厚生労働省が入る合同庁舎=東京都千代田区

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 2023年度の国民年金の納付率が77.6%だったと、厚生労働省が27日発表した。

 前年度から1.6ポイントほど増え、12年連続で上昇した。同省はスマートフォン決済の導入などによる利便性の向上が背景とみる。一方、強制徴収での財産の差し押さえが3万件超あった。

 納付率は11年度の58.6%から年々上がっている。昨年2月にスマホでQRコードを読み込むキャッシュレス決済を納付方法に追加。特に20〜30代の利用が多いという。

 未納者には強制徴収も実施している。控除後の所得が300万円以上で7カ月以上保険料を滞納し、督促などに応じない人を対象にした財産の差し押さえは、コロナ禍で中止していたが22年7月に再開。23年度は前年度の2倍以上の3万789件となった。