「でこぼこの道なんですけど、子どもと大人で乗れるんだよ」(中国のSNSから)

【映像】危ない! 電動スーツケースから子どもが落ちそうになる瞬間

 中国のSNSに投稿された映像。男性がまたがっているのはなんと、「スーツケース」だ。

 空港とみられる場所では若い女性が“歩行者よりも速いスピード”で移動している。観光地や公道など、いたるところでこの「電動スーツケース」を利用する人の姿が見られ、“重い荷物を楽に運べる”と海外では人気が高まっている。

 羽田空港では電動スーツケースにまたがる人々に対して、事故防止のため走行を控えるよう呼び掛けている。

 そんな中、全国で初めて電動スーツケースの運転をめぐる摘発があった。道路交通法違反の疑いで書類送検されたのは、中国籍の30代女性。

 女性は今年3月、大阪市福島区の歩道を電動スーツケースに乗り、無免許で走行した疑いがもたれている。今回警察は、女性の電動スーツケースが時速13キロの速度が出ることやその形状から、原付バイクに相当すると判断し、無免許運転で摘発した。

 警察の調べに対し、女性は「電動スーツケースは乗り物と思っておらず、運転免許が必要だとも思っていなかった」と話している。

 「電動スーツケース」は、ケースに付いた車輪を内蔵バッテリーで動かして走らせる。女性が乗っていたのは、中国の通販サイトで購入したものだという。

 交通問題に詳しい専門家は、今回摘発された「電動スーツケース」は“そもそも公道で走らせることができない”と語る。

 「電動スーツケースにはナンバープレートもウィンカーもない。原付バイクに相当するといっても保安基準に適合していないので、日本の公道を走らせてはいけない」(交通問題評論家 加茂隆康氏)

 外国人観光客が増える中、こんな懸念もある。

 「海外の観光客の方が自国では許されていたとしても、日本では許されないということがある。国によって法律が違うので、外国人と日本人、または外国人同士の交通トラブルが増えていくのではないかと心配している」(加茂氏)

※これはテレビ朝日「グッド!モーニング」で放送した内容をABEMA TIMES編集部で記事化したものです。