2走前のAJCCで重賞ウイナーの仲間入り。前走天皇賞・春惨敗から捲土重来を誓うのがチャックネイトだ。デビュー3年目の若武者・佐々木大輔を背に挑む舞台。久々の2000m戦に加えて斤量58.5キロのここは人気の盲点が予想されるが、データ面の後押しは存在する。
・前年秋以降に右回りの芝中距離重賞2着内あり→5年連続馬券内
13番人気2着ドゥオーモや12番人気3着バイオスパークといった超人気薄激走馬もこれに該当。今回と近い条件で適性を示したものの、近走不振で人気ガタ落ちの馬が穴をあける傾向にあるとのデータだ。
もうひとつデータをお伝えすると、芝1800~2200mにおける本馬の成績は【3.1.4.0】馬券内率100%。昨年秋以降で連対を外したアルゼンチン共和国杯、天皇賞・春は距離を理由に求めることができる。得意の中距離戦で迎える今回は見直しが必要な1頭だ。
■エンパイアウエストに【0.0.0.4】の鬼門データ
チャックネイトとは対照的に、“0%データ”に該当してしまったのがエンパイアウエストだ。目下条件戦を連勝中の上がり馬。夏競馬の格言である近走の勢いと牝馬、その両方を満たす同馬に出現したマイナスデータとは?
・重賞勝利実績のない牝馬【0.0.0.4】
該当馬4頭すべて馬券外の“0%データ”に当てはまってしまった。本レースと牝馬はそれなりの馬券内があるものの、昨年2着馬ルビーカサブランカをはじめ、重賞勝ち馬であることが好走馬の共通点。重賞未勝利の牝馬×函館記念の相性は最悪だ。
エンパイアウエストの直近2戦はいずれも少頭数のスローペースを先行しての勝利。巴賞の上位馬と同じ脚質である点を鑑みると分が悪い印象は否めない。試金石の一戦だが、重賞即通用へのハードルは高い。
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。