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解約料金がすごくて困った人、いらっしゃいますか?

米国の司法省が今週初め、「高額で長期のサブスクプラン」にユーザーを“閉じ込めている”疑いがあるとして、Adobeを提訴しています。訴状では「ユーザーは1年契約するように仕向けられているものの、それが事実上開示されておらず、解約しようとすると高額のキャンセル料金を払わされるようになっている」とされています。

問題になっているのは「年間月払い」

参考:公式サイト(日本)の「年間月払い」の説明ページ。ほかに「月契約」「年間契約一括払い」がある
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司法省が特に指摘しているのが、Adobeがソフトウェア製品などでデフォルトのオプションとして提示している「年間月払い」プラン(APMプラン)。このプランでは、契約当日には最低料金だけを支払えるようになっています。

しかし、Adobeは早期解約料を隠していて、解約のタイミングによっては数万円ものキャンセル料を支払うことになるそうです。米司法省の訴状には次のように書かれています。

「Adobeは契約時に、APMプランの重要な条件を細かい文字やオプションのテキストやハイパーリンクの後ろに隠し、ほとんどの消費者が気づかない、目にすることのない開示方法で情報を提供している。またAdobeは、負担が大きく複雑な解約プロセスを採用することで、解約を抑止している。この複雑なプロセスの一環として契約者がキャンセルをしようとすると、以前は不明瞭だった早期解約料が登場する」

「最初の支払い」は安いが…

公式サイト(米)での料金プラン選択画面
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Adobeの代表的なソフトウェア製品パッケージCreative Cloudを購入する場合、「年間月払いプラン」は月額59.99ドル(約9,500円)と表示されます。この料金は「月額プラン」の月89.99ドル(約1万4250円)や「年間、前払いプラン」の659.88ドル(約10万4500円)と比べて安く見えるのではないでしょうか。「契約した月に支払う額」がいちばん安くなっています。

ところがAdobeの規約によると、年間月払いプランをキャンセルしたユーザーには、「残りの契約義務」の50%が請求されるとなっています。つまり、Creative Cloudのサブスクリプションを1ヶ月利用してから解約した場合、その月のCreative Cloudへのアクセスは失われる上に、解約のためにおよそ330ドル(約5万2200円)を支払わなければなりません。

米司法省は「Adobeはこのプランが1年間の契約であり、早期解約には手数料がかかることを十分に公表していない」と主張し、同社が「解約を諦めさせるような障害を設けている」と述べています。

訴状には、契約時にAdobeのプランに戸惑った経験のある実際の消費者の証言が引用されており、「年間月払い」という名前とは裏腹に、このプランを1年間継続しなければならないことも、解約料が存在することも消費者は知らなかったとしています。

米司法省は、Adobeは実はこの消費者たちの混乱に気づいていて、長年にわたって商事改善協会や顧客から何度も苦情を受けていたと主張。しかし、Adobeは改善することも、キャンセルについての説明を追加することもなく、このプランの提供を続けてきたとしています。

Adobeは真っ向から反論する姿勢

「AdobeのジェネラルカウンセルのDana Rao氏はプレスリリースの中で、「私たちはサブスクリプション契約の条件を透明にしており、シンプルなキャンセルプロセスを設けています。我々は法廷で司法局の主張に反論するつもりです」と意思表明をしています。