後輩のような存在から“光のアイドル”へ――前島亜美が語る丸山 彩と歩んできた7年、Pastel*Palettes新作ミニAlbum『いろとりどり』に刻まれた成長の証

写真拡大

【その他の画像・動画等を元記事で観る】

次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」およびスマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(以下、「ガルパ」)発のアイドルバンド、Pastel*Palettes(以下、パスパレ)。ジャンルを問わない多彩な音楽性と強い信念のもと、自分たちらしいアイドル像を追及している彼女たちの成長と進化を体感できるのが、この度リリースされたミニAlbum『いろとりどり』だ。バンドのボーカルにしてリーダーの丸山 彩、そして彼女を演じるキャストの前島亜美。パスパレの顔ともいえる2人が出会ってから7年、その結び付きはより深いものになっている。“アイドル”の光と影を実際に知っているからこそわかる共感、すごさ、憧れ――丸山 彩とパスパレに対する溢れんばかりの想いを、前島にたっぷりと語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創
PHOTOGRAPHY BY 三橋優美子

“光のアイドル”とPastel*Palettesへの憧れと尊敬

――「ガルパ」は今年で7周年ということで、前島さんが丸山 彩役のキャストになってから7年が経過したわけですが、今の前島さんにとって“丸山 彩”はどんな存在になっていますか?

前島亜美 私は今26歳なので、彩ちゃんと出会ったときはまだ十代だったのですが、最初の頃の彩ちゃんは研究生からようやくチャンスを掴んでPastel*Palettesとしてデビューした、まだ走り出しのところだったので、私もアイドルだった経験があるぶん、初々しくてかわいい後輩のようなイメージで見ていたところがありました。でも、彩ちゃんはパスパレのみんなと色んな経験をしていくなかで、かわいさだけでなく強さや逞しさも持ち合わせるようになって。今は自分と肩を並べるどころか、遥か先を走っていて、全アイドルが憧れるような“光のアイドル”だと感じています。今の私にとっての彩ちゃんは光を見せてくれる存在で、私ももちろん自分にできる最大限のお芝居をしていますが、台本を読んでいるときに彩ちゃんからたくさんのものをもらって、それをお芝居で返しているだけ、という気持ちがあります。

――いつ頃から丸山 彩を“光のような存在”と感じるようになったのでしょうか。

前島 「ガルパ」のストーリーは「どうしてアイドル業界の表も裏もこんなにリアルに描けるんだろう?」と思うくらい、ステージに立っているときのキラキラした部分だけではない、裏側の大変な部分も描かれていて、とても深い“アイドルあるある”が詰まっているのですが、私もアイドル時代に経験したようなエピソードがたくさん出てくるんです。ライブのチケットを自分たちで手売りしたりとか、ライブで音響が止まったりとか。そういうときの彩ちゃんの悩む姿が昔の自分と重なって共感することが多かったのですが、そこから彩ちゃんはどんどん周りの大人に自分の理想のアイドル像を主張できるようになって、どんな困難でも絶対に諦めることなくパスパレを守る思いの強さがメンバーの心も動かすようになって。そこに自分との違いを感じたと同時に、私のなりたかったアイドル像を守ってくれているような気がして、「アイドルはこうあるべきなんだ」と感じるようになりました。私にはできなかった“光のアイドル”の道を、諦めずに、折れずに、ここまで貫けるのは本当にすごいことだと思いますし、尊敬しています。

――丸山 彩という役に出会った当初、アイドルとしての境遇だけでなく、性格や考え方などで自分に重なる部分はありましたか?

前島 私も、根が真面目で夢を叶えるためには努力が一番大切という気持ちでステージに立っていたので、その心の持ち方は彩ちゃんと似ていると思うのですが、リアリストなところ、「努力したところで必ずしも夢が叶うわけではない」という部分では(白鷺)千聖ちゃんに似ているところがあって。

――それは意外でした。

前島 初期の頃の千聖ちゃんは、彩ちゃんに対して「想いだけで夢を語るのは甘いんじゃない?」というところがあって。その頃の私はアイドルをやり終えたばかりの時期でもあったので、「そうそう、夢って簡単には叶わないよ」みたいな感じで共感していたんです。でも、彩ちゃんは“光のアイドル”なので、どんなに大きな困難に直面しても、証明してくれるんですよね。誰よりも練習して、涙を流しながらでも背中を見せてくれる姿に、千聖ちゃんまでもが心を動かされて、自分の夢を持てるようになっていく。彩ちゃんの夢、パスパレの夢が、千聖ちゃんの夢になったところで、千聖ちゃんに共感していた私も一緒に「ウウッ……」と涙してしまって。現実を見たあとに、それでも想いは届くことを信じさせてくれる、アイドルは素晴らしいものという気持ちに再度戻してくれる彩ちゃんの引力、人を引き込む力はものすごいと思います。

――そういった丸山 彩の成長に伴い、演じ方にも変化はあったのでしょうか。

前島 彩ちゃんはアイドルの女の子で、泣きやすくて「うえ〜ん」みたいなセリフも多くて、ちょっとあわあわしているイメージがあるので、最初はなるべくかわいらしいイメージで演じていたのですが、年が経っていくごとに、そういうかわいらしさではなく、「いかに気持ちを乗せられるか?」というところでお芝居をするようになりました。なので今は彩ちゃんのギリギリのラインを探りながら演じている感じで、例えば結構重たいシーンで彩ちゃん的にどこまで落ち切っていいのか悩んだときも、スタッフの方から「もし違っていたら言うので、いけるところまでいってみてください」とおっしゃっていただいたので、アイドルらしさやかわいさを優先するのではなく、深みを出せるようにお芝居をさせていただきました。彩ちゃんの人間力の向上に伴って、幅を出しながらお芝居をさせていただけるようになって、とても楽しく収録させていただいています。

――彩ちゃんの声色は自分的に出しやすかったりするのですか?

前島 地声ではないので、努力はしているのですが、そこの声帯はだいぶ育ちました(笑)。歌も「しゅわりん☆どり〜みん」(2017年リリースの1st Single表題曲)は最大限かわいい声で歌うところから始まったのですが、だんだん彩ちゃんからブレない範囲でかわいい音が自分の中で色々できるようになってきて。今後もっと豊かにしたいなと思いながらやっています。

――パスパレ自体の個性や魅力について、どのように感じているのかも聞いてみたいです。

前島 パスパレへの思い入れが強すぎて、「とにかく特別で素晴らしいんだ!」としか言えないくらい語彙力がなくなってしまうんですけど。まずストーリーが本当に素敵なんですよね。みんな真っ直ぐで、お互いのことを思いやりながら尊重していて、そのなかで自分はどうあるべきなのかを自問自答しながら、すべてをパスパレに還元する。誰かが悩みや疑問を抱いたときは、別の真っ直ぐさを持ったメンバーが必ず向き合ってくれて、心のわだかまりをほどいてくれるんです。「大丈夫だよ」って救いの手を差し伸べてくれる。非常に繋がりが深くて、こんなに素敵なアイドルはいないと思います。

――パスパレ内における丸山 彩の存在は、前島さんから見てどう映っていますか?

前島 彩ちゃんはパスパレのリーダーなのですが、最初の頃は困ったときは千聖ちゃんに頼ってしまうところがあったので、彩ちゃんがリーダーということが意外で。でも、だんだんみんなとの関係性ができて、たくさんの試練を乗り越えていくなかで、彩ちゃんがパスパレの大黒柱だということをひしひしと感じるようになりました。千聖ちゃんがなかなか弱音を吐けないことも彩ちゃんは察することができるし、(大和)麻弥ちゃんの自分に自信がないところにも私はすごく共感するのですが、そんな麻弥ちゃんが機材に強いことに彩ちゃんが触れて「自分にできないことがたくさんできてすごいよ」と肯定してあげるシーンを見て、私がめちゃくちゃ泣くっていう(笑)。

――千聖だけでなく麻弥にも感情移入してしまうんですね(笑)。

前島 彩ちゃんは「私がリーダーなのでついてきてください!」というタイプではないのですが、(若宮)イヴちゃんや、なんでもできる(氷川)日菜ちゃんを含め、全員が「彩ちゃんがいるから大丈夫」という想いを持っているので、今はまぎれもなくリーダーなんだなと実感しています。

――パスパレの音楽性についてはどのように感じていますか?

前島 今回のミニAlbumのタイトルの通り本当に『いろとりどり』で、「バンドリ!」には色んなバンドがいますが、一番振れ幅が大きいのはパスパレだと思う瞬間があるくらい、様々なジャンルの楽曲があるのが強みだと思います。アイドルはあらゆるジャンルをできなくてはいけないので、これからも無限の可能性があると思いますし、ぜひたくさんの方に愛していただきたいです。

“いろとりどり”の歌声と音が咲き誇る、パスパレの最新モード

――ここからはミニAlbum『いろとりどり』について聞いていきます。まずはリードトラックとして制作された新曲「トリドリ*パレット」の印象について教えてください。

前島 “THE パスパレ”と言えるような、色とりどりの色彩を感じられる王道のアイドルソングだと思います。歌っていてすごく楽しかったですし、あまりにもパスパレ感が強かったので一番早く覚えられました。歌詞も素敵で、個人的にこだわったのは1Cラストの“離さないで この先もずっと”という箇所です。“離さないで”にしっかりとニュアンスを付けて彩ちゃんみを出せたと思います。2Cの“忘れられない 景色を見に行こう”やラスサビの“離さないで この先もずっと”もそうなのですが、語り掛けるような、彩ちゃんの笑顔が頭に浮かぶような感じで歌えたので、すごくお気に入りポイントです。

――全体的に明るい歌声で彩ちゃんらしい眩しさを感じました。前島さんが丸山 彩として歌うときに大切にしていることはなんですか?

前島 声や音というよりも、彩ちゃんが歌詞をどう思うか、ということを大切にしています。私は「ゆめゆめグラデーション」(2020年リリースの7th Single表題曲)が大好きなのですが、あまりにも好きすぎて、レコーディングのときにも想いが溢れながら歌入れをしたんです。その完成した楽曲を聴いた他のパスパレのキャストさんたちから、「彩ちゃんの歌声が力強くてびっくりした」「すごく想いが入っていて良かったよ!」と言っていただいたことがあって。もちろん楽曲の雰囲気から表現を考えることもありますが、それよりも歌詞から彩ちゃんの想いを拾って歌うことが多いです。

――「ゆめゆめグラデーション」では、なぜそこまで強く想いを乗せられたのでしょうか。

前島 “ゆめゆめ”という言葉は漢字で書くと“努力”の“努”なのですが(“努々”)、それを含めて丸山 彩を体現したような楽曲だと個人的に感じていて。他にもこの楽曲がガルパに追加されたタイミングで単独ライブをやらせていただいたこともあって、色んな角度の愛情とこれまでの感慨深さが爆発して、「やっぱり丸山 彩とパスパレは最高のアイドルだ!」という想いが強くなったんだと思います。

――なるほど。「トリドリ*パレット」の話に戻して、この楽曲に関しては、彩ちゃん視点だと歌詞をどのように受け止めて歌いましたか?

前島 私の中では1Bの“キラキラとステージを抱きしめるよ いまっ!”が最高潮だと思っていて。パスパレはライブが始まる前に、最前列からの景色と会場の一番後ろからの景色をみんなで確かめるんですね。「一番後ろからだとこんなにステージが遠くだけど、絶対にここまで音楽と気持ちを届けるぞ!」って確認する、本当に素晴らしいアイドルなんです。そんな想いで彩ちゃんがこの歌詞を歌うと考えたら、それはもう「しっかり想いが届くように!」という気持ちになりますし、“キラキラとステージを抱きしめるよ”と歌うのはエモいなと思って、ファン的にも気持ちがアガるポイントです。

――この楽曲は他のメンバーの歌や音の分厚さも含めて、すごく多幸感を感じます。

前島 ですよね。パスパレの楽曲はハモやコーラスもすごくきれいで、一瞬で誰の声かわかるのもすごいですし、個人的には日菜ちゃんのガヤが大好きなんです。小澤(亜李)さんが素敵な高音でパーン!と抜けた声を入れてくださるので、日菜ちゃんがフィーチャーされた“るんっ♪”系の楽曲はいつも楽しく歌っています。色んなコンセプトの楽曲がありますけど、そのコンセプトにばっちり合うメンバーが必ずいて、その子がすごく輝くところもパスパレの強みだと思います。

――たしかに。今回のミニAlbumには、他にも直近のイベントストーリーに紐づく楽曲が多数収録されていますが、前島さんの中で特に思い入れが深いのはどの曲になりますか?

前島 最近のイベントはどれもすごく重要なので選ぶのが難しくて……全部語ってもいいですか?

――もちろんどうぞ(笑)。イベントの時系列的には「グッナイ・センチメンタル」の楽曲「everyday flower」が、今回の収録曲の中では一番早く発表されたものですね。3年生組が高校卒業を控えるなか、唯一年下のイヴが寂しさを感じるというストーリーで。

前島 「時間が止まればいいのに」とこぼしてしまうイヴちゃんの真っ直ぐさに胸を打たれましたし、例え学校で会えなくなっても、パスパレという大きな繋がりがみんなの中にしっかりあることが伝わってきて、ファン目線でもすごく嬉しいストーリーでした。楽曲はすごく儚くて、“この先も続いてく 素晴らしい毎日が”という歌詞から始まるところが、もう、泣けます。“これまで”を大切に振り返りながら、でも“これから”に進んでいく期待が描かれていて。不安や寂しさも見ないふりをしないところが素敵ですし、最後の“「いつまでも、大好きです…っ!」”のところもヤバいですよね。

――これは「バンドリ!」の楽曲全般に言えることですが、各バンドのストーリーを踏まえて聴くと、さらにエモくなりますよね。

前島 そうですよね。このイベントのなかで、日菜ちゃんがイヴちゃんに「ホントあたしたちって愛されてるなーって!」と伝えるシーンがあるのですが、それだけですごく泣けるんですよ。これは私の勝手なイメージなのですが、日菜ちゃんは超人過ぎて“愛”に対してちょっと鈍感そうな印象があったんです。でも、イヴちゃんに言葉をかけることで安心させてあげたいっていう日菜ちゃんの愛を感じて、もう「うわーっ!」て泣いてしまって。

――大体泣いていますよね(笑)。

前島 そうなんですよ、涙腺への刺激がすごくて(笑)。この曲は歌割りも天才だと思いますし、パスパレはエモい曲も強いなと思いました。

――シナリオ順でいくと、続いてはアイドルの頂点を決める超大型番組「TIS」への参加が決定するイベントストーリー「PHASE-Illuminate-」の楽曲「ドラマチック!アライブ」になります。今までにない力強さを感じさせる楽曲ですね。

前島 疾走感があって、歌っていてすごく楽しかったです。やっぱり私は日菜ちゃんのガヤが大好きですね。冒険というか未知の領域に一歩踏み出していく感じもすごくいいなと思っていて。

――新プロデューサーのナオと共に「TIS」優勝を目指すストーリーにもマッチしています。前島さんの歌声も彩ちゃんらしい愛らしさはありつつ、いつも以上に頼もしさを感じました。

前島 ありがとうございます。楽曲自体の前向きなパワーと、私がレコーディングした際には他のキャストさんの声が入っている状態だったので、メンバーに手を引かれているような気持ち、後ろからドーンと「彩ちゃん歌っちゃいな!」と言ってくれているのを感じながらレコーディングしたので、自信を持って歌うことができたんだと思います。A・Bパートの遊び心があるメロも、ライブで彩ちゃんの表情がコロコロ変わるイメージでニュアンスを付けて歌わせていただきました。

――歌詞に“きみへ届け続けられるように成長し続ける物語こそ「アイドル」なんだね”というフレーズが入っていて。丸山 彩のアイドルとしての在り方を象徴するような楽曲にも感じました。

前島 そうですよね。サビのラストに“そのための一歩を踏み出して”というフレーズがあるのですが、ここも普通に歌うのではなく、強めにニュアンスを付けて「踏み出して!」と呼び掛けるように歌っていて。パスパレをただ見守るだけではなく、「あなたも踏み出して付いてきてね」と話しかけるような楽曲になったと思います。それと私が印象的だったのは、2番Bメロの“どんな想いを軸にして 呼吸を止めないかだよ”という歌詞で、これは彩ちゃんのアイドル人生を表している言葉だと思いました。彩ちゃんは本当に“呼吸を止めない”人で、迷ったり悩んでも進んでいける、重力に負けない力というのは本当に天性の才能だと思うんです。その力を持っている人が輝くアイドルになれる、すごく好きな歌詞です。

“諦めない”気持ちを胸に、アイドルとして登り詰める未来へ

――そしてイベントストーリー「荒野に咲け、花乙女たちよ」に紐づく楽曲が、キラキラかつエモーショナルなロックチューン「ReReRe エボリューションず☆」です。

前島 このシナリオは衝撃的だったので特に印象に残っています。まさか彩ちゃんがボーカルから外される話が持ち上がるなんて……シナリオを読んでいても胸が苦しくて。実は私もアイドル時代に自分のパートから外された経験があるんです。

――えっ、そうなんですか?

前島 私はいわゆるセンター的なポジションに立つことが多かったのですが、「このまま変わらないのであれば外れてもらいます」みたいな感じで別のパートを覚えるように言われて、実際に外されたことがあって。なのでその状況がどれだけ孤独な戦いなのかということも身に沁みてわかるんです。それでも彩ちゃんは「自分が頑張るべきなんだ!」って寝る間も惜しんで朝から晩まで練習して。「そんなに頑張らなくてもいいんだよ……」って親目線で泣いてしまいました。でも、以前のパスパレなら、問題が起こったときも一旦持ち帰って熟考したうえで「やっぱり違うと思います」となることが多かったのですが、今回はナオさんから彩ちゃんをボーカルから外す話が出た瞬間に、4人とも瞬発的に反対してくれたのがすごく嬉しくて。それだけはあり得ないという想いの強さを感じました。

――楽曲からも想いの強さや彩ちゃんの諦めない気持ちが感じられました。

前島 彩ちゃん節がすごく効いている曲だと思います。歌詞もいいんですよね。“この5人だからこそ*わたしたち*”や“パスパレカラー”といった言葉は意識していなくても想いがこもりますし、“諦めない”という言葉は「ゆめゆめグラデーション」然り、これまでもたくさん出てきたのですが、「TIS」に向き合っている今のパスパレの“諦めない”という言葉は、今までとはちょっと重さが違う気がしていて。「TIS」に向き合ったからこそ、自分たちのアイドルとしての強みや目指すべきアイドル像を改めて考えて、アイドル界の現実や競争の世界も認識しながら、それでも「私たちはこうなんだ!」という想いを貫く。もう一回り強くなったパスパレとして、“諦めない”“どこまでも”と歌うところは説得力を出せればと思いました。

――まさに真っ直ぐな気持ちが詰まった歌だと思います。

前島 こんなに真っ直ぐなのにきれいごとに聴こえないのがパスパレの良さであり、みんなの人間力だと思っていて。こういう熱血や青春感のあるキラキラストーリーは昔からある形だと思うのですが、そこにウソが1つも無くて、こんなにもダイレクトに伝わってくるなんて……というのは私がパスパレを好きすぎるだけかもしれないですけど(笑)、本当に迷いもウソも何一つないのがパスパレの輝きの理由の1つだと思います。

――もう1曲、イベントストーリー「夢の跡地に立つ者達は。」の楽曲「Radiate Warriors」は、EDM調の勇ましいナンバーです。

前島 これは事務所の後輩のビビキャンが「TIS」の二回戦で負けてしまうストーリーの楽曲で。それもすごくわかる“アイドルあるある”なんですよね。サバイバルやトーナメントで蹴落とし合ってください、みたいな。私も後輩がたくさんいて、その子たちとの関係性もあったりしたので、このストーリーもわかるなあと思いました。やっぱり夢が叶わないことはあるんですよね。でもパスパレはブレないっていう。この楽曲こそ彩ちゃんの芯にある諦めない気持ちや負けたくない想い、そこに対するこだわりや信念がそのまま出ている気がします。キラキラだけではない、執念とも言えるような熱量が表されている気がして、私も背筋が伸びました。

――“「諦めない。絶対に」”や“「だからこそ戦い続ける」”など、途中で力強いセリフが入っているのも熱いです。

前島 セリフの部分は、レコーディングのときは実際に使うかまだわからない状態で。でも私としては“THE 彩ちゃん”と感じられる、ストーリーにもぴったり合うセリフだったので、採用されて嬉しかったです。彩ちゃんっぽさがあるセリフというのもあると思うのですが、一発でOKが出た記憶があります。

――今までの経験を経たからこそ、ここまで力強い彩ちゃん像が生まれたという実感はありますか?

前島 あります。彩ちゃんはMarmalade(マーマレード)のあゆみさんというアイドルに憧れていて、後輩キャラが似合う子という印象があったのですが、このストーリーを読んだときに、先輩アイドルとしてもこんなにも素敵な一面があるんだなと思って。本当に完璧なアイドルですね。彩ちゃんのなかでも考え方が少し大人っぽくなったり、視野がどんどん広くなっているところがあるので、お芝居だけでなく歌でもそういう面を出せたらと思いながらレコーディングしています。

――その意味で今回のミニAlbumは、丸山 彩という存在の成長と今が、歌という形で刻まれている作品なのかもしれませんね。

前島 そう感じてもらえると嬉しいです。高校を卒業して、新たな道に進んで、「TIS」に参加して、ボーカルから外される危機にも見舞われて。

――ちなみにアイドル活動の経験がある前島さんからは、パスパレが「TIS」参加を通して改めてアイドルに向き合う今のストーリーはどのように見えていますか?

前島 私が活動していた当時は“アイドル戦国時代”と呼ばれていて、色んなアイドルさんが色んなコンセプトや戦略でアプローチしている渦の中にいて。そのなかで「私たちはどうあるべきか?」ということをすごく悩んだのですが、私がいたグループは王道アイドルとして清く正しく活動するコンセプトで活動していたので、自分の信念を信じるというところではパスパレと近いところがあったように思います。その頃は私も「TIS」によく似た名前のアイドルフェスに毎年出ていたので……。

――毎夏にお台場近辺で開催されるアレですね(笑)。

前島 はい(笑)。なので懐かしい気持ちもありますし、その渦の中にいたときの高揚感、独特の焦りやひりつきみたいなものがあることもわかるからこそ、パスパレのみんなの在り方はとても尊敬できます。こんなに素敵なアイドルはなかなかいないので、ぜひ優勝して日本武道館のステージに立ってほしいですね。目標の場所が武道館というのも“アイドル戦国時代”の頃のことを思い出しますし、パスパレに関しては親目線の気持ちが強すぎて「逆に夢を見せてくれてありがとう!」という気持ちになっているので、頑張りすぎて体を壊さないように、という気持ちが強いです。

――話を変えて、この7年、「バンドリ!」を通じて“いろとりどり”の経験をしてきたなかで、特に印象に残っていることを教えてください。

前島 本当にたくさんあるのですが、その中でも「TITLE DREAM」というライブ(2021年7月8日に開催された“Pastel*Palettes Special Live 「TITLE DREAM」”)はとても思い出深いです。パスパレの場合は、私が代表して歌って踊って、演奏はRAS(RAISE A SUILEN)の皆さんにしていただく形が多かったので、ずっとパスパレの5人でステージに立ちたい想いがあったのですが、この日のライブのアンコールのときに、サプライズで5人勢揃いしたんです。パスパレの楽曲を皆さんと歌える事実が私にとってはあまりにも特別すぎて。そのときは「SURVIVOR ねばーぎぶあっぷ!」を歌わせていただいたのですが、1番で皆さんに続々登場していただいて、1サビは全員で歌って、その後の2Aの彩ちゃんのソロを“汗、涙でボロボロ…”という歌詞そのままの感じでボロボロになりながら歌って(笑)。あの瞬間、彩ちゃんとしてもそうですし、丸山 彩役としての私の想いもすべて報われたような気がしました。そしてずっと待ってくださっていたパスパレファンの皆様にも、全員の姿をお見せできたのが嬉しかったです。

――最後に、今後の「バンドリ!」での活動における意気込み、Pastel*Palettes/丸山 彩としてやってみたいことや見てみたい景色があればお聞かせください。

前島 今は彩ちゃんがアイドルとして登り詰めていく過程を一緒に体験させていただいてるのですが、この“光のアイドル・丸山 彩”がどこまでいくのかが本当に楽しみで。彩ちゃんの性格を考えると満足することは一生ないと思うのですが、でも、彩ちゃんが「ここまでやったんだ」と自分を肯定する瞬間にいつか立ち会いたいですし、何十年の付き合いになってもいいので、その瞬間が訪れるまで一緒に頑張っていきたいです。パスパレのみんなも、「夢が叶った!」となれるところまで行ったときに、みんなが何を思うのかがすごく知りたくて。いつかパスパレがMarmaladeのような伝説のアイドルになって、日菜ちゃんとかが新しいアイドルのプロデューサーになるような未来があるのかなって想像しています(笑)。

――リアルの活動のほうではいかがですか?

前島 「バンドリ!」は新しいバンドさんも加わって盛り上がっているので、パスパレも花を添えつつ一緒に楽しんでいければと思っています。イベントもまたできればと思いますし、「ガルパ」も7年目までくると、10周年の欲も出てきて(笑)。「バンドリ!」も末永く続けていけばと思いますし、私も携われる際は頑張りたいです。

――“光のアイドル”を演じるからには、前島さんも光の存在であり続けないといけないですね。

前島 いやいや!私はめちゃくちゃ闇の人なので(笑)。彩ちゃんたちに照らされて、みんなの残り光で生きている感じなので。

――アハハ(笑)。とはいえ、また丸山 彩としてライブステージに立つときは、輝いていただければと思います。

前島 少しでも相応しい人間になれるように、自家発電で光量を上げていきたいです(笑)。

抽選で1名様に前島亜美さんのサイン色紙をプレゼント!

●応募期間
2024年5月29日(水)〜2024年6月5日(水)23:59

●応募方法
1:リスアニ!編集部の公式アカウント(@Lis_Ani)をフォローする
2:該当ポストをリポストする

【応募に関する注意事項】
・厳正なる抽選の結果当選された方には、リスアニ!編集部公式アカウントのダイレクトメールにて後日連絡させていただきます。リスアニ!編集部公式アカウント(@Lis_Ani)のフォローをお願いします。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・X アカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることはできません。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者への譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。
・賞品の不具合、破損に関する責任は一切負いかねます。

【個人情報の取り扱いについて】
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。

●リリース情報
Pastel*Palettes ミニAlbum
『いろとりどり』
2024年5月29日 (水)リリース

【グッズ付初回生産限定盤】

定価:¥6,820(税込)
品番:BRMM-10765
※ミニアルバムCD+グッズ(アクリルジオラマ)

【通常盤】

定価:¥2,420(税込)
品番:BRMM-10766

<収録内容>
・CD
1.トリドリ*パレット
2.ドラマチック!アライブ
3.Radiate Warriors
4.ReReReエボリューションず☆
5.everyday flower

・付属グッズ ※グッズ付初回生産限定盤のみ
オリジナルアクリルジオラマ

・初回生産分限定封入特典
バンドリ!トークイベント 最速先行抽選申込券
Pastel*Palettes Special Event 最速先行抽選申込券

関連リンク

公式サイト
https://bang-dream.com

公式X
https://twitter.com/bang_dream_info

YouTube「バンドリちゃんねる☆」