湖東ひとみ x Anly

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2023年1月に結成されたAnlyとStyle KYOTO管弦楽団によるオーケストラ・バンド「Style京to琉」。昨年4月の初回公演と9月の東京公演を経て、6月29日(土)に京都劇場で「第2回定期演奏会」が行われる。これまでStyle京to琉の動向を追いかけてきたSPICE編集部だが、2年目の今年は、Anlyとアレンジャーの湖東ひとみの対談を敢行。過去の公演の振り返りや楽曲のアレンジ、そして「第2回定期演奏会」について話を訊いた。2人の相性の良さが伝わるとともに、より公演への期待が高まるインタビューとなった。京都国際マンガミュージアムのノスタルジックな雰囲気の写真も併せてお楽しみいただきたい。

Style京to琉と関わる時間は、人生の糧になるほど価値のあるもの(Anly)

ーー今日は京都国際マンガミュージアムをお借りしての撮影になります。ぐるっと回ってみていかがでしたか?

湖東:すごいですね、図書館みたい。こんなに多くの漫画を一度に見る機会はあまりないので。

Anly:漫画の単行本が並んでいるイメージだったんですけど、『週刊少年ジャンプ』や『週刊少年サンデー』などのコミック誌もいっぱいで。さすがミュージアムとあって本気度がすごいですね。

ーー長居したくなりますよね! では改めて、Style京to琉の第2回定期演奏会についてのお話を聞かせてください。まず昨年4月の初回の京都公演を振り返って、お2人はどんな想いですか?

Anly:一番覚えてるのは、「早く次がやりたいという気持ちになるライブができたな」ということです。実際、東京公演の日程もその日に決まったぐらいでした(笑)。自分自身が作った楽曲がオーケストラになることで新たな味わいがありました。湖東さんのアレンジによって、自分自身でも汲み取れなかった楽曲の面白い部分や、もっと奥の方にある意味合いも歌いながら感じられたので、音楽的にも勉強になりました。本当にStyle京to琉と関わってる時間が、私の中ではすごく人生の糧になるような価値のあるものだったと思いますし、見に来てくださったお客さんからも「また早く見たいな、楽しかった」と感想をいっぱいいただいたので、それを栄養にして次につなげたいなと今は思ってますね。

ーー湖東さんはいかがでしたか?

湖東:まず非常に満足感があったというのが感想です。公演として形になったらどうなるんだろうと想像しながら編曲するんですけど、想像通り、いやそれ以上のものができた実感があったので、本当に満足したのと同時に「これだけ満足したのだから次は何をやろう」「何ができるだろう」と、次回が楽しみになりました。

ーー2日目の最後に湖東さんがステージに上がられた時、「(裏で)ずっと泣いてた」とおっしゃっていたのが印象的でした。やはり実際のものを見ると琴線に触れましたか?

湖東:そもそもAnlyさんの楽曲が本当に素晴らしいんですよ。Anlyさんの楽曲自体、琴線がちゃんと触れるのが大前提で、Anlyさんが作られる楽曲と人柄、メンバーの皆さん、全ての会場の空気感が本当にあたたかくて。曲を録音して聴くだけじゃ得られない体感があったので、それが1番感動したところですね。

ーーそれから半年後、東京で「第1回定期演奏会」がありました。そちらはどうでしたか?

Anly:京都公演から少し経って、東京で活動されてるメンバーとStyle京to琉で参加してくれたメンバーが混ざって、少人数のチェンバーオーケストラ編成でやりました。フルオーケストラではないけれども、スケールダウンしたイメージは全然なくて。こういうフレキシブルさもStyle京to琉ならではかなと。舞台もすごく良くて、楽曲の伝えたいことをで皆さん受け取ってくれたなという印象でした。

ーーバンドでツアーを廻っていると、回を重ねるごとにグルーヴ感が増していったりすると思いますが、Style京to琉の中でもグルーヴが上がったような感覚はありました?

Anly:Style京to琉というオーケストラ・バンドをどんなふうにまとめていこうかなという考えがまとまってきた公演だったと思いますね。「こういうスタンスで、ちゃんとコミュニケーションを取って、楽曲の伝えたいところを表現して、それなら私はこんなふうに動いてお客さんとメンバーを盛り上げよう」というのが見えてきました。

ーーそれはリーダーとして?

Anly:フロントに立って歌う身として。一番の旋律を歌う役割なので、できるだけ引っ張れるようにしたいなと思っていました。

ーー湖東さんは東京公演を見られてどう感じましたか?

湖東:多少演奏家が変わったというところでどうなるかなと思ったんですけど、初回に参加した主要メンバーが引っ張ってくれた感覚がありました。本当に初回の時は皆さん「初めまして」だったのに比べると、2回目の東京は「久しぶり~」みたいな空気が最初からあったので、リハーサルもやりやすかったし、音楽自体も安定していました。楽曲についてより深く昇華できたと思いますね。

Anlyさんの楽曲は、先のビジョンがすぐに見えて、余白もある(湖東)

ーー前回リハーサルの時点から、Anlyさんが湖東さんに絶大な信頼を寄せておられるのを感じていました。ほぼ同年代のお2人ですが、普段からやり取りはされているんですか?

Anly:普段やり取りはしてないですけど、SNS上で「何してるかな」って見たり、反応したりはしてます。全然やり取りはできると思うんですけど、ちょっとだけフレッシュさも必要だなと思ったりしていて。音楽に関しては大事な存在ほど近づきすぎたくない。私情が挟まると音楽が濁る気がするんですよ。だからSNS上の距離感ぐらいが私的にちょうどいいな。わかります?

湖東:わかります! 向いてる方向は同じだけど、それぞれの音楽性はちゃんとあるから、それを尊重できる距離感でいたいなと思いますね。

Anly:LINEはあるんだけど、曲に関しての話はそこではしない方がいいと勝手に思ってる。でも信頼感は不思議とあるんですよ。

湖東:ある。

ーーAnlyさんにとって、湖東さんはどんなアレンジャーですか?

湖東:恥ずかしい!(笑)。

Anly:オーケストラだけじゃなく、ポップとか色んなアレンジャーさんがいるんですけど、やっぱり相性ってすごく大事だなって、ここ数年仕事をして思っていて。すぐに通じ合う人もいれば、何度話しても「あんまり通じてないかもしれない」と思う人もいて。それはその人を責めるわけじゃなくて、単に音楽性が合ってないだけなんですよ。音楽性やこれまで聴いてきたもの、音楽に対する価値観、音楽を聴く時に何を大事にしているのか。歌詞を気にしているのか、メロディを気にしているのか、ベースを気にしているのか、色々あると思うんです。湖東さんにアレンジをお願いすると、返ってきた時にはもう完成してるんですよ。だから私の中では「欲を言えば」の話しかしないんです。そこから「じゃあ湖東さんとStyle京to琉の味をどうやって出していこうか」という議論を、さらにひとつ線を超えたところで話しているという意味では、すごく相性が良くて。楽曲の伝えたいことをちゃんと汲み取ってくださるアレンジャーだなと思います。

湖東:ありがとうございます……。

ーー湖東さんのアレンジには愛があるとおっしゃっていましたね。

Anly:そうそう、愛がある。そこを汲み取ってもらう体験って、結構少ないんですよ。私が想像もしなかったアレンジで返ってきた「Moonlight」や、「Angel voice」も「この楽器でこれを表現するんだ!」という発見が多くて。私には思いつかないことだけど、不思議とちゃんとハマってるんです。そういう意味では本当に良い巡り合わせだなと思いました。

ーー湖東さんも相性が良いなと感じられました?

湖東:そうですね。私も色んなアーティストさんの楽曲を担当させていただいてますけど、Anlyさんの楽曲は、聴いた印象でどうやって組み立てていこうとか、その先のビジョンが本当にすぐに見えるんですよね。それでいて「ここはこうしなきゃいけない」みたいなイメージが強すぎないというか、ちゃんと余白を残してくれている部分があって。だからこそ、私も「こういうのやってみたらどうですか、こういうの良くないですか」と提案できる。私の音楽性も少しだけ入れられるようなアレンジができるなと感じていますね。

ーー良いパートナーですね。

Anly:本当に、バンド組んだらこんな感じなんだなって気持ちです(笑)。例えばお互いにズレてるところがあったとしても寄り添い合えるというか、ちゃんと「じゃあこうしようか」とディスカッションができるので、ありがたいですね。

「1人のバンドメンバー」としての関わり方

(C)Tezuka Productions

ーー前回のリハーサルで、指揮者とオーケストラの皆さんと楽曲を演奏しながら音の調整をされていく行程はスピーディーでしたね。

Anly:指揮者の松元(宏康)さんとの3人の間の共通言語という感じですね。私、抽象的にしか喋らないんですよ。記号的な話も音符的な話もできないんですけど、私が何かもごもご言おうとしているのを、湖東さんや松元さんが「こういう意味なんじゃないか」って、2人の共通言語で解釈して、また「こういうことですか?」って抽象的な感じで返してくれるから成り立っています。

ーー初回の指揮者は松元さんで、東京と今回の定期演奏会は米田覚士さんです。指揮者が変わるとチーム感も違いますか?

湖東:雰囲気も違いますし、やっぱりそれぞれの良さがあります。米田くんは年齢が近いので親しみやすい側面もありますし。さっきおっしゃっていましたけど、基本的に私がAnlyさんの楽曲を聴いて、Anlyさんの伝えたいことを譜面に表現する。その譜面をマエストロが読んでくださって、具体的にもっとわかりやすく噛み砕いて演奏者に伝えてくださるという構造になっているので、マエストロも本当にいなくてはならない、すごく大事な存在なんです。だからマエストロにも毎度感謝ですね。

Anly:米田さんは同い年なんですよ。個人的な話ですけど、同い年の指揮者に出会うなんて想像もしてなくて。喋ってみるとふわ~っとしてて、最初会った時は確かにちょっと同い年っぽいかもと思ったんですけど、指揮を振ったらもう別人! そこは一緒にやってて面白いところですね。

ーー湖東さんは普段のお仕事では、全曲アレンジを行うStyle京to琉的な関わり方をされるのは珍しいですよね。

湖東:珍しいですね。他の公演だと、大体15~20曲ある中で2~3人の作家が手分けして担当することも多いですし、1人で1公演全部の編曲をしたのって、もしかしたら初めてかもしれない。

Anly:え~! 嬉しいです(笑)。

湖東:だからこそできたことがあって。全体のセットリストからバランス感、音色の違い、コントラストをつけるところ、全部自分で判断してできたので、楽しかったですね。

ーー1人のバンドメンバーとしての編曲、ということですよね。

湖東:「クリエイティブ集団としてのオーケストラ・バンドを目指す」というコンセプトがあったので、積極的に参加するようにはしましたね。オリジナル音源を再現するだけのオーケストラアレンジではなくて、何かしら自分がやりたいことを込めるようなアレンジにしました。

ーーStyle京to琉は湖東さんにとって、どんな場所ですか?

湖東:新しい挑戦ができる場所だと思ってますね。オーケストラ、編曲家、マエストロ、コンマス(コンサートマスター)という言葉とバンドという言葉は、あまり結びつかないのが普通だと思うんですけど、「オーケストラと歌の人」じゃなくて、「1人のバンドメンバーとして、皆さんも同じ音楽性で良い方を追求していきましょう」という考え方がそもそも新しいなと思ったので、毎度新しいことに挑戦していいというか、できる場所だと思っていますね。

ーーオーケストラの皆さんも同じ認識でいらっしゃるんだろうなというのは、見ていても感じました。

Anly:1公演終わった後から、バンドメンバーも積極的に話しかけてくれるようになりましたね。それもすごく嬉しいですし、それがちゃんと血の通った演奏になるのかなと思いますね。

ーーコミュニケーションは演奏にも出るんですね。

Anly:めちゃ大事です。

絶賛アレンジ中のエネルギッシュな新曲2曲

ーーでは「第2回定期演奏会」のお話を。Style京to琉の新曲は、今アレンジが進んでいってるところですか?

Anly:そうです。今回は新曲が2曲あります。

湖東:今ちょうど初稿が終わって、そこから先、具体的にもうちょっとこうしてああしていこうという相談の最中で、まだ完成はしてないです。

ーーAnlyさんは最初、湖東さんに編曲のイメージを伝えるわけですか?

Anly:最初は私がベースを打ち込んだり、ピアノを弾いたりという感じでデモを作ります。アップルパイを作るなら生地の部分。で、「出来上がったらこんな曲をやりたいです」というリファレンスもお渡しして、それと共に「この楽曲はこういうことを伝えたいんです」ということをしっかり共有します。

ーーお話できる範囲で、どんな楽曲ができているか教えてください。

Anly:私、ドライブの曲が結構多いんですね。「Moonlight」や「4:00am」、「Round&Round」もそうなんですけど、Style京to琉でもそういう立ち位置の曲がほしくて、ドライブデートみたいな曲を作りたいなと思ってできたのが1曲。もう1曲は、最近色んな価値観のすり合わせをしてるような世界だなと思ってて。グラデーションに立っているというか。昔は女性ができなかったことや、男性のスタンダードな生き方、色々あったと思うんですけど、正しいと思われてたものが実はそうじゃなかったんだとか、変化してもいいんだとか、自由になってきた上で昔と今の摩擦も起きてると思うんですよね。その問題を歌いたいんじゃなくて、「そういうの面倒くさいと思う時もあるよね」という曲を作りたくて。オーケストラでやったら超カッコ良いんじゃないのと思ったのがキッカケです。「ナンセンスなことをやってもいいんじゃないか」というのがキーワードです。Style京to琉のライブに来て、日頃思うことや疲れを音に昇華できたらいいなと思って作りました。前回のセットリストも素晴らしかったけど、今回のセットリストはまたエネルギッシュな一面が出てくる楽曲が加わるよ、ということはお伝えしておきます。

ーー新曲が楽しみですね。

Anly:今後のStyle京to琉の曲は、造語もありますけど、全部4字熟語にしようと決めてるんですよ。最初が「音燦鱗型-Dress Code-」と「月下美人-Queen of the Night-」だったので、統一しようと思って。そうすると、日本人の方は漢字のタイトルを見たら何となく曲の雰囲気が伝わるし、海外の方は英語のサブタイトルを見たらこういう曲かとわかる。京都も沖縄も、すごく色んな方が訪れる土地だから、そういう土地柄のルーツも考えて、両方同居させようかなと思いました。

ーー湖東さんは今回の新曲を聴いた時、どんな印象を受けましたか?

湖東:Anlyさんから新曲が届いた時、「帰ってきたな」というか「またこの時が来たか」みたいな感覚がまずあったんですよね。

Anly:(笑)。

湖東:私はさっきも言ったように、Anlyさんの楽曲を編曲する時、「何ができるか、何をしようかな」という思考も一緒に生まれるので、今回の楽曲で伝えたいことは何だろうかと考えました。やっぱり2曲とも「Anlyさんって良いな」と漠然と思いましたね。

Anly:ありがとうございます。

ーー伝えたいことを汲み取ってこうだろうなと想像して、それを投げて。良い感じでハマっていってますか?

Anly:ハマってます。あとはメールで欲張りを言うところ(笑)。そのままでも全然いけるんですけど、「もうちょっとやってみたい」みたいな。色々試したくなる。

湖東:ある程度の信頼関係やコミュニケーションができているからこそ、きっとAnlyさんもそうおっしゃってくださってるし、今回はご要望を突っ込んでいただいたことが逆にちょっと嬉しかったですね。やっぱり良いものを作ろうという方向性が同じなので、ディスカッションできることが幸せです。

言葉にせずとも伝わる、アレンジに込めた想い

ーー昨年10月リリースの既存曲「好きにしなよ」も披露されますね。この曲はどんなふうにアレンジされましたか?

湖東:キーの調子がいいですよね。導入がほんとに素敵。

Anly:ほんとですか!(笑)。

ーーアイリッシュ要素が入っている曲なんですよね。そこも活かしながらアレンジされたんですか?

Anly:はい、そこもしっかりと活かしてます。

湖東:この曲は最初に聴いた時、スケールの大きさを感じたんですよ。「もう好きにしなよ、好きにやったらいいよ」という懐の広さというか、Anlyさんらしさを感じて。

Anly:嬉しい。

湖東:だから私もそれに乗っかっていこうと思って、大きな波や大海をイメージしました。この曲は8分の6拍子で、かなり循環しやすいノリが生まれるので、ちゃんと重心がある8分の6の循環を意識して、スケール大きめで書いていきましたね。

Anly:すごい。自分はアレンジを聴いた時に勝手に「海が見える」と感じてました。他にもスケールの大きな曲はあるけど、他のアレンジと比べてもこの曲はスケールが特に大きく感じるなと思っていたので、謎が解けた感じです(笑)。

湖東:アレンジを返す時に「合ってたかな~。Anlyさんの中で最初に描いてたものとどうなんかな~」と思ったりもして、答え合わせって別に必要ないかもしれないけど、こうやって話すのはすごく楽しいですね(笑)。

音楽性の幅を示すため、イタリア歌曲のカバーに挑戦

ーーあとは今回、初めてカバー曲があるということですね。

Anly:私の高校には芸術教養コースという書道と美術と音楽が好きな人たちがいる組があって、そこに属してたんですね。もちろん音楽を選択していたんですけど、結構放し飼いみたいな感じだったんですよ。

ーー放し飼い。

湖東:(笑)。

Anly:他のクラスより、めちゃくちゃ音楽の授業があるんです。私の下の世代からは音楽理論も教えてたみたいなんですけど、私の時はギリ放し飼いで、「もう好きなことやりな」みたいな時代だったから、ずっとギターを弾いてました。それである時、先生に「イタリア歌曲やってごらんよ」と言われて、1年生から3年生までイタリア歌曲を色々と歌っていたことがあって。その中から今回、私の中でもすごくエモーショナルな曲を披露します。なぜStyle京to琉のセットリストに入れたかというと、歌えるなら歌った方がいいと思ったんです。音楽の幅を謳うのであれば、クラシック寄りのこともやった方が、私たちがやりたいことや作りたいものが見えてくるんじゃないかなと思ったし、スタッフに対しても見せたかったんですよ。「こういう曲を歌えるので、アイデアが浮かんだら言ってね」みたいな(笑)。Style京to琉のライブ会場には、オーケストラメンバーのファンの方も来ると思うし、イタリア歌曲はクラシック方面の方が聴いたことのある曲だと思うので。クラシックとバンド、どちらも両立させる幅の広さを皆に見てもらいたくて入れました。

ーーアレンジにあたって、どのようなアプローチをされましたか?

湖東:それはアレンジはなしです。

Anly:ピアノと歌だけです。皆の指と唇を休めさせるために。

ーー優しい(笑)。

Anly:あはは(笑)。オーケストラは長くやるライブってあまりないらしいですよね。

湖東:途中で休憩があったりしますね。

Anly:私はあまり休憩を入れたくないから、私が歌ってる間は休憩してて、という(笑)。

ーーちなみに前回はオーケストラメンバーが足や腕を使ったり、普通のオーケストラではない演出もありました。今回はいかがですか?

湖東:さっきちょうどその話をしてて。2人で秘密の会議をしてました(笑)。

ーーおお。期待できそうですか?

Anly:めちゃめちゃ期待してください(笑)。

ーー最後に「第2回定期演奏会」の意気込みをお願いします。

Anly:2回目の京都劇場ということで、前回よりもしっかりあたたまったStyle京to琉で音楽を届けていきたいなと思います。新曲が2曲入ってきて、「好きにしなよ」も初めてStyle京to琉で演奏するので、よりグレードアップしたライブになると思うので楽しみにして欲しいです。あと今回はSS席の特典で、Style京to琉のオリジナル曲の前回公演のライブ音源と、私が作ったデモが収録されたCDもついてきたり、前よりも楽しんでもらえるコンテンツも増えてきたので、まずはライブに来て癒されてもらえたらなと思ってます。

湖東:1回目の時にやった楽曲もあり、新曲もありという構成になっています。アレンジャー目線で言わせていただくと、1回目のアレンジの時に「同じ曲を何度同じ人が聴いても、絶対に楽しめるアレンジにしよう」と決めてたんです。今回は1回目から引き継がれる曲もあるけど、セットリストの前後の順番が違ったりする。プラス新曲が入っているので、必ず楽しさが保証されています。前回聴いている人はまた新しい楽しみがあると思いますし、もちろん初めて聴いていただく方にもきちんと満足して帰っていただけるような内容になっていると思います。

ーー定期演奏会は今後も続いていきますか?

Anly:はい、続けていきます!

ーー6月の公演を楽しみにしております!

Anly・湖東:ありがとうございます!

取材・文=久保田瑛理 撮影=ハヤシマコ
撮影協力=京都国際マンガミュージアム